誰かと一緒にやることが、なぜこんなに難しいのか
3人でホワイトボードを囲んで、付箋を貼り合っていた頃のことを思い出す。
アイデアが出るたびに誰かが「それいいね」と言って、次の打ち合わせが楽しみで、月に何回も集まっていた。あの頃は、この3人でやれば何かできる、と本気で思っていた。
でも結局、3人は続かなかった。
「一人でも副業でもない」という選択肢
会社の仕事は続けたかった。でもこのまま会社員だけで終わりたくもなかった。
この2つを同時に思っていたのは、矛盾しているようで、案外そうでもないと思っている。要は「リスクは最小にしながら、今いる場所の外に何かを作りたい」ということだ。でもそれを一人でゼロから始める胆力は、当時の僕にはなかった。
そこで浮かぶのが「誰かと一緒に」という選択肢だ。
ただ、これを調べ始めると必ず当たる情報がある。
「複数人で会社を作ってはいけない」「共同創業は失敗する」——そういう話だ。
その結果、何も動かない。
動かない理由として使っていた、と言った方が正確かもしれない。
「失敗しやすい」は本当か
共同事業が失敗しやすい、というのは事実だと思う。
でも「だから一人でやれ」という結論は、少し雑だとも思っている。
失敗の理由のほとんどは、「一緒にやった」ことそのものじゃない。「誰と、どんな設計で一緒にやったか」の問題だ。
ビジョンがズレていた。役割が曖昧だった。お金の話を最初にしなかった。——失敗例を見ていくと、原因はこのあたりに集約される。
これは構造の問題だ。
うまく設計できれば、一人でやるより圧倒的に効率的になる。自分の弱いところを補える。リスクを分散できる。一人では届かない場所に届く。少なくとも、自分の経験ではそう感じている。
では、その構造をどう作るか。
失敗した話の方が参考になる。先に、自分がやらかした話をする。
ここから先は
¥ 500
この記事が気に入ったらチップで応援してみませんか?
