見出し画像

(ネタバレあり)AIが世界中のデータセンター事情&電力消費事情に影響する時代に、人間が生み出したアイドルマスターが20周年を迎え、如月千早が武道館単独公演(!)を果たす意味

8/16更新。にわかの私ではない、往年のプロデューサーさんが上げている記事の熱量が凄い。正直負けた。。いや、そりゃそうだ。私の前後左右で泣いていた方の一人だ。敬意を評してリンクを貼らせて頂きます。

「ピン」が来た

めっきり忙しく最近はなかなかお会いすることができないが、以前より大変お世話になっている某プロポメーカーの偉い方のSNS投稿でこのニュースを知ることとなりました。情報ありがとうございました!

如月千早 武道館単独公演決定

・・・はい?


その名前で、古い記憶が蘇る。そういえば…アイドルマスターだよな?ゲームはやらないが、アニメ作品はかなり良く出来ておりカンストした。一度声を失いつつも、それを仲間の助けで、そして自分で乗り越え、歌姫となる…という重要ストーリーが用意されていたキャラクター。CV:レジェンド声優今井麻美氏。

アイマスのライブになぞ行ったことはない。行ったことはないが…武道館なんてやったことないじゃろ!?これは…ちょっとした事件なのではないだろうか。

ただ、いずれにせよ声優がわんさと出てきて、キャラのイメージを取り入れた衣装で歌って踊るという…あれはどうもしっくりこない派なのであります。キャラはあくまでそのストーリーのなかのキャラであって、リアルな声優さんが出てきてもなぁ…声優さんも大変だよなぁ…とさえ思う派であります。

が、このライブはなぜか「ピン」が来た。このピンは、2017年にBABYMETALがロンドン・ウェンブリー・アリーナ公演を演ると発表されたとき以来だ。2泊4日突貫で参戦してきたとき以来だ。「これは見ておかないと一生後悔するやつ…な気がする」と強く感じ、迷うこと無く一番高いチケットを申し込み…そして当たった。

お値段2万5000円也。サマソニレベルである。

記念グッズとかどうでもよくて、おそらくベスポジで観ないといけないやつな気がしたのだ。こういうチケット代は、間違いなく座席位置にフィードバックされる。。と信じている。。

FIRST TAKEがアップされる力の入れよう

「ピン」は確信に変わったのは、FIRST TAKEがUPされた時だった。声優さんではなく3Dポリゴンキャラのカタチで動画が公開される。なんたるプロモーションへの力の入れようか。見える。。。バンダイナムコの本気が垣間見える。

なにかイベントごとを仕込む際、私が常に心の奥に誓って意識しているものに、初音ミクー最後のミクの日感謝祭ー2012 がある。

ライブの出来はもちろんだが、この円盤に収録されているコメンタリーが素晴らしいのだ。クリエイターというか、仕込みをしている「中の人たち」が何を考え、どれほど「想い」を込めてものづくりをしているのか?如何にお客さんを驚かせ、楽しませようと徹夜で(文字通り何日も徹夜で…)、そして幕が上がる直前まで、「いいものを届けよう」と調整に継ぐ調整がなされているその様子が収録されているのだ。興味のある方は、ここに貼ってある動画ではなくぜひDVDでもBlu-rayでもよいので手に入れて、見てみてください。凄いから。

↑↑↑廉価版に収録されている「字幕コメンタリー」でも十分その片鱗を覗くことが出来ますから。

そして、音源やモデリングデータが同じでも、こうした「演出」次第で、コンテンツというものはこうも高みに到達することができるのか(逆も然り)、と、涙を流して感激したのである。ミクパが悪いとは言わないが、「感謝祭」のほうが高みに到達しているな、と感じる。

当たり前なのだが、そこには初音ミクさん本人は居ないのだが、楽曲を奏でるバンドメンバー、モデリングデータを徹底して作り込むエンジニア、声を吹き込むボカロP、照明、演出、最高の音響…ステージテクノロジーで攻めまくる技術職の方々、「もっといけるだろ」と恫喝ギリギリまで追い込むプロデューサーポジションの方、、そうした人たちの「想い」が「魂」となり、初音ミクという偶像、人形ーまさにアイドル(idol)ーに吹き込まれ、客席に届く瞬間。

私の「ピン」が正しければ、おそらく武道館は初音ミク的なプロジェクションシステムか、ホロライブか…ともかく、いわゆる3次元キャラで演出がなされ、2026年の最新のテクノロジーを駆使したライブとして体験できるはずだ。しかし…である。多くのアイドルたちが入れ代わり立ち代わり、たくさんの楽曲を展開する演出ならまだしも…「単独公演」という振り切った企画である。セットリスト大丈夫なの?FooFightersのときみたく、ホルモンを対バンに呼んでもいまいち集客せず、たまアリうえのほうのスタンド席封鎖です、当日券あります、とか…やめてよ。。。

杞憂に終わる心配。超青空。超満員の武道館。

館内撮影禁止(当然)

そして…ステージ真正面北側一階という最高のポジション。2万5000円は無事昇華されました。

対面の南側一階のほぼ同じ位置に、よそと比べて圧倒的にサイリウム振ってない、大人しいブロックがあった。おそらく企業業界関係者席、ご招待席であろう。間違いない、私の席は大当たりである。

控えめに言って最高オブ最高。

事細かには触れないが…2026年1月25日は

”人類がついに3次元キャラに「花道を歩いて、帰らせる」という演出技術を確立した記念日”として語り継がれることであろう。

べたーっと横に長いディスプレイが置いてあって、そこを歩くモーションが使われている…みたいな安直な手法じゃねーんだぜ?そして武道館をセンターステージレイアウトで使うやり方に於いて、だぜ?ディスプレイには”裏”と物理ケーブルが存在するんだぞ?どうやってんだこれ??いや割とマジで凄いのを見たぞ。Perfumeとはまた別の、世界最先端テクノロジーだろこれ。ああ、万博で見た「未来はこうなる」という、各パビリオンのイメージ画像が…なんかしょぼいな、魂込もってないな…と思っていたのは間違いでもなんでもなく、実際あれはしょぼかったのだ。。よっぽどこっちのほうが未来ですよ。

ステージセンターのディスプレイをどのサイズで、どのように置けば会場のどこからでも(厳密には北・南から挟むカタチ。東西は捨てポジ)如月千早と、照明・特効が違和感なく見えるか。シームレスに「そこに居る」演出が実現できるか?ミリ単位で事前の調整と、本番現地合わせが行われたことだろう。

あ、、居る。。

本当にそう思える瞬間が、何度も訪れる。
2012年の初音ミクを超え(自分比)、更新された瞬間。

https://x.com/LJ_KAKUSE/status/2015377397777113399/photo/3

バンダイナムコ経営統合20周年&アイドルマスター20周年という節目

で、今興奮覚めやらぬ状態で帰宅してあちこち調べたりしつつ、こうしてぱちぱちNoteを書いているわけだが…2025年はアイドルマスターが20周年であり、バンダイナムコが経営統合して20周年を迎えたタイミングでもあったそうな。

また、2025年7月に発表されたバンダイナムコホールディングスとSONYグループの戦略的な業務提携のもとに行われた取り組みの一つと公式が言及している。BNEが演出企画・制作を、ソニーPCLが「groovots」を用いたテクニカルディレクションを担当しており…そうかあのロボット制御と思われたちっさめの液晶モニターが音と完全シンクロして花道に出ていったり戻っていったりしていたのはソニーのテクノロジーだったのか。

https://x.com/famitsu/status/2015065772855541811

つまりはバンダイナムコという企業規模に於いても本公演は2025年度の超ビッグプロジェクトの一つであったわけだ、と合点がいく。

何よりこの企画を通した猛者がバンダイナムコに居るという事実

弊社も実は今年◯◯周年なわけだが、全くもってこうしたお祭り、イベントごとには腰が重い、マジメな会社なのである。ホテルで祝賀会とかやりますかくらいの話にしかならないのである。扱っている商品というかサービス・コンテンツがBtoBなので致し方ない側面はあるのだが…それでも

「20周年は如月千早で武道館ライブやろう!」と思いつき、その企画を社内で通し、予算を通し、SONYとのコラボすらもうまくひっかけ、最高のライブ演出を組み上げ、今日という日にこぎつけた敏腕社員が居る

というその事実。強い。強いぞバンダイナムコ。株主やっててよかった。

ちょっとだけ横道にそれるけど…いつも悩ましいよね。「ネタバレ」はしたくない派なので、徹底してX(twitter)は見ないようにしていたわけだが、逆にちょっとこのあたりの事情を知っていたら、また違った目線で見れたかもしれない。。いや、いやいやいや。ライブは「驚いてナンボ」だ!これでいいのだ。

エンドロール~クリエイターの人々が込める「想い」

私の身の回りにいらっしゃる、いわゆるガチなクリエイターなことをお仕事にされている方々のお話を聞くと、「もうAIナシでは仕事が成り立たない」と仰る。ただ、それは膨大な量の「アイデアのベース」を作る工程であったり、「演出のバリエーション」であったり、「自分では思いつかないような何か」を編み出すために、そして効率的に圧倒的物量でそれらを複数生成し、その中から「これ」というものをピックアップするためにAIを使う。そしてそれを自分で再度解釈し、煮詰め直し、ひたすらに想いを込め、魂を込め、納品するのだという。あくまでAIは、そのクリエイターさんの背後で動いているただの「ツール」である。

昨今のAIは、歌詞を渡し、「V系ロックっぽく」とか「カントリー調で」とオーダーをすれば、かなりそれっぽい曲を出してくるような”機能”さえ搭載している。YoutubeやらTiktokのショート動画は、そうしたお手軽楽曲とお手軽AI生成画像が大量生産されUPされている。”残クレアルファードの歌”さえある。

が、それらの一つでも、心に響いたものがあっただろうか?私はない。ただの一つも、間違いなく、何も届かないし、響いたことがない。人が生み出した「楽曲」と、機械が生み出した「曲っぽい曲」の差は何だろうか?それはどれだけ「想い」を込めたか?に他ならない。込めた時間のぶんだけ、想いの強さのぶんだけ、それは絶対に細部に宿る。楽曲以外でもそうだ。ライブ会場の照明、演出される映像ひとつひとつに、作り込まれた「音」の一粒一粒に、人の想いが込められ、魂となってゆく。そうしたコンテンツは、必ず「届く」。

https://x.com/LJ_KAKUSE/status/2015392853871239452/photo/1
https://x.com/wyvern_from8sq/status/2015305448581423178/photo/1
もろもろX(Twitter)より拝借。こういうところよね、細部に想いが込められ、魂が宿る瞬間って。

逆に、このアプローチを誤って動くと、ただの「AIの無駄遣い」となる。例えるなら、パワーポイントが標準で持っている「デザインテンプレート」のようなものだろうか。「いかがですか?このテンプレートに当てはめるだけであなたのメモが洗練されたプレゼンテーションスライドになりますよ!」と言われて…そうなった試しなんかありゃしねぇ。…そういうもんですよね。

https://www.famitsu.com/article/202601/64123

如月千早が花道を「歩いて」会場をあとにしたのち、全体スクリーンにはスタッフロールが…今回のプロジェクトに携わった方々の名前がこれでもかと流れる。ちょっとした洋画並みの人員工数ではなかろうかこれ。こんなにも多くの方々が、今日のために動いたのか…。

途切れること無く、惜しみなく贈られ続ける温かい拍手。泣いているやつすらいた。そうだよな、こんなの観たら泣いちゃうよな。。

セットリスト 公式より拝借

いいなと思ったら応援しよう!