[旅]ニースで小腹が空いたらソッカを食べる
6月に入ってすぐ、ニースに出かけた。
どうしてもこの時期に行きたい理由があった。この時期にだけ食べられるサラダ・ニソワーズにもう一度、改めて出合いたかったのだ。
ずっとずっと、”本来のサラダ・ニソワーズ”を食べてみたくて、いつかきっと!と夢見ていた。それを去年、実現した。私の持っていたサラダの概念を覆す、想像をぐんと超えたサラダ・ニソワーズに出合い、感動して、最高の経験になったのだけれど、思いがけなかったのは、その滞在ですっかりニースが大好きになったことだ。
これまでにも何度かニースを訪れたことはあった。が、初めて訪れた28年前の8月を除いて、すべてシーズン・オフだった。中でも、わりと長めに滞在したのは1月の終わりから2月の初め、10月の終わりから11月の初めで、いずれも取材旅行。どちらの滞在も、とても充実した時間を過ごし、”いつかプライベートであそこに戻りたいなぁ”と記憶に留めた場所がいくつもできた。
私が携わっていた雑誌の特集記事を作るための取材旅行というのは、基本的に、数多くの場所を渡り歩くように次から次へと訪れて取材をするものだ。1箇所あるいは数箇所に何度も赴くことはほとんどない。もちろん、取材することを決める前に現地で一度は行ってみたり、前もって調べられることはできる限り調べるけれど、”体験する”という意味では非常に時間が限られていた。私的には、それはとても説明的な時間だったと思う。頭で理解するのに必要なことを得るので手一杯。体にも浸透していくほどに何かを感じたり、気持ちを存分に泳がせることは、ノルマがある以上やっぱり難しい。だからこそ、それが叶う機会をいつか得たい気持ちが強く残った。
ニースが輝く季節
記憶に残る風景と共に長らく心に居座っていたそんな思いの一つに、「サラダ・ニソワーズの季節にニースへ行く」というものがある。詳しくは、近日中にポッドキャストで話すつもりなのでここでは省略するけれど、本来のサラダ・ニソワーズは季節の食べ物で、その季節がまさにいま。5月の終わりから6月いっぱいくらい。いつかそのタイミングで訪れたい!思いを私は15年ほど温めていた。いや、20年か…… 念願かなってようやく去年実現したら、サラダ・ニソワーズの季節は、サラダだけじゃなく、もうニースが丸ごと輝いている季節だった、というわけだ。
6月は、本格的なバカンスシーズンを前に、夏が迫りくる気配を色濃く感じさせつつも、まだ日常のリズムがベースにある感じで、街の雰囲気が最高によかった。これが7月に入るや、お祭りモードになるのだろうと思う。地元の空気を、外部から流入した人たちの勢いが凌駕するのではないかなぁ。
食べそびれたもの
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