62歳の水泳1年を数字と笑いで振り返る:年間232回・602km泳いで分かった「成長は年齢を超える」という事実
はじめに:数字で振り返る1年間
久しぶりの水泳ネタである。
今年の水泳、トータル232回。泳いだ距離の合計602.965km。
……602km。
これ、地図で見ると「新潟から名古屋くらい」行ける距離である。泳いで行く用事は一切ないのに、私はこの距離をプールで泳いだらしい。
我ながら何をやっているのかと思わなくもないが、まあ、やってしまったものは仕方がない。
12月、ついに体が悲鳴を上げた
結局のところ、年齢を考えずに泳ぎ続けると、体のどこかしらを痛めるものである。
12月前半から右肩の調子が悪化していった。肩を回すと少し痛い。そんな感覚を持ちながらも、「まあ大丈夫だろう」と普通に2600m、2700mを泳いでいた。
ひどい怪我ではないと思う。おそらく疲労が蓄積して肩が炎症を起こしているのだろう。
その確信を得たのは、年末の窓拭きをしていたときだった。肩を上げると、やっぱり痛い。
しかし、さすがに「これ以上やるとまずいな」と思うようになり、12月半ばからクロールを封印。右肩の安静に努めることにした。
どうやら肩を上方向に動かす動作だけに痛みが出るようなので、「他の泳ぎなら大丈夫だろう」と判断して泳ぎ続けることにした。
そのため、日頃2700mほど泳いでいたのが、年末の1週間は1日1800〜2000m程度に減った。
泳ぐ時間は1時間と決めているので、クロール以外の泳法ではそれが限界だったのである。
1年ぶりのバタ足で起きた「事件」
クロールを封印した私が選んだのは、1年ぶりのビート板使用したバタ足、ドルフィンキック。そして通常の平泳ぎだった。背泳ぎも少し試してみたが、やはり肩を回す動作が入るので1〜2回でやめた。
さて、ここからが本題である。
1年ぶりにビート板を持ってバタ足を始めたとき、自分で驚いたことがあった。
なんか、速くなってる気がする。
いやいや、バタ足の練習なんて全くしていない。
普段の泳ぎは2ビートクロールなので、キックを強く蹴るということもほぼやってこなかった。それなのに、1年前より明らかに速く進む感覚がある。
私がいつも泳いでいるプールには、よく隣のコースで泳ぐ顔見知りの方がいる。その方とクロールで一緒にスタートすると、私が3本泳ぐ間に2本というような感じで、私の方が1.5倍速い。
水泳を始めた当初は、その方のクロールのほうが速かったのだが、2年間フォームを意識してコツコツ練習してきた結果、いつの間にか追い抜いていたのである。
その方はフォームにこだわらないタイプで、手を伸ばす時に少し下がって抵抗が増えているように見えたりもする。でも、アドバイスはさすがに差し出がましいので心の中でだけコーチ業をしている。
とはいえ、その方が私のペースメーカーになってくれているので、常にありがたく隣を泳がせてもらっている。
そして、事件は起きた。
たまたま、私のバタ足とその方のクロールが同時スタートになったのである。
結果。
私のバタ足が勝った。
しかも、50mで7mくらい差がついてしまった。
いやいやいや。
バタ足でクロールに勝つってどういうことだ。
自分でも驚いてしまった。
かつての屈辱、そして逆転
私が通っているプールには、地域のスイミングクラブが主催する練習で、小中高生も泳ぎに来る。当然、私の隣を子どもたちが泳ぐことも多い。
水泳を始めた頃、あるいは1年くらい練習した後もそうだったが、私がクロールで泳いでいる横を、中高学年の子どもたちがビート板のバタ足やドルフィンキックでスーッと抜いていくという、なんとも寂しい経験を何度もした。
「年寄りのクロールより子どものバタ足が速い、そういう世界なんだな。練習を続けている子たちには敵わないな。」
と思いながら見ていたものである。
まさか自分がバタ足でクロールの人を抜く日が来るとは。
もちろん、子どもたちのバタ足の速さには到底かなわない。しかし、同年代の方のクロールよりも自分のバタ足が速くなったという事実に、ちょっと感動してしまったのである。
ドルフィンキックでも驚きの成長
バタ足の次は、ビート板を使ったドルフィンキックの練習も始めた。
ドルフィンキックはバタフライの練習でやることはあるが、それ単体でビート板を使って練習したことはなかった。なぜなら、水泳を始めた頃にやろうとしたら、全く前に進まなかったからである。
だから今回も、
「まあ当然進まないんだろうな。でも体力維持のため、健康のためだから進まなくてもいいや。下手な分だけ運動になる。」
と思いながら始めた。
そしたら…。
ものすごく進む。
息継ぎも全く苦労しない。ドルフィンキック自体がバタ足と同じくらいの速さで進むではないか。
全く練習していなくても、体の動きが身についていたのだろう。
確かに、現在は、壁を蹴ってスタートするときにドルフィンキックの量を増やしている。潜りながら10m程度はドルフィンキックで進めるようになっていた。その影響が出てきたのかもしれない。
体って、「直接練習してない能力」も、どこかでつながって育つのだなと実感した。
タイム計測:数字は嘘をつかない
ここまで来ると、自分のバタ足はどのくらいの速さなのか気になってきた。
このプールは、スイミングクラブの練習がないときは、時計が出ていないので、計れない。
そこで自分で頭の中で数えながら測ることにした。
1年以上前のビート板練習では、100m泳ぐと4〜5分かかっていた。50mにすると約2分。それより速くなっているのだろうか。
1秒のタイミングは結構体に染みついている。
1秒とキックのタイミングを合わせながら足を動かす。
結果、約1分20秒くらいで50mを泳ぎ終えた。
これは自分にとって結構すごいことだった。
「速くなった気がする」は、気のせいじゃなかった。
平泳ぎも計ってみようと思った。
実は、先ほどの顔見知りの方と同時スタートになったとき、なんと平泳ぎでもその方のクロールより速かったのである。
平泳ぎで他の人のクロールより速く泳げるなんて。これもまた感動だった。
平泳ぎのタイムは、1分25秒程度。バタ足と同じくらいというのは少々情けない話だが、1年前は50mで2分程度かかっていたのだ。それが長距離用の泳ぎ方で1分30秒を切る程度まで来ている。
確実に速くなっている。
年末最後の計測:クロールで1分切り
年末最後の営業日。
午後からプールに行くと、小さな子どもたちがスイミングの練習に来ていた。そして普段は出ていない大きな時計が回っているではないか。
これはいいチャンスだ。
まずバタ足を測ってみる。本気は出さない。いつもの、長く泳げる速さで普通に蹴っていく。到着してタイムを見ると、1分20秒。やはり自分で測ったのは正しかった。
続いて平泳ぎ。同じように普通に泳ぐ。結果は1分25秒程度。100mでも3分かからないタイムである。
そして、この日は肩の調子が良さそうだったので、久しぶりにクロールも何本か泳いでみた。全力ではなく、普通のゆるゆると長く泳ぐくらいの速さで。
結果、57秒程度。
以前、1分を切る速さで泳ぎ続けることは、私にとって相当大変な作業だった。50秒台で泳ぎ続けるなんて本当に辛かった。それが、長距離を泳ぐようなペースで1分を切るタイムが出た。
今年の目標に掲げていたのは「3000mを1時間以内で泳ぐ」ということだった。クロールだけで1時間を切りながら泳ぐのは、もう達成できそうである。
ただ、体力や故障リスクを考えると「やれる」と「やる」は別問題。ここは大人の判断である(肩が議長)。
おわりに:年齢を言い訳にしない
1年間、約230回、600km。
この泳ぎは、確実に自分の体にいろいろな成果を残してくれた。
こうやって結果を振り返ってみると、1年間で年を取ったとしても、これだけの成長があるということがわかる。
年齢を理由に諦める必要はない。正しいフォームでコツコツ続ければ、体は応えてくれる。練習していない動きでさえ、いつの間にか上達していることもある。
来年は、速さや距離の前に
「故障しないで積み上げる設計」
を入れていきたいと思う。
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