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理解するとは?エビデンスとは?|「なんで?」と問う恩師と「ふわっと」した私

その方は 理学療法士歴 約30年
だそうです
aさん とお呼びすることします


ここ最近
その aさんと 一緒に
リハビリをする機会がありました
会社の都合ですね


なかなか aさんのような
経験豊富なリハビリスタッフさんと
ご一緒させていただく機会はありません


わたしの リハビリも
aさんに 見ていただけるということで
少し 緊張はいたしましたが


aさんの リハビリを
拝見できることの 楽しみの方が
こころ のなかでは勝っていました


・・・

80歳の女性の aさんのリハビリの様子を
見学させていただきました


見学しているうちに
とても 居心地が

悪くなっていきました…


aさんの リハビリ
それを 受ける女性の表情…

見ているだけで
居心地が
悪くなっていきました…


その場にいることの 苦痛の中で

なぜか

わたしは かつての
3人の恩師
を 思い出していました


~~~

まず 思い浮かんだのは
久保雅義 教授

プロフィール詳細は こちら

はっきりいって なんで理学療法士を目指したのか?
と 思うくらい 頭の良い人です

「最終学歴 ボストン大学」

という人に わたしはまだ 久保先生以外
出会えていません 笑

デラウェア大で研究されていて
ついに日本に帰ってこられる!
しかも うちの(ような)大学に!

と 学生の中の一部で
話題になっていました

わたしが 3年に進級した時に
日本に帰ってこられ
わたしは何故か
久保先生のゼミに 配属されました

しかも ゼミ長…


「あ~ 君が アル君だね
 なに 大学院で物理勉強していたってね?
 わたしも 相当だけど
 アル君も なかなか 変人だね~ 笑」

最初の挨拶は
たしか こんなだったと 記憶しています


先生がぜひ聞きたいというので
すこし わたしが 昔研究していた

について お話をしました


「いや ほんと 大した研究じゃなくって…」
と 恐縮しきりでした


「いやいや 水 は深いよね
 水の研究がすすめば
 わかること たくさんあるはず
 われわれの 身体だって
 ほとんどが 水なんだから
 
 そっか 面白い
 で 〇〇についてなんだけど
 なんで
 そうなるの?」

と さらに 深い部分に 質問が移ります

いちおう がんばって
お答えします

「ふむ…
 じゃぁ その前提となっている
 その先行研究ってのは
 そもそも
 なんで
 そういう 結果となっているの?」


うっ!

と 痛いところを突かれるのですが
それでも がんばって
お答えします


「ふむ…
 いや なんか

 ふわっと

 した返答だな
 だってさぁ おかしくない?
 整合性なくない? ・・・」


さらに 突っ込まれます


うぅぅぅぅぅ…

と 最後は降参します 笑


自分という人間が
研究職に向いていない
ことを学ぶために

行っていたような
大学院時代ではありましたが


それでも 2年間 がんばったことが

5分で 理解され

7分で 超えられ

10分で 崩されました… 笑


・・・


すべて

に おいて
そうでした


わたし達 ゼミ生の 学習したことを

なんで?

「で
 なんで?

と 深く深く 追及されます

適当な返答などしようものなら

「ん~
 ふわっと
 したな」

と いわれて
はい終了… 笑


ふわっと したら


ダメなのです


「アル君は 思いのほか
 若い学生さんよりも

 ふわっと

 しているよ」


わたしの学びの姿勢を
注意されたことも
ありましたね~ 笑


~~~


大学には 卒業論文 というものが
とうぜん あるのですが

先生と相談して決めた
わたしの 研究テーマは


『なぜ 人間は 永遠に
 片脚立位を とれないのか?』


というもの

つまり 久保先生風に
わかりやすくいいますと


なんで 人間ってさ

 ずっと 片足で 立ってらんないのかね?

 疲れたから?
 そのそも バランス制御に原因がある?

 海外とかいろいろな学会で
 めちゃくちゃ有名な先生とかにも
 聞いてみたんだけどさ
 だれも まともに 答えらんないんだよ

 ちょっと 面白いこと 言う先生がいたら

 なんで?

 って聞くと

 やっぱり

 ふわっと

 すんだよなぁ

 ちょっと じっくり 取り組んでみる価値あるよね?」


という ことです 笑

こういうところが 久保先生ぽいなって
今思い出しても
にこにこ しちゃいます 笑


~~~

「理解する
 って
 こういうことだよ」


を 徹底的に
教えていただいた気がします


リハビリでは
いえ
リハビリにかぎらず
医療全体で

「エビデンスに基づいた 医療を」

と いわれて久しいです
エビデンスとは 科学的根拠 ということです

これは とても 素晴らしい考え方です
日本に紹介したのは
あの 日野原重明先生です


ただ

とくに リハビリの分野では

人間という 複雑で美しいものを
相手にしているため


単純な モデルで
人間の 動き や 動作 を
説明することは
むずかしい面があります


片足立ち だって
いまだ 謎が 多いのですから



どんなに 素晴らしい 報告でも

「例外」

は かならず 存在します


わたしたちが 関わる
患者さんに


その エビデンスに のっと(則)った
医療を提供したとしても


ひょっとしたら

その患者さんは

「例外にあたる方」

かも しれません


ですから

だからこそ

わたし達は

エビデンスを
大切にしなくては
なりません


エビデンスを
鵜呑みにするのではなく

批判的にも みたうえで

それを 深く理解する


信頼性の 程度を

きちんと 理解する


それが 大切なのだと
わたしは 思います


・・・


じつは 今
わたしは 涙ぐんでいます 笑

本当に 良い先生に
指導していただいたなって
こうやって 綴りながら
実感しているのです…


もう お話は
十分長くなっているのですが
もう少し 想い出を
話させてください


・・・


大学4年
就職先も決まり
なんとか 卒業論文もパスし

理学療法士免許取得のための
国家試験の準備を ゼミ室でしていた
ある日

久保先生が


「アル君さぁ

 実習先 脳卒中専門病院だったよね?

 脳卒中の人のリハビリでさ
 急性期で 大切だって
 言われていることっていえば?」


と 質問されました

「バイタルチェックも 大切ですが

 やっぱり 早期離床 でしょうか?」

と おこたえすると

なんで?

と やっぱり いつもの やつ 笑


「安静 にしていては
 廃用症候群がすすみます

 安全性を 見極めつつ
 できるだけ 離床をすすめていく

 それが大事だと 思います

 実習でも そう習いました

 一度低下してしまった 身体機能は
 回復に 多くの時間がかかるからです」


と 答えました

返答の中で
『実習で習った』
と 答えてしまいましたが
それは 久保先生には
絶対通用しません 笑

「誰が言った から」
「どこどこで 習ったから」

という 考え方は
科学的ではありませんからね

ですので 
「身体機能の回復に時間がかかるから」
と お答えしたのです
必死なんです 笑



久保先生は

「ふむ…」

と 少し 沈黙され

「でもさぁ アル君
 それって エビデンスレベル 高そうじゃん?
 もう 日本の医療では
 常識になっとるよね?

 でもさ

 じつは
 全然エビデンスレベル 高くないんだよ

 いま 盛んに日本でやっている

 積極的早期離床

 やった群と
 従来通り まぁまぁ離床した群

 ふたつの群

 退院後の生活レベルに
 有意差がないらしいんだよ」


え?


と ゼミ室が 静かになります
他の 優秀なゼミ生たちも 手を止めて
久保先生に 注目しています


「ま きみたち
 そういうことだよ 笑

 きみたち もう少しで 現場に飛び立つわけだが

 そういう あやふやな 世界にいくわけだ

 あやふやのなかで

 命 にかかわる
 人生 にかかわる

 重要な 仕事を 
 リハビリテーション つぅもんを
 やるっちゅーことだな

 いやいや みなさん
 大変でございますね

 わたしには もう
 怖くってできません

 はははははは!」


だいぶ 昔の話なので

ことばの 詳細は 思い出せませんが

たしか こんな ことばだったと 記憶します


久保先生なりの

あたたかい

激励

だったと おもいます


~~~


その後 わたしは

病院で 働き始めるわけですが


なんで
 このリハビリを 行うのか?」


という ことを

つねに 意識していたと 思います


組織として 足並みをそろえることも
大切だとは わかっているつもりですが


「じゃぁ
 なんで
 このリハビリを行うのか?」


と いつも 考えていました

批判的に検証して
理解しようとも していましたから


管理者にしてみれば

「扱いづらいスタッフ」

だったでしょうね 笑


そのために リストラなどで
ずいぶん 曲がりくねった
経歴を歩むことと なるのですが


常に 久保先生の 教えは
むねにあり

それを 捨てずに 歩んできて

今に いたるまでの 足跡は

むしろ 誇れるものだと
思っていますし


久保先生の おかげなのです


いまでは

なんで?

と 聞かれても 答えられない
スピリチュアルな治療の世界にいる わたしですが

ふわっと
した 世界にいながらも


先生には
心の底から
感謝しているのです


なんででしょうね?
でも この気持ちは
ふわっとは していないんです


~~~


ずいぶん長くなってしまいましたので

お話は いったん お休みにしたいと 思います

やっぱり涙が流れて
いま 鼻をかみました 笑

久保先生にこれが
読まれないことを
本気で願っております

「アル君には あんなに指導したのに
 これっぽちしか 理解してないのかい!」

って 言われちゃいそう…

すみません 先生
あいかわらず わたしは

ふわっと

しているんです… 笑


次回 残りのおふたりに 触れられたらと
思っています


ここまで お読みくださり
ありがとうございました

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