それでも、文章を書きたいと泣いた日。
ちょっとね。
実は、「文章」って誰でも書けるんじゃん……って心折れてたんです。
「誰でも」もそうだし、
もはや、今の時代はAIでも書けちゃう。
私は、学生時代から
文章を書くことだけは、ずっと好きだった。
小さいときからお父さんに
「それでは伝わらないよ」と話し方のコツをたたき込まれた。
一生懸命に話した後に「それで?」と言われた。
私は自分の気持ちを、上手に話すことができない。
伝えることができない。
「こんなことを伝えたい」
「こう言ったら伝わるかな」って
胸の中ではグルグルしているのに
口から出るのは
「えっと」「なんか」ばかり。
悔しくて泣きたくなるし、
自分の事もたくさん嫌いになった。
でもね、
文章を書く時間だけは呼吸ができる気がしたんだ。
難しい言葉はなんもわからない。
きれいに整った文章も、私には書けない。
それでも、
文章は、誰とも繋がれない私の唯一の「居場所」だった。
それなのに
その「文章」を発信しても
ちゃんと届いているのか分からなくて。
他の人の素敵な発信を見て、勝手に落ち込んでた。
どうにかしたくて、今日とある勉強会に参加してきたんです。
でもね、やっぱりそこでも
うまく話せなかった。
いろんな想いが胸に渦巻いているのに
それを、うまく口にすることができない。
口にしなければ
自分のことは理解してもらえない。
話せないことで、
目の前にでっかい壁が見えたような気がしたんだ。
でもね。
最後の最後に、勇気を出して手を挙げてみたんです。
「私は、うまく話をすることができないです」
「この気持ちを今文章にすることはできるけど、今ここで口で話そうとすると苦しくなります」って。
そしたらね、
「あなたは文章に替えればいい」と言ってもらいました。
「自分の物語」を話せないと
人に届けることはできない、と
何度も講義の中で教えてくれていたから
私は、これから話し方を学ばなければいけないのかと思ってた。
だけど、文章で表現することを認めてもらえたような気がして
本当に嬉しかったんだ。
私は、いろんなことがうまくできない。
話すことも、そう。
でも、「文章」に替えればいいと言ってもらえたこと。
それと、
「うまく話せない」ままでも、
その学びの場にいさせてもらえたこと。
ものすごく嬉しくて、涙がこみあげてきた。
私はダメな人間。
なにもかも、人よりできない人間。
そう思いながら生きてきた過去、
本当に苦しかった。
そんな時に救ってくれたのが
たくさんの言葉たちだった。
私は、その中で息をして
今日まで生きてくることができた。
私も、そんな言葉を綴っていきたい。
あの頃の私のように、
今この瞬間、生きづらさをひとりで抱えている誰かに
私の言葉が、ひとつでも届いたらいいなって。
そして、たとえば、
私が「うまく話せる人」だったとしても
それでも、私は文章を書いていきたいと思った。
講義を終えた後、いてもたってもいられなくて入った喫茶店で
やけに汗をかいたアイスコーヒーのグラスを見つめながら
きっと、
それが、私の使命だと気づいた。
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