バラバラな経歴を振り返って、次の一歩を決めるまで(導入)
私って何がしたいの?
同世代の昇進、肩書きの立派さに気後れする日。そんな時にふと自分のこれまでを振り返って、こう思ったことはないでしょうか。「業種も職種もバラバラで、私って結局、何がしたい人間なんだろう」と。
これは誰かに説明するための悩みではありません。面接でうまく話せるかどうかとは別に、自分自身が自分のキャリアに納得できていない、という感覚です。履歴書を書く予定がなくても、ふとした瞬間にこの感覚は襲ってきます。
私は転職4回、5社を経験しています。この記事では、他人にどう説明するかではなく、自分自身がこの経歴をどう捉えて、次の一歩をどう決めるかという視点で、これまで考えてきたことを書きます。
このnoteが向いていない人
先に書いておきます。
面接で転職回数をどう説明すればいいか、対策を探している人(こちらは面接対策として別の記事で扱っています)
新卒からずっと同じ業種・職種でキャリアを積んできた人(このnoteは業種・職種が変わり続けた前提で書いています)
「正解のキャリアプラン」を明確な数字やロードマップで求めている人
逆に、誰かに説明する必要がなくても、自分自身がこの先どう決めていけばいいのか漠然とした不安がある人には、参考になる部分があると思います。
バラバラなキャリアは、本当に迷走なのか
今振り返ると、これまでの決断のすべての点が、実はつながっていることに気づきました。
実際に5社を経験してきた実感で言うと、「自分のやりたいこと」を軸に動いていると、次の転職先は今の仕事の中から自然に派生していることが多いというのが正直なところです。現職での経験や気づきが、次の興味のきっかけになっている。つまり、本人が意識していなくても実は一貫性があって、ただ自分ではまだそれに気づいていないだけ、というケースも多いのかもしれません。
ただ、すべての転職がそうだったわけではありません。3回目の転職(外資系スタートアップへの転職)だけは、あえて点と点を自分からつなぎに行った決断でした。それまでの業界経験とスタートアップでの働き方を掛け合わせれば、早く成果を出せるはずだと考えて、意図的に動いた転職です。
つまり、キャリアの一貫性には「後からつながっていたと気づくもの」と「自分から意図してつなぎに行くもの」の2種類があります。この記事で扱いたいのは、この2つを見分けた上で、次の決断にどう活かすかという話です。
全体の流れを3ステップで見る
ステップ1:決断だけでなく、その時「大事にしていたこと」まで書き出す
何をしたかだけでなく、そのとき何を優先して、何を諦めたのかまで思い出します。ここが、事実の羅列で終わらせないためのポイントです。
ステップ2:繰り返し出てくる「大事にしていたこと」に印をつける
一つ一つは別の決断でも、優先してきたものには共通点が見えてくることがあります。これが、いわゆる「軸」の正体です。
ステップ3:見つけた軸を、これから先の意思決定の基準として使ってみる
過去を振り返って終わりにせず、次に何かを選ぶときに、この軸に照らして考える習慣を作ります。この具体的な使い方は、別の記事で扱います。
つまずきやすい箇所
正直に言うと、私は転職のたびに面接で理由を聞かれることが分かっていたので、毎回その転職単体の理由はきちんと言葉にしてきました。なので「自分には一貫した軸なんてない」と思い込んでいたわけではありません。
むしろつまずいたのは別のところでした。1つは、それぞれの転職理由には毎回筋が通っていても、それらを"点"としてしか見ておらず、全体として何を指しているのかまでは考えたことがなかったことです。1つ1つの理由には納得していても、「じゃあ結局、あなたは何がしたい人なんですか」と聞かれると、うまく言葉にできなかったことも。
もう1つは、後から共通点を見つけたときに、「これは本当に元々あった軸なのか、それとも都合よくこじつけているだけなのか」という迷いが一瞬よぎったことです。ここは結論、こじつけであっても構わない、と割り切れるかどうかが分かれ目だったように思います。
今日からできること
この記事は導入編なので、まずすぐにできることを1つだけ書きます。
これまでのキャリアの転機を、年表のような形で書き出してみてください。何をしたかだけでなく、そのとき「これだけは譲れなかったこと」を一言添えます。共通点を探すのはまだ先で大丈夫です。まずは、事実ではなく感情の記録を残すことを意識してください。
まとめ
バラバラに見えるキャリアも、振り返ってみると、実は一貫した軸を持っていることがあります。あるいは、軸が最初からあったわけではなくても、後から見つけ出す、あるいは作り出すことはできます。
面接でどう説明するかという話とは別に、まず自分自身がこの経歴に納得できていること。それが、次の決断を迷いなく下すための土台になると思っています。
自分のキャリアに一貫性がないと感じて焦っている人の気持ちが、少しでも軽くなればと思って書きました。
