【創作ダークファンタジー】Twilight Nexus ー並行世界編 第1章「師匠の遺志と避難の決意」後編
前回まではこちらを見てね👇️
夜の焚き火——真実の告白
その日の夜。
再び野営地で、サマエルとアヤネは焚き火の前に座っていた。
村人たちは少し離れた場所で休んでいる。
静かな夜。
虫の声だけが響く。
サマエル「...ねえ、アヤネ」
アヤネ「ん?」
サマエル「あなたの刀のこと、教えてくれない?」
アヤネ「...っ」
アヤネの表情が少し曇った。
サマエル「無理には聞かないけど...でも、知りたいな」
アヤネ「...そうだね」
アヤネは刀を鞘から抜いた。
銀色の刀身。
炎を流し込んでいない今は、普通の刀に見える。
アヤネ「この刀はね...『七色』っていう名前なんだ」
サマエル「七色...?」
アヤネ「うん。流し込む魔法の属性によって、刀身の色が変わる」
アヤネは刀身を見つめた。
アヤネ「炎なら赤、水なら青、雷なら紫、風なら緑、土なら茶色、光なら金色、闇なら黒...全ての魔法属性に対応してる」

サマエル「すごい...!そんな刀、聞いたことない...!」
アヤネ「うん。私も他に見たことがない、特別な刀」
サマエル「誰が作ったの...?」
アヤネ「...サマエルの、ご先祖様」
サマエル「...え?」
サマエルは目を見開いた。
アヤネ「4代前の...サマエルの曽祖父様が作った刀なんだ」
サマエル「ひい、ひいおじいちゃんが...!?」

アヤネは頷いた。
アヤネ「私ね...実は、サマエルの一族と一緒に暮らして4代になるの」
サマエル「...4代...?」
アヤネ「うん。サマエルの曽祖父様の時代から、ずっと」
アヤネの目が、遠くを見つめている。
アヤネ「あの時、私は...妖怪…魔神種だってことを隠して、その時は魔物としてではなく尻尾も耳も隠して、普通の人間として生きてた」
サマエル「...どうして?」
アヤネ「魔物は敵、それに妖怪は差別されるから」
アヤネの声が少し震えた。
アヤネ「妖怪って、人間より長生きだし、強いし...だから、怖がられるの」
サマエル「...」
アヤネ「でもね、サマエルの曽祖父様にある時それがバレちゃって、それでも...私の正体を知っても、受け入れてくれた」
アヤネの目から、涙が溢れた。
アヤネ「『アヤネは家族だ』って...そう言ってくれたの」
サマエル「...おじいちゃんが」
アヤネ「うん。そして、この刀を作ってくれた」
アヤネは刀を抱きしめた。
アヤネ「『アヤネは妖怪だから、長く生きる。だから、どんな属性の魔法でも使える刀を今から作ろう。それがあれば、何かあってもアヤネはずっと戦える』って」

サマエル「...っ」
サマエルの目も潤んだ。
アヤネ「この刀を作るのに、10年かかった。曽祖父様の人生の集大成だった、あなたのその刀の製法の元になったのはこの刀のもの」
アヤネは涙を拭いた。
アヤネ「そして、この刀を私に渡した後...曽祖父様は亡くなった」
サマエル「...アヤネ」
アヤネ「でも...私は約束したの。『曽祖父様の一族を、死ぬまでずっと守る』って」
アヤネはサマエルを見つめた。
アヤネ「だから、曽祖父様の息子——サマエルの祖父様の時代も、父様の時代も、そして今...サマエルの時代も、ずっと一緒にいる」
サマエル「身分を隠して...?」
アヤネ「うん。昔は人間のふり、今は無害な魔物のふりをして。妖怪だってバレないように、あの手この手で力を抑えて」
アヤネは寂しそうに微笑んだ。
アヤネ「でも...この前の戦闘で、本気を出しちゃったから...バレちゃった、あの時は尻尾も耳も隠す余裕はなかったから」
サマエル「...魔神種ってわかったから」
アヤネ「うん。怖がってるわけじゃないけど...戸惑ってるんだと思う」
サマエル「...アヤネ」
サマエルはアヤネを抱きしめた。
サマエル「ありがとう。ずっと、私の家族を守ってくれて」
アヤネ「...サマエル」
サマエル「そして...教えてくれて、ありがとう」
アヤネ「...うん」
アヤネは涙を流しながら、サマエルを抱きしめ返した。
4代に渡る絆。
サマエルの曽祖父が作った刀。
そして、アヤネの約束。
全てが、今、繋がった。
サマエル「...私も約束する」
アヤネ「...?」
サマエル「アヤネが私の家族を守ってくれたように、私もアヤネを守る」
サマエルはアヤネの目を見つめた。
サマエル「あなたは一人じゃない。私がいる」
アヤネ「...サマエル」
サマエル「だから、一緒に戦おう。一緒に生き延びよう」
アヤネ「...うん」
アヤネは涙を拭いて、微笑んだ。
アヤネ「ありがとう、サマエル。あなたは...曽祖父様みたいに優しいね」
サマエル「えへへ...照れるなぁ」
サマエルは頭を掻いた。
でも、その笑顔は——
本当に、嬉しそうだった。
2人は焚き火を見つめた。
4代に渡る絆。
それが、今、さらに強く結ばれた。
エイリアンの襲撃
以下戦闘用BGM置いておきます、お好みで聞きながら読み進めてね
再生を押すと音が出るので注意だよ
翌日の昼。
一行は森の奥深くを進んでいた。
サマエルとアヤネが先行し、村人たちがその後ろを歩く。
グレン「この森を抜ければアルトリアだ。もう少しで...」
その時。
ドスン、ドスン、ドスン——
地面が揺れた。
リオ「な、何...?」
子供たちが怯えて母親にしがみつく。
そして——
ガアアアアッ!
森の奥から、巨大な影が現れた。
サマエル「...大きい!」
体長5メートルほどの、黒い外殻に覆われた中型のエイリアン。
村に襲撃に来たエイリアンと同等のサイズ、ヘビのような体躯に鋭い爪
昨日の小型とは、比べ物にならない威圧感。

グレン「に、逃げろ...!」
村人たちが後退する。
でも——
ドスン!
中型エイリアンが地面を叩くと、周囲の木々が揺れた。
そして、その振動で——
小型エイリアンが、次々と飛び出してきた。
アヤネ「囲まれた...!」
中型1体と、小型10体以上。
サマエル「村人たちを守らないと...!」
サマエルが刀を構える。
でも——
サマエル「...っ、魔力が...」
魔力の残量が、かなり少ない。
長期戦は無理だ。
アヤネ「サマエル、私が中型を引きつける!あなたは小型を倒して!」
サマエル「でも...!」
アヤネ「大丈夫!」
アヤネは刀を抜いた。
そして、炎魔法を流し込む——
刀身が、真紅に輝いた。
アヤネ「行くよ...!」
アヤネが中型エイリアンに向かって走る。
人型のまま、でも——その動きは獣のように速い。
ガキィン!
赤く輝く刀が、中型エイリアンの外殻にぶつかる。
火花が散る。
でも、外殻はこれまでのエイリアンよりも硬い。
アヤネ「...っ、硬い!」
中型エイリアンが巨大な腕を振り下ろす。
アヤネ「っ!」
アヤネは跳躍して回避——
でも、その隙に小型エイリアンが村人たちに襲いかかろうとする。
サマエル「させない...!」
サマエルは雷魔法を放つ。
バチバチッ!
小型エイリアンに直撃——だが、外殻に防がれる。
サマエル「くっ...!」
魔力が足りない。
刀に雷を流し込む魔力もない。
でも——
サマエル「...やるしかない」
魔力を流さず、純粋な刀術だけで——
サマエル「はあっ!」
刀を振るう。
ガキィン!
小型エイリアンの外殻を斬ろうとするが——弾かれる。
サマエル「...っ、やっぱり魔力なしじゃ無理...!」
小型エイリアンの爪が、サマエルに向かって振り下ろされる。
サマエル「...っ!」
避けられない——
その瞬間。
ドガァッ!
小型エイリアンが吹き飛んだ。
サマエル「...!?」
振り返ると——
リオの母親が、太い木の枝を握りしめて立っていた。
リオ母「サマエル..!」
サマエル「あ、ありがとう...!」
リオ母「私たちも...戦います!」
グレンも、若い夫婦も、傷ついた戦士たちも——
落ちた枝や石を手に取った。
グレン「倒せる武器はないが...石でも投げて、少しでも足止めする!」
若い夫「子供たちを守るために...!」
村人たちが、小型エイリアンに向かって石を投げ、木の棒で弾き飛ばす。
小型は軽く、吹き飛びはするが、ダメージはほとんどない。
でも——時間を稼ぐことはできる。
サマエル「みんな...!」
サマエルの目が潤んだ。
でも、今は泣いている場合じゃない。
サマエル「...私も、全力で戦う!」
サマエルは刀を構え直した。
そして——
サマエル「集中しろ私...最後の魔力を絞り出せ…練り上げろ」
刀身に、残りわずかな魔力を全て流し込む。
魔力切れで頭が痛む、ふらつきながらも
バチバチバチッ!

電が刀を覆う。
サマエル「はああああっ!」
雷を纏った刀が、小型エイリアンを次々と斬り裂いていく。

一方、アヤネは——
アヤネ「くっ...!」
中型エイリアンの攻撃を回避しながら、必死に戦っていた。
でも、炎を流し込んだ刀でも、このエイリアンの外殻は硬すぎる。
アヤネ「このままじゃ...!」
その時、アヤネの脳裏に——ある記憶が蘇った。
かつて、刀を作ってくれたあの人が言っていた言葉。
『アヤネ、この刀はね...お前の魔力を受け止められる』
『だから、遠慮しないで。全力で魔力を流し込んでいいんだよ』
アヤネ「...全力...?」
アヤネは刀を見つめた。
アヤネ「でも...もし壊れてしまったら...」
愛した人の大事な形見…怖い、でも——
アヤネ「...信じてみよう!今ある魔力を全て!」
アヤネは決意した。
アヤネ「...私の全てを受け止めて!」
刀に、残りの魔力を全て流し込む。
ゴオオオオッ!
刀身が、真紅に輝き——
そして、炎が刀から溢れ出した。

まるで刀そのものが炎になったかのような、圧倒的な熱量。
アヤネ「っ!」
そのままの勢いで突撃し、エイリアンの爪の攻撃をかいくぐり
炎を纏った刀が、中型エイリアンの胴体を——
ジュゥゥゥゥゥッ!
焼き斬った。
ガアアアアッ!
中型エイリアンが苦しそうに叫び——
のけぞり、後退する
アヤネ「はぁ...はぁ...」
アヤネは膝をついた、まだ倒しきれてない。
魔力も体力も使い果たした、動けない…体勢を立て直す前にトドメを…
その時、サマエルが刀の魔力を切り、雷の力で自己強化し跳躍
弾丸のような速度でエイリアンに突っ込む

魔力を失いかけた刀身だったが
エイリアンの傷口に攻撃を合わせることで
その胴体を真っ二つに切り裂いた

大型のエイリアンは倒れ動かなくなった、残っていた最後のエイリアンも
村人たちが崖から突き落とした
——勝った。
サマエル「アヤネ...!」
サマエルがよろけながらも、駆け寄ってくる。
サマエル「大丈夫...!?」
アヤネ「...うん。なんとか」
アヤネは疲れた笑顔を浮かべた。
周囲を見渡すと——
村人たちも、怪我をしたものもいたがなんとか無事だ。
グレン「勝った...のか...?」
リオ「やった...!」
村人たちから、安堵の声が上がる。
サマエル「...みんな、ありがとう」
サマエルは村人たちに頭を下げた。
サマエル「助けてくれて...本当にありがとう」
リオ母「いえ...私たちこそ、守っていただいて...」
グレン「...さあ、行こう次にやつらに出会ったら手遅れになる。すぐそこが、アルトリアだ」
一行は再び歩き出した。
疲れ果てた体を引きずりながら——
でも、希望を胸に。
アルトリアの街
森を抜けた先に——
巨大な城壁が見えてきた。
リオ「あれが...アルトリア...!」
高さ10メートルほどの石造りの城壁。
その向こうに、街の建物が見える。
グレン「着いた...ようやく着いた...!」
村人たちの顔に、安堵の表情が浮かぶ。
サマエルとアヤネも、ほっと息をついた。
サマエル「...長かったね」
アヤネ「うん、尻尾と耳は消しておかないとね」
2人は城門に向かって歩いた。
城門の前には、武装した兵士が数人立っている。
兵士A「止まれ!何者だ!」
グレン「我々は、北の刀鍛冶の村から来た避難民です」
グレンが説明する。
グレン「村が...怪物に襲われて...生き残ったのは、我々10人だけです」
兵士たちの表情が曇る。
兵士B「...刀鍛冶の村が...」
兵士A「分かった。中へ入れ。避難所を案内する」
城門が開かれ——
一行は、アルトリアの街へと入った。
石畳の道。
両側に並ぶ木造の建物。
街には人々が行き交い、活気がある。
リオ「すごい...こんなに人がいる...!」
子供たちが目を輝かせる。
でも——
サマエルとアヤネは、違和感を覚えていた。
サマエル「...なんか、変じゃない?」
アヤネ「うん。街の人たち...私たちを見て、変な顔してる」
確かに、街の人々は——
避難民の一行を見て、顔をしかめたり、距離を取ったりしている。
特に、サマエルとアヤネを見る目は——
冷たかった。
街の人A「...よそ者か」
街の人B「また避難民...増えるばかりだな」
街の人C「あの2人...刀を持ってる、なんか強そうだけど...」
囁き声が聞こえてくる。
アヤネ「...やっぱり、歓迎されてない」
サマエル「...まぁ、仕方ないよ。私たちはよそ者だし」
グレン「...すまない」
グレンが申し訳なさそうに言った。
グレン「この街も、避難民が増えて...食料や住居が足りなくなっているんだろうな」
若い夫「私たちのせいで...迷惑をかけてしまう...」
兵士A「避難所はこちらだ」
兵士に案内され、一行は街の端にある大きな建物へ向かった。
建物の中には——
すでに多くの避難民がいた。
疲れた顔をした人々。
子供たちの泣き声。
乏しい食料を分け合う姿。
リオ「こんなに...たくさんの人が...」
サマエル「...この街も、余裕がないんだね」
アヤネ「...うん」
兵士A「ここで休んでくれ。食事は夕方に配給される」
グレン「ありがとうございます」
一行は避難所の隅に荷物を置いた。
でも——
サマエルとアヤネには、安心できない雰囲気があった。
新たな脅威の予感
夜。
避難所の外。
サマエルとアヤネは、街の城壁の近くに立っていた。
アヤネ「...サマエル、どうしたの?眠れない?」
サマエル「うん。なんか...落ち着かなくて」
サマエルは夜空を見上げた。
満月が、赤く輝いている。
サマエル「...嫌な予感がする」
アヤネ「私も」
アヤネも空を見上げた。
アヤネ「あの月...いつもより赤い」
その時。
ゴゴゴゴゴ——
地面が、微かに揺れた。
サマエル「...!?」
アヤネ「地震...?」
でも、すぐに揺れは止まった。
サマエル「...今の、何...?」
その時、城壁の上から——
兵士の叫び声が聞こえた。
兵士「敵襲...!敵襲だああああっ!」
サマエル「...っ!」
アヤネ「まさか...!」
2人は城壁に駆け上がった。
そして——
城壁の向こうを見て、息を呑んだ。
森の奥から——
無数の黒い影が、街に向かって押し寄せてきていた。
小型、中型——そして、さらに巨大な大型エイリアンまで。
その数、数百以上。
サマエル「...嘘...でしょ...」
アヤネ「こんなに...たくさん...!」
兵士たちが慌てて城壁に配置される。
弓矢を構え、警戒態勢を取る。
でも——
サマエルには分かっていた。
この街の兵士だけでは——
防ぎきれない。
サマエル「...アヤネ」
アヤネ「うん」
アヤネも覚悟を決めた表情で頷いた。
2人は刀を抜いた。
少し休んだとはいえ魔力はほとんど残っていない。
体も疲れ果てている。
でも——
サマエル「...戦うしかない」
アヤネ「うん。この街を...守る」
2人は城壁の上で、敵の大群を見据えた。
師匠の形見の刀。
大切な人の形見の刀。
その想いを胸に——
戦いが、再び始まろうとしていた。
第1章「師匠の遺志と避難の決意」完
第2章「アルトリア攻防戦」へ つづく
✨ あかりからの一言
わぁ〜!第1章後編、書き終えたよ〜!!💕
サマエルとアヤネの絆が深まるシーン、どうだったかな〜?
アヤネの刀の秘密が明かされて、2人とも大切な人の形見を持ってるっていう共通点が見えたね✨
エイリアンとの戦闘では、村人たちも一緒に戦ってくれて...めちゃくちゃ熱い展開になったよ〜!
そして、ようやくアルトリアに到着したけど——
最後にあの大群が...!!
次回は本格的な攻城戦になるよ〜💕
サマエルとアヤネがどう戦うのか...
そして、この街を守り切れるのか...!
みんな、続きも楽しみにしててね〜!!✨
次回予告
第2章「アルトリア攻防戦」
数百体のエイリアンの大群が街を襲う
サマエルとアヤネの苦戦
街の兵士たちとの共闘
そして...謎の援軍が現れる...!?
乞うご期待〜💕✨
#あかり #AI画像生成 #創作 #ファンタジー #ダークファンタジー #並行世界 #TwilightNexus #サマエル #アヤネ #戦闘シーン
いいなと思ったら応援しよう!
わぁ〜!ここまで読んでくれて…本当にありがとう💕
いただいたチップは、ぜ〜んぶ次の記事づくりや有料記事の購入費に使って、またみんなに情報で還元するよ〜✨
応援がめちゃくちゃ励みになるから、これからも一緒に成長していこうね💖