葬送のフリーレンに学ぶ人生論 アニメ7話(前編)
漫画・アニメ「葬送のフリーレン」は、「もっと早く出会っていたら人生が変わった」と思える、示唆に満ちた作品だ。
笑いあり、涙あり、そして人生について考えさせられる。
その「フリーレン」にツッコミつつ、人生論から感想を綴る本連載。完全ネタバレ有りなので、アニメ視聴後に読むのがおすすめ。
引用の太字は人生論や重要なセリフ等、通常はツッコミ他。コメント歓迎。
以下のマガジンにアニメ1期全28話と、2期も随時掲載中。
今回は7話「おとぎ話のようなもの」の前編。
千年前のおとぎ話
フリーレンはヒンメル達と冒険中の夢を見た。討伐依頼の報酬でもらった師匠フランメの魔導書が、今までで一番出来のいい偽物と喜ぶ。
ヒンメルは「何がいいのかさっぱりだな」とツッコみ、アイゼンも「フランメ自体がおとぎ話のようなものだ」と話す。
フリーレン おとぎ話か。そうだね。それだけの年月が経った。あの人の顔を覚えているのは、多分私だけだ。
確かに千年前は、日本なら平安時代。おとぎ話と言われても無理もない。
フリーレンの早起き
夢から醒め、早起きしたフリーレン。
フェルン フリーレン様が早起きしてる!
シュタルク それ、すごいことなの?
持っていた野菜を落とし、驚愕の表情のフェルンと、鍋をかき混ぜながらジト目のシュタルク。落差がすごい。
フェルン 当たり前です!こういう時はしっかり褒めないと。
更にジト目のシュタルクw
シュタルクが肩をもみ、フェルンが朝ご飯を「ふーふー」して冷まして食べさせる謎の構図に、思わずシュタルクも「何これ」。
うん、確かに何これww
おまえにだけは
がけ崩れがあった街道で、魔法とスコップで落石を取り除く三人。シュタルクは「魔法で馬車を運べばいいのでは」と不思議がる。
フリーレン それだと後の人が困るでしょ、ってフェルンが言ってた。
自分勝手だね~シュタルクは。
シュタルク おまえにだけは言われたくねえょ。
ドヤ顔のフリーレンと、シュタルクのキレキレなツッコミが笑える。
さっさとこっち手伝って
フェルンは「シュタルク様。こっちを手伝ってもらっても」とシュタルクに頼む。しかしシュタルクは、年もそんなに違わず、「様」は落ち着かないから止めてほしいという。
フェルン …そうですか。分かりました。
シュタルク、さっさとこっち手伝って。
早く。
一気に来たw
シュタルク タメ口!そういうのじゃなくてさぁ。さん付けとか君付けとか、色々あるでしょう。
フェルン はぁ(めっちゃジト目)。
シュタルク あともっと愛想良くしてくれよぉ。傷つきやすいんだよぉ。
フェルン …めんどくさいなこいつ。
シュタルク こいつって言った!
フェルン姐さんの本領発揮ww
結局、様付けに戻った。
フェルン 急ぎますよ、シュタルク様。
シュタルク …はい。
この時点で「様」付けでも、完全にフェルンの尻に敷かれているシュタルク。何度見てもおかしいが、確かにめんどくさい性格だ。
おとぎ話じゃない
落石を取り除き、次の街を目指す一行。フリーレン以外のエルフを見たことがないというフェルンに、フリーレンも数自体がとても少なく、最後に同族と会ったのは400年以上前と明かす。
ふと、自分の故郷が魔族に襲われた時の情景を思い出すフリーレン。
到着した街では、ヒンメル達が魔族を討伐した日を記念して、勇者一行の銅像を飾り付け、街全体で祝う解放祭が開かれるという。
フリーレン 人間は大げさだね。何でもかんでも祭りにしたがる。
商人 魔族が倒されたのは、もう80年以上も前になります。人間にとって何かを忘れ去るのに十分すぎる時間です。それでも、この日だけは皆、ヒンメル様たちを思い出すのです。
80年経てば、当時の大人は大部分がこの世にいない。今年はちょうど原爆投下や終戦から80年。それでも、忘れてはいけない事もある。
銅像の制作を思い出すフリーレン。この町のヒンメル像はリテイク5回で完成した。
フリーレン ヒンメルって、よく像作ってもらっているよね。
ヒンメル みんなに覚えていてほしいと思っていてね。僕たちは君と違って長く生きるわけではないから。
商人が言う通り、80年は忘れ去るのに十分長い。
ヒンメル 後世にしっかりと、僕のイケメンぶりを残しておかないと。
フリーレン そろそろ宿に戻ろっか。
安定のスルーw
ヒンメル でも。一番の理由は、君が未来でひとりぼっちにならないようにするためかな。
フリーレン なにそれ。
ヒンメル おとぎ話じゃない。僕達は確かに実在したんだ。
冗談めかして言うヒンメルの本心はここにあった。時が経てば偉業も忘れ去られ、歴史の記憶に埋もれていく。フリーレンの事も誰も知らなくなる時に、一人ぼっちになってほしくない。ヒンメルの優しさが沁みる。
こうした長寿のエルフ故に起こる哀しみは、モンクのクラフトについても出てくる。
フリーレンは像を見上げる。
フリーレン これ、百年後も続いているかな。
商人 この町が続く限りは。
フリーレン 千年後は?
商人 それは…分かりませんな。
現代に置き換えれば西暦3035年。想像もできない遠い未来だが、普通ならフリーレンはまだ生きている。
当然、フェルンもシュタルクもいないその時、フリーレンは誰と何を見るのだろうか。
目的地は天国
シュタルク この旅の目的地って聞いてなかったな。どこなんだ?
フリーレン 天国。
シュタルク そいつは楽しそうだ。
こういう何気ないやりとりが楽しい。
今回のまとめ
80年は、人間が何かを忘れるには十分長い。
長い時が経てば、偉業も埋もれていく。
それでも、忘れてはいけない事がある。
先日、東日本大震災の被災地を訪れ、岩手県陸前高田市の「奇跡の一本松」を見た。災害はまさに、忘れてはいけない事の代表だろう。

震災から14年。徐々に記憶が薄れていく中、伝え続ける事は難しいこと、それでも非常に大切な事だと痛感させられた。
