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孫正義とサム・アルトマンがスターゲート計画で確実に失敗すると言える根拠

 スターゲート計画は、2025年1月に発表された、米国のAI(人工知能)技術の発展を目指す史上最大規模の投資計画です。OpenAI、ソフトバンクグループ、オラクルなどが手を組み、今後4年間で最大5,000億ドル(約78兆円)を投じる計画です。

 この計画に関しては、このnoteではこれまで何度も取り上げていますが、初めて記事をご覧いただく方のために、概略を説明します。

スターゲート計画の主要目標

AIインフラの構築
・米国内に大規模なデータセンターを建設し、AIの進化を加速させることを目的としています。

経済活性化と雇用創出
・このプロジェクトにより、数十万の新規雇用が生まれると予測されています。

実現可能性に関する見解
・このプロジェクトの実現可能性については、以下の点が挙げられます。

1.資金調達の確実性
 ソフトバンクが主要な資金提供者として参加していますが、5,000億ドルという巨額の資金を確保できるかどうかについては、イーロン・マスクをはじめ、多くの金融専門家から懸念が示されています。

 私自身、イスラム金融の専門家として、ビジョンファンドにはシャリア(イスラム法)コンプライアンス上の問題があることを警告済みですが、それ以前に、これまでのビジョンファンドの杜撰な運営を考えれば、孫正義にさらに出資しようと考えるほどアラブ諸国は甘くはありません。

2.技術的課題
 大規模なデータセンターの建設やAI専用チップの製造など、技術的なハードルが存在します。これらの課題は理論上クリアできる可能性がありますが、現実的に解決が不可能と考えられる最大の問題は、エネルギーや電力不足で、特に、以下の点が深刻な障害となります。

核融合や小型原発では、必要な電力をまかなうことは不可能である。
・現時点で商業化された核融合発電は存在せず、実用化の目処も立っていません。このように実現可能性が極めて薄いものに対して、世界中の投資家や政治家、実業家などが的外れなアプローチをしている原因については、本稿後半のビル・ゲイツ批判で詳細を説明します。

アメリカ国内で火力発電を拡大しようとしても、ガスタービンなどの発電機の生産が追いつかない。
・AIインフラの急激な拡大には、即時かつ大量の電力供給が必要ですが、その供給能力が現実的に不足しています。

3.社会的影響
 AIの普及に伴い、倫理的問題や既存の雇用への影響など、社会的な課題も考慮する必要があります。特に以下の点が懸念されます。

大規模な失業のリスク
・AIによる自動化が進むことで、多くの職種が消滅する可能性があります。

データセンターの環境負荷
・膨大な電力消費により、炭素排出量の増加や水資源の枯渇が問題視される可能性があります。意外と知られていませんが、火力発電も原子力発電も大量の水を消費します。特に冷却目的で膨大な水が必要となるため、発電規模が拡大するほど水資源への負荷が増大します。

・さらに、アメリカでは深刻な水不足が進行中です。特にカリフォルニア州や南西部の地域では、干ばつが恒常化しており、水資源の確保が年々困難になっています。 そのため、データセンターの大規模な電力需要を支える発電インフラの維持自体が、今後ますます厳しくなる可能性があります。

規制の不確実性
・AIの急速な発展に対し、政府がどのような規制を導入するかが不透明であり、プロジェクトの進行に大きな影響を与える可能性があります。

Grok 3:ペテン禿げとASI投資詐欺師の決闘を描いてください。

総括:スターゲート計画は、技術的に野心的なプロジェクトですが、資金調達、電力供給、社会的影響といった複数の重大な課題が未解決のままです。特に、電力不足の問題は決定的であり、計画の実現にとって最大の障害となる可能性が高いでしょう。

日本の情報源における核融合発電の扱い

 日本の低品質な情報源では、核融合発電の有望性や実現可能性について、十分に説明できていません。そこで、彼らが用いる常套手段が、『核融合発電はビル・ゲイツも多額の投資をしている有望技術である』という、何の根拠にもならない説明による視聴者の説得です。

 このような情報に接した思考停止状態の視聴者や新聞の読者は、『ビル・ゲイツが投資しているのなら間違いない』と納得し、それ以上の検証をしないため、このような説明がいまだにまかり通っています。

 しかし、このような説明は全く意味がないどころか、それを信じてしまう思考の欠如は、一生続く悲劇の原因になりかねません。以下に、この考え方の誤りを説明します。

この考え方の間違いとは?

1.権威主義的誤謬
『ビル・ゲイツが投資しているのなら正しい』という考え方は、権威主義的誤謬に該当します。権威者がある意見を述べたり投資したりしたからといって、それが正しいとは限りません。実際に、ゲイツが過去に投資した事業の中には失敗したものも多数あります。したがって、投資家の肩書きや知名度だけで技術の信頼性を判断するのは誤りです。

2.核融合発電の本質的な難しさの無視
・核融合発電は、莫大な資金を投じたからといって必ず実現するものではありません。プラズマ制御、材料の耐久性、エネルギー純増の実現といった技術的課題を解決しなければならず、これらは物理法則に基づく厳しい制約を伴います。

・投資家の意向に関係なく、科学的・工学的なブレークスルーがなければ実現しません。

3.技術評価基準の欠如
・新技術の評価は、具体的なデータや実験結果に基づいて行われるべきです。ビル・ゲイツが投資したという事実は、技術の優位性を示す指標にはなりません。

正しく技術の将来性を判断するには、以下のような視点が必要です。

・エネルギー純増(Q>1)を達成しているか?
・技術のスケールアップが現実的か?
・経済的な実用性があるか(コストと供給能力)?

ビル・ゲイツの投資成績

 ビル・ゲイツの投資の大半が失敗していることは、彼自身が『テクノロジー業界では、投資のうち成功するのはわずか10%で、残りの90%は失敗に終わる』と語っていることからも明らかです。

 この発言は、テクノロジー業界の投資が本質的にリスクの高いものであり、成功を見極めることが極めて困難であるという現実を示しています。つまり、彼が投資したという事実だけでは、その技術や事業の成功を保証する根拠にはなり得ません。

 私が知る限り、彼がテクノロジー以外に投資した事業の成績はさらに低いです。私はアフリカでアグロフォレストリー事業を手掛けていますが、ビル・ゲイツおよびビル&メリンダ・ゲイツ財団がアフリカ諸国で行っている技術革新や公衆衛生の向上プロジェクトで成功した事例を一件も知りません。つまり、成功率は『0%』です。

 さらに、鶏事業やワクチン関連事業に関する批判も多く、世界的にその問題は広く認識されています。

ゲイツ財団の鶏事業に関する批判

 ゲイツ財団は、発展途上国における栄養改善と貧困削減を目的として、家禽(鶏)飼育の普及を推進してきました。しかし、この取り組みに対しては、現地の文化や経済状況を十分に考慮していないとの批判が多く、南米のボリビアのコカリコ開発相を激怒させた話なども有名です。

ゲイツ財団が作り出した『ひな輸入依存の罠』

 養鶏業界は、一見すると国内生産が主体のように見えますが、その基盤となる『原種鶏(GP = Grandparent Stock)』や『種鶏(P = Parent Stock)』の輸入に依存しているため、海外からの供給がなければ成り立たない構造になっています。

 この構造により、発展途上国の養鶏業者は自立できず、継続的にひなを輸入し続けなければならない状況に追い込まれます。つまり、ゲイツ財団の支援は、一時的な助成ではなく、長期的な依存関係を作り出すビジネスモデルになっているのです。

アフリカ諸国がゲイツ財団を拒絶する理由

 このような背景から、ゲイツ財団のアフリカ諸国での活動は、かつてモンサントが遺伝子組み換え作物と除草剤や農薬をセットで後進国に売りつけ、農業利益を搾取していた構造と類似しているとみなされています。

 そのため、多くのアフリカ諸国はゲイツ財団からの寄付を拒絶しており、もちろん私のモザンビークの事業でも同様に拒絶しました。

結論

『ビル・ゲイツが投資しているから、核融合発電は有望だ』といった説明は、科学的根拠に基づかない思考停止の典型例です。重要なのは、誰が投資したかではなく、技術的・経済的な妥当性や検証されたデータに基づいて判断することです。そうでなければ、単なるブランド信仰や投資家崇拝に陥り、正しい意思決定ができなくなります。

 また、ゲイツ財団の投資には数々の失敗例があり、特にアフリカ諸国では、表向きは支援という形を取りながら、実態は遺伝子ビジネスやグローバル企業の支配構造を強めるだけのものと見なされており、現地の政府や事業者から警戒されています。

 このような事実を直視せず、『著名な投資家が支援しているから間違いない』という発想に陥ることは、長期的な視野で見れば極めて危険です。

孫正義とサム・アルトマンが投資しているヘリオン・エナジーは成功するか?

 ヘリオン・エナジー(Helion Energy)は、前述の投資打率1割未満のビル・ゲイツ以外にも、OpenAIのサム・アルトマンやソフトバンクの孫正義などから出資を受け、核融合エネルギーの商業化を目指すスタートアップ企業です。同社は2028年までに核融合発電所を稼働させ、マイクロソフトに50メガワットの電力を供給する契約を締結しています。

 しかし、専門家の間では、ヘリオン・エナジーの成功可能性や技術的ブレークスルーに対して懐疑的な見方が存在します。以下に主な指摘を挙げます。

エネルギー純増の未達成

 核融合技術において、投入したエネルギーより多くのエネルギーを生成する『エネルギー純増』の達成は重要なマイルストーンとされています。ヘリオン・エナジーはこれを公表しておらず、専門家からは『技術の準備が整っているかどうかについては懐疑的(実際にはあり得ない与太話である)』との指摘が多数あります。

技術的課題の存在

 核融合発電の実現には、プラズマの安定的な閉じ込めや高温維持など、多くの技術的課題があります。ヘリオン・エナジーは独自の『磁気ターゲット核融合(Magnetic Target Fusion, MTF)』技術を採用していますが、その技術が商業化に適しているかどうかは未だ不透明です。

スケジュールの現実性

 ヘリオン・エナジーは2028年の商用運転開始を目指していますが、他の核融合スタートアップ企業は2030年代前半を目標としており、専門家からは『2030年代前半というタイムラインでさえ楽観的すぎる』との意見が出ています。

 さらに、仮に現時点で原子力発電所並みに稼働実績があり、様々な基準や安全対策が確立されている発電所の建設であっても、許認可や環境アセスメントなどのプロセスだけで最低10年から15年以上を要します。

 核融合発電は、いまだ商業運転実績がなく、新たな規制や安全基準の策定が必要となるため、さらに長期化する可能性が高いと考えられます。そのため、ヘリオン・エナジーがわずか数年以内に商用運転を開始するという計画は、極めて非現実的と言わざるを得ません。

 これらの指摘から、ヘリオン・エナジーが主張するブレークスルーや商業化スケジュールには慎重な評価が必要であり、成功の可能性については依然として不確実性が残ると考えられます。

武智倫太郎

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