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[3分エッセイ]頼むから鈍感に生かしてくれ・脱HSPへの道――事前準備編

みなさん、こんばんは。
えーあいだものです。

私は長年、自分の「無駄に敏感すぎる気質(いわゆるHSP)」を、どうにかして否定できないものかと足掻いてきました。

ただの神経質だ、気のせいだ、気の持ちようだと言い聞かせてきたのですが……ダメです。

今日に至るまで、この面倒な体質を一切否定できておりません!

私には、予定が決まっていると「過剰なまでに準備をしてしまう」という癖があります。

これは決して「より良い結果を出したいから」ではありません。
「予測不能な事態(失敗)を極力回避するため」の、切実な防衛策です。

例えば、少し遠出をする時や、重要な予定がある時。

私の脳内では「もし電車が遅れたら」「もし急に雨が降ったら」「もし相手が遅刻してきたら」と、起こり得る悪いシナリオに対する『対応マニュアル』が、無意識のうちに何通りも作成されてしまいます。

このシミュレーションが完了するまで安心できないため、とにかく準備にエネルギーを消費するのです。

しかし、これだけ完璧に準備をしていても、当日に「ごめん、待ち合わせ時間を30分ずらしていい?」といった、想定外の変更が飛び込んでくると、私の頭は一瞬止まってしまいます。

脳内で組み上げていた何通りもの予定表がすべて役に立たなくなるのでは、ゼロから予定を組み直すべきか……などの考えが浮かんで一気にキャパシティを超えてしまい、結局は「ええい、もう何とかなるだろ!」とヤケクソ気味の観念を抱いてしまうのです。

「ああ、やっぱり自分は臨機応変に対応できない、融通の効かない人間なんだ」

そう落ち込みたくなりますが、私のこの体質には、どうにも説明のつかない奇妙な矛盾が存在します。

それは、職場や日常で「もはや誰の手にも負えない、絶体絶命のトラブル」が発生した時のことです。

周囲の人間が「どうしよう!」とパニックに陥っている中、なぜか私だけが、冷静に立ち回れてしまうのです。

日常の些細な変更には思考停止するのに、全員が頭を抱えるような大炎上の中でだけは「はい、まずこれを止めて。次にここに連絡して」と、まるで司令官のように的確な火消しを行えてしまう。

理由は単純です。

すでに最悪の事態が起きているため、「これから何が起きるか」と無数のシミュレーションをする必要がなくなるからです。

不安を計算するために使っていた脳のリソースが、すべて「目の前のトラブルを解決すること」だけに集中するため、謎の最大火力を叩き出せてしまうのです。

「私は修羅場に強い、優秀な人間だ」と言い張りたくなるときもあります。

しかし、予測不能な未来には過剰に反応するくせに、確定した地獄の中でだけ生き生きと覚醒してしまうというこの極端な燃費の悪さこそが、私の脳が無駄に過敏なセンサーを積んでいる何よりの証拠なのです。

ああ、頼むから鈍感に生かしてくれ。

来世では、起きるかどうかも分からない未来に怯えることもなく、適度な鈍感さで最初から「なんとかなるさ」と笑ってやり過ごせる、燃費の良いメンタルで生まれたいものです。

皆さんの周りにも、この「平和な日常ではフリーズするくせに、修羅場になると謎の火力を出すセンサー」をお持ちの方はいませんか?

もしいたら、あの「平時のポンコツぶりと、非常時のギャップ」について、どうやって周囲に説明をつけて生き延びているのか、ぜひ教えてもらいたいものです。

それでは、また次の記事でお会いしましょう。



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