日本人の顔(沖縄県民とアイヌ民族は日本列島の先住民族だ)
戦国時代から日本列島には多くの西洋人が来た。
貿易商人や宣教師だ。
彼らが書き残したものを読むと、まず日本人は二層に分かれていた。
ひとつは武士階級で、威張って堂々としていた。
一方、町人や農民はへいこらしていて目つきから違っていたようだ。
だから西洋人は、日本人はふたつの民族でできていると思った。
さらに、関東、関西、琉球(今の沖縄県)、東北、蝦夷(今の北海道)では、顔が違い、違う民族なのではないかと感じたという。
日本列島にはまず縄文人が暮らしていた。
それが1万年も続いた。
縄文人は日本列島の先住民族なのだ。
研究者によると、縄文人の一部は南洋から来たらしいが、多くは大陸から来たらしい。
人類(新人)はアフリカで誕生し、彼らは北上して西と東に分かれて進んだ。
西に進んだ人類はネアンデルタール人と混血したりし、どういうわけかアルビノが主流になって白人になった。
東に進んだ人類は、いわゆるモンゴロイド(黄色人種)になった。
モンゴロイドはさらに南と北に分かれ、南に進んだ人々は南アジアや南洋諸島に住むようになり、暑さに適応して小柄で毛深い人々になった。
これが、いわゆる古モンゴロイドである。

北に進んだ人々は寒冷地に適応する前に日本列島に渡来したと思われる。
アイヌ民族も琉球民族も、古モンゴロイドの特徴と同じく小柄で毛深いからだ。
この古モンゴロイドが縄文人の主流だったと考えられている。
しかしその後、新しいモンゴロイド(新モンゴロイド)が誕生した。
新モンゴロイドは古モンゴロイドと違い、寒冷地に適応し、一重まぶたで体毛が薄く大柄な人々になった。
それが弥生人の主流になり、日本列島に大挙して渡来した。
その数、古墳時代までに70万人にものぼったと推測されている。
そこで縄文人と弥生人の混血が行われた。
弥生人が最終的に主に住んだのは関西である。
そこで数家の豪族が合議し、国を作った。
大和朝廷がそれである。
おそらく縄文人系の豪族と渡来人系の豪族だろう。
それとも、みな渡来人系だが、ひとつのグループは山陰地方に渡来した人々、もうひとつは北九州に渡来して東進したグループだったかもしれない。
日本神話では出雲の王(オオクニヌシ)がヤマトに国譲りをしたと書いてあるが、本当は国譲りでははなく、ヤマトによる出雲の征服だったと思う。
いずれにしても、今の天皇家(天皇という呼称は当時はなかったが)の祖先は、だから私は朝鮮半島からの渡来人(それも王族)だったと思う。
今の大阪人と韓国人のDNAの何かはほとんど同じだそうだ。
おそらく渡来人の多くは朝鮮民族で、それが大挙して関西に定住したからそういうことになったのだろう。
韓国のどこだったか忘れたが、そこの言葉のイントネーションは関西弁のイントネーションに近いという。
「大和」という名は、数家の豪族が和して作った国だったためだろう。
「ヤマト」と読ませたのは、豪族のうち邪馬台国(単にヤマトという名だったかもしれない)が最も大きな勢力を持っていたからではないか。
話を戻すと、弥生人は稲作民族で、稲作を嫌った縄文人は、西へ南へ北へと移動した。
南のほうに移動した縄文人は琉球にまで達した。
そこで琉球民族が生まれた。
学者の研究によると、沖縄方言は古代日本語が変化したものらしい。
ある学者は、古代日本語が琉球に渡って400年経って沖縄方言になったと指摘した。
北に移動した縄文人は、沿海州や樺太からやってきたオホーツク人と混血し、アイヌ民族となった。
そのためアイヌ語は日本語とずいぶん違ったものになった。
言語だけでなく、顔付きや背格好まで違っていた。
アイヌ民族は縄文人の末裔だから概して小柄だが、中には背が高く日本人離れしている人もいる。
北海道のオホーツク沿岸は特にオホーツク人の遺跡が多く出るところだ。
私の元妻の祖父は西興部(おこっぺ)村というオホーツク沿岸の寒村で生まれたが、すごく背が高く雄偉な体付きをしていた。
オホーツク人の血を多く受けていたからだろう。
岩手県にも背の高い人が多い。
大谷翔平や佐々木朗希などがそうだ。
彼らにもおそらくオホーツク人の血が流れているのだと思う。
アイヌ民族に限らず、各地方で独特の顔付きや背格好になっていたようだ。
江戸期にやってきた西洋人は、その顔付きや背格好を見ただけで、「江戸人だ」とか「江戸人ではない」とわかったそうだ。
弥生時代から弥生人と縄文人が移動した結果、各地の日本人の見た目が変化した。
江戸期の封建体制によって、その変化が固定されたのだと思う。
しかし明治になって封建体制が倒れ、また交通網が発達したことにより、日本人は他の地方の人と婚姻することが増えた。
今は、顔付きや背格好を見ただけではどの都道府県の人かわからないだろう。
混血が進んだ結果だ。
今でも秋田美人とか地方独特の特徴が残っているところがあるが、それは弥生人との混血が進まなかったか、あるいは沿海州からやってきたオホーツク人の血を多く受けたりしたためではないか。
『司馬遼太郎 歴史のなかの邂逅〈1〉』の中に、こういう記述がある。
「ツングース族(中略)は(中略)南下の航海を試みた。(中略)蝦夷島を発見して高島付近に門番〈オトリー小樽〉を置き、(中略)秋田地方に出たものは(中略)鮭の大漁に喜んだであろう。そこを彼等は鮭(ダワー出羽)と呼び慣らし(中略)彼等は日本海に沿うて南下し、佐渡を経て、越後の海岸に来り、(中略)出雲附近まで進んで行つたであろう。かうした移動を、私はツングース族の第一移住と呼んでゐる。これは紀元前1,800年から1,000年くらいの間に行はれたと思はれる」(西村真次)
ツングース族とは沿海州などからやってきたオホーツク人のことである。
上の記述が正しいかどうかはわからないが、ツングース族(オホーツク人)が日本列島にやってきたのは確かだ。
当時の日本列島の住民だった縄文人はオホーツク人と混血し、今のアイヌ民族が生まれたのだし。
秋田でも少しだけツングース族の血を受けて秋田美人が生まれたのではないか。
話を戻すと、アイヌ民族と琉球民族はよく似ていて、他の日本人と見た目がちょっと違っている。
北海道と沖縄県では、中央から遠いせいもあって混血があまり進まなかったのだろう。
昔は琉球民族もアイヌ民族も、女性は顔などに入れ墨をしていた。


魏志倭人伝(魏志東夷伝倭人条)には、「男子は大小なく、みな黥面文身す」「倭の水人は沈没して魚蛤を捕る」とある。
卑弥呼の時代に魏の使者が見た「倭の水人」とは、弥生人ではなく、おそらく縄文人だったのだと思う。
卑弥呼の時代は弥生人と縄文人が混じり合って住んでいたのだろう。
黥面文身とは入れ墨のことである。
男だけがそうだったと魏志倭人伝には書いてあるが、その習慣がいつのころからか女性にも及んだのではないか。
それで縄文人の子孫である琉球民族とアイヌ民族の女性は入れ墨をしていたのだと思う。
現在の沖縄県人もアイヌ民族も本州の人たちとあまり変わらない顔をしているが、それは本州の人たちとの混血のせいだろう。
また、明治になってアイヌ民族も琉球民族も日本語教育を受けさせられたから、今のアイヌの人々や沖縄県人の多くは、アクセントがちょっと違うが普通に日本語を話す。
そのアクセントがアイヌ語と沖縄方言ではちょと似ているのは、彼らが同じく縄文人の子孫だからだと思う。
彼らは間違いなく日本列島の先住民族の末裔なのである。
みな日本人である。
なのに彼らは、中央からずっと差別されてきている。
北海道開拓使は「土人法」なるものを作ってアイヌ民族を大和民族に同化させようとした。
土人?
当時の中央政府はアイヌ民族を土人とみなしていたのだ。
沖縄県人をも当時の中央政府は異民族として差別視してきた。
明治以前から琉球は薩摩藩に侵略されて薩摩に搾取されてきたが、明治になってからもその見方は変わらなかった。
現代でも沖縄県人を「土人」とみなすやからがいる。
数年前、辺野古基地建設反対のデモが起きたとき、押し寄せる地元の沖縄県民を、本土から派遣された警察官が阻止した。
そのとき警官のひとりは、「この土人めが!」と沖縄県民を足蹴にした。
当時は最右翼の安倍政権のときだったから、その警官が罰せられることはなかった。
日本の右翼は、大和民族だけが日本国民で、琉球民族とアイヌ民族は異民族だからと排斥しようとするからだ。
琉球民族もアイヌ民族も縄文人の末裔だから原日本人なのに、右翼はそう思わないのだ。
自民党議員のほとんどは日本最大の右翼である「日本会議」のメンバーになっている。
自民党と「日本会議」をつぶさないと、日本はとんでもない方向に進んでしまうだろう。
ちなみに今の総理の高市早苗も強烈な右翼だ。
保守なんていう生やさしいものではない。
自民党議員のほとんどは「日本会議」のメンバーだが、安倍晋三もそうで、彼は議員たちメンバーのリーダーだった。
「日本会議」は、憲法改正して日本を戦前の軍国主義国家に戻そうとしている。
安倍は憲法改正を目指したが、それは「日本会議」の考え方に共鳴したからで、日本を軍国主義国家にしようと本気で思っていたに違いない。
安倍の影響を強く受けた高市も同じ考えを持っていると私はにらんでいる。
中国と戦争になれば高市は徴兵制を復活させるのではないか。
高市は「非核三原則」(核兵器を「持たず、作らず、持ち込ませず」の三原則を指す)を見直そうとしている。
おそらく、まずは「持ち込ませず」を撤廃してアメリカあたりから核兵器を購入して配備しようと考えているのだろう。
また、日本には原発がたくさんあり、廃棄物のプルトニウムがたくさんある。
プルトニウムでも原爆を作ることができる。
広島に落とされたのはウラン型原爆だが、長崎に落とされたのはプルトニウム型原爆である。
三菱などの軍需企業と言っていい企業が研究者と手を組めば、原爆を作ることはすぐできるのだ。
しかし、そんなことを急いでしても今の中国の軍事力は巨大だから負けるに決まっている。
中国はまず沖縄を攻撃してくるだろう。
そして沖縄を盗るに違いない。
米軍基地があろうとそうすると私は思っている。
日本政府は、太平洋戦争末期に沖縄を見捨てたようにまた沖縄を見捨てるのではないか。
どうせ日本人じゃないんだからと、右翼の自民党はそう考えるだろう。
トランプは金のかかる戦争をしたがらないだろうから、米軍基地を攻撃されても果たして反撃を考えるかどうか。
アメリカにとって日本列島は反共の砦だから、沖縄を盗られたら慌てると思うが、アメリカ軍が動けば中国と全面戦争になる。
ロシアまで動けば第三次世界大戦になってしまうだろう。
中国の動きを見てプーチンは北海道を盗ると思うが、そうなったら北海道をも右翼の日本政府は見捨てる気がする。
どうせあそこは蝦夷地で日本ではなかったのだから、と。
しかし、そうなったらさすがにアメリカ軍も動くだろうから、本当に第三次世界大戦になるよう思えて気が気でない。
