地図は読めるが、説明はできない女
先日、道を聞かれた。
昔は、聞かれることが多かった。
私もまだ、若くて元気で、世の中を楽しんでいたから、別になんてことはなかった。
だけど、今は違う。
人と面と向かって話すのは、レジの人ぐらい。
それに、今はスマホがあるから、そんなに聞いてくる人もいないし。
それなのに、聞かれた。
ほかにもたくさん人がいるのに、よりによって、なんで私を選ぶんだろうと思った。
行き先はすぐにわかった。
歩いて1分もかからないところ。
ただ、今いるところからは、見えなくて、道も入り組んでいてどう説明したらいいかわからなかった。
「えっと、えっと、ここの向こう側なんですけど」
と手で前の建物を指しながら、向こうですというジェスチャーをして。
「じゃあ、この裏に行ったらいいのね」と言われて、
「あ、えっと、裏に行って、信号が、どう言ったらいいか、ぐっと回ってもらって」
とまた、ジェスチャー。
「わかったわ。行ってみるわ」
とその方は行ってしまいました。
大人の方だし、わからなかったら、また別の人に聞くと思うんです。
だけど、私はなんでこんなにちゃんとできないのかと、情けなくなって。
(最近ずっとこんな話ですね。すみません。)
帰り道にずっと、どうやって説明すればよかったかな と考えて。
考えている途中で、昔、地図が読めない女って本があったなあと思いだし、
とあるテレビの実験?みたいなのを思い出したんです。
それは、道を聞かれたときに、男女でどんな説明の違いがあるかというものでした。
男の人は、ここから3つめの信号を左に曲がる と言う。
女の人は、ここをまっすぐ行って、赤い屋根のお家で左に曲がる と言う。
こんな感じでした。
それで、男の人が、
信号3つのほうがわかりやすいやん
と言うと、女の人が、
信号が何こめとか知らん、赤い屋根が目印やから と。
ほな、次きて、青い屋根になっとったら、どうすんねん と聞くと
行かれへん、迷うわ と。
これを思い出して、なんか笑けてきました。
私、この女の人と一緒やわ。
信号がどこどこの前にあるとか、全然覚えてへん、歩いていって、あったら渡るねん。
とか、思って。
特に自分がいつも行くところとなると、そうではないですか?
ひとつひとつ、詳しく場所なんて覚えてないなあと思いました。
実際の地図が読めない女の本は
「話を聞かない男、地図が読めない女」
というタイトルで、男女の脳の仕組みの違いを書いたような本だったと思います。
だけど、言い得て妙ですよね。
どうりでヒットするはずだわと思いました。
あ、ここで終わってはいけませんね。
たぶんだけど、道を聞いてきた人は、私を聞きやすそうな人 と判断してくれたんだと思う。
ちゃんと答えてくれそう とか 怖くなさそう みたいな。
だとしたら、なんで私に なんて思っちゃダメですね。
この方には ありがとう と ごめんなさい です。
タイトルに地図は読めるってつけちゃったけど、読めてるかなあ?
まあ、いいか、場所はわかってるんだ。
次聞かれたら、ちゃんと答えられるように、一度しっかり見てこよう。

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