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【第4回|Season1】Claudeは文章作成・長文整理に強い?|企画書・提案書・マニュアル・資料構成で使う実務活用法

こんにちは。

「AI時代のIT参謀」こと、もきち先生です。

2026年7月中に何とかこのシリーズをまとめ上げようと思っていたのですが、、、気づいたら8月になってしまいました💦

7月30日、31日に「AIと生産性向上」の研修を山形県職能力開発専門校の主催で実施させていただいたのですが、定員を超える応募がありました。以前、山形県はDXが遅れている…という声を耳にしていましたが、AI活用に関しては民間企業の方も、個人の方も、教職員の方も、行政の方も、かなり敏感に反応し、積極的に学び、活用し、実績を上げてらっしゃることを実感しています。

「AIと生産性向上」研修に参加された方からも、早速実践して効果を上げてらっしゃる旨のメッセージも頂戴し、私としましても、お役に立てて大変うれしく思っております。

この調子で、どんどん進めさせていただきたいと、思いますm(__)m

さて、

前回は、ChatGPTを仕事でどのように活用できるのかを整理しました。

  • メールの下書き

  • 議事録の整理

  • 資料作成

  • ExcelやCSVデータの分析

  • 情報収集

  • 画像生成

ChatGPTは、さまざまな仕事を幅広く支援してくれる生成AIです。

では、今回取り上げるClaude(クロード)は、どのような仕事に向いているのでしょうか。

Claudeも、ChatGPTと同じように、文章作成、要約、相談、コード作成、ファイル分析などに利用できる生成AIです。ただし、実際の仕事で使ってみると、ClaudeにはClaudeらしい良さがあります。

私の感覚では、Claudeは特に、

  • 長い文章や資料を読ませる

  • 文章全体の流れを整える

  • 企画や提案の構成を考える

  • マニュアルや規程のような文書を整理する

  • 少し複雑な相談を、じっくり壁打ちする

といった仕事に向いているように思います。

ChatGPTが、さまざまな仕事を幅広くこなす万能型の相棒だとすれば、Claudeは、

長い文章を読み、考えを整理し、文章を丁寧に整えてくれる相棒

という印象です。

もちろん、どちらが絶対に優れているという話ではありません。
大切なのは、第1回から繰り返しているこの考え方です。

困りごとが先。技術は後。


自分の仕事の中で、何に困っているのか。

その困りごとに対して、ChatGPTが向いているのか。
Claudeが向いているのか。
あるいは、別の生成AIや業務ツールが向いているのか。

そこを見極めて使うことが大切です。

※本記事の機能や利用条件は、2026年7月30日時点の公式情報をもとに整理しています。生成AIの仕様や提供条件は変更されることがあるため、実際に利用する際は最新の公式情報をご確認ください。




Claudeは何が得意なのか

Claudeの特徴を一言で表すなら、

長い文脈を踏まえ、考えや文章を自然な形に整理するのが得意な生成AI

です。

例えば、次のような場面で活用できます。

  • 会議メモを読み込ませ、自然な報告文にする

  • 企画メモをもとに、提案書の構成を作る

  • 長い社内資料の要点を整理する

  • マニュアルの文章を分かりやすく直す

  • 規程や説明文の硬い表現を整える

  • 講座や研修のカリキュラムを体系化する

  • 複数の文章を読み比べ、違いを整理する

  • 頭の中にある考えを、対話しながら言語化する

こうした仕事は、現場では非常に多く発生します。
そして、実はこうした仕事ほど時間がかかります。

  • 文章を書く前に考えを整理する

  • 相手に伝わる順番を考える

  • 抜け漏れがないか確認する

  • 硬すぎないか、軽すぎないかを調整する

  • 自分の意図と文章がずれていないかを見直す

この部分をClaudeに手伝ってもらうと、文章作成や資料作成の負担を減らせるというわけです。


ChatGPTとClaudeの違いをどう考えるか

ChatGPTとClaudeは、どちらも多くの仕事に利用できます。

そのため、研修などではよく、

「結局、どちらを使えばよいのですか?」

と聞かれます。

しかし、私は最初から一つだけに決める必要はないと考えています。
むしろ私は、例えば次のように使い分けています。

  • 幅広く何でも相談したい
     → ChatGPT

  • 長い文章や資料を整理したい
     → Claude

  • 文章の流れや表現を丁寧に整えたい
     → Claude

  • アイデアを数多く出したい
     →  ChatGPT、Claudeのどちらも候補

  • 写真やイラスト、見出し画像を作りたい
     → ChatGPTやCanva

  • 図解、比較表、フローチャートを作りたい
     → Claude

  • コードや業務の仕組みを相談したい
     → ChatGPT、Claudeのどちらも候補

  • 出典を確認しながら調査したい
     → ChatGPTの調査機能、ClaudeのResearch、Perplexityなど

大切なのは、同じ仕事でも、すべてを一つの生成AIで完結させなくてよいということです。

例えば企画書を作るなら、

  1. ChatGPTでアイデアを広げる

  2. Claudeで構成や文章の流れを整える

  3. 最後に自分の経験、実績、考えを加える

という使い方もできます。

生成AIは、一つだけを選んで使うものではありません。

仕事の段階や目的に合わせて、使い分けるもの

と考えると、より実務で活用しやすくなると思います。


長文資料の要約に使う

Claudeを活用しやすい場面の一つが、長文資料の要約です。

例えば、次のような資料です。

  • 会議資料

  • 研修テキスト

  • 事業計画書

  • 調査報告書

  • 業務マニュアル

  • 就業規則や社内規程

  • アンケートの自由記述

  • 議事メモ

  • Web記事

  • PDF資料

Claudeでは、PDF、DOCX、CSV、TXT、HTML、ODT、RTF、EPUB、JSONなどの文書ファイルを扱えるのも、一つの特徴です。

Claudeの設定で「コード実行とファイル作成」を有効にすれば、XLSX形式のExcelファイルをアップロードすることができます。

※マクロなしのXLSXが対象。マクロ入りのXLSMは公式に明記がないため、必要なら事前に確認をしてください。

画像は、JPEG、PNG、GIF、WebPに対応しています。

このように、たくさんのファイル形式を扱えるので、社内にあるソースデータを幅広く扱えるということにもつながります。

ただし、長文資料を読み込ませるときに、単に、

「要約してください」

とだけ依頼しないことが重要です。

これだけでは、誰に向けて、何の目的で、どこを重視して要約すればよいのかが分かりませんので、

例えば、次のように依頼します。

以下の資料を、社内報告用に要約してください。
目的:上司に短時間で概要を伝えるため
出力形式:
1.全体概要
2.重要ポイント5つ
3.業務への影響
4.確認すべき点
5.次に行うこと
注意点:・専門用語はできるだけ分かりやすく説明する。資料に書かれていない内容は推測しない。事実と意見を分けて整理する

※資料(ファイル)添付する

このように、

  • 誰に向けた要約なのか

  • 何のために要約するのか

  • どのような形で出力してほしいのか

  • 推測を含めてよいのか

を具体的に伝えると、仕事で使いやすい回答になります。
ぜひお試しください。


企画書・提案書の構成づくりに使う

Claudeは、企画書や提案書の構成づくりにも向いています。
いきなり完成原稿を作らせるのではなく、

まずは、

何を、どの順番で伝えるか

を相談するのがおすすめです。
例えば、次のように依頼してみてください。

以下の情報をもとに、中小企業向け生成AI研修の提案書構成を作ってください。
対象:製造業の管理職、現場リーダー
現在の課題:
・紙帳票が多い
・Excelへの転記が多い
・会議後の情報整理に時間がかかる
・生成AIを使いたいが、情報漏えいが心配
提案したい内容:
・生成AIの基礎
・安全な使い方
・会議メモの整理
・マニュアル作成
・Excelデータの分析・社内ルールづくり
出力形式:
1.提案書の章立て
2.各章に入れる内容
3.提案全体の流れ
4.最後に伝えるべきメッセージ

Claudeに構成を作ってもらうと、

「どの順番で説明すれば、相手に伝わりやすいか」

を考える負担が減ります。

ただし、(くどいようですが…)Claudeが作った構成をそのまま採用するのではなく、次の点を人間が確認します。

  • 相手の課題に合っているか

  • 自社の実績やサービス内容と合っているか

  • 現場で実行可能な内容になっているか

  • きれいごとだけになっていないか

  • 導入効果や費用の説明につながっているか

  • 相手にとって不要な内容が入っていないか

ここでも大切なのは、

AIは下書き担当。人間は編集長。

という役割分担です。


文章を自然に整える

Claudeは、文章の言い換えや推敲にも活用できます。

例えば、次のような場面です。

  • メールが硬すぎる

  • 提案書の文章が長すぎる

  • 社内通知が冷たい印象になっている

  • 研修案内文が分かりにくい

  • SNS投稿が説明的になりすぎている

  • ホームページの文章に温かみがない

  • 自分で書いた文章の流れが悪い

  • 同じ言葉を繰り返してしまっている

このようなときは、元の文章を貼り付け、どの方向に直したいかを伝えます。

以下の文章を、相手に失礼にならないようにしつつ、少しやわらかく、読みやすい表現に整えてください。

条件:
・意味は変えない
・ビジネス文書として使える表現にする
・堅すぎない
・回りくどくしない
・事実関係は追加しない
・最後に、主な修正意図を3点説明する
元の文章:
(ここに文章を貼る)

ポイントは、

「良い感じに直してください」

だけで終わらせないことです。

  • やわらかくする

  • 短くする

  • 丁寧にする

  • 説得力を高める

  • 初心者向けにする

  • 経営者向けにする

  • 社内向けにする

  • SNS向けにする

など、修正する方向を具体的に伝えます。

Claudeが作った文章を見ながら、

「もう少し自分らしい言葉にしてください」
「この部分だけ短くしてください」
「相手を責めている印象を弱くしてください」

と追加で調整することもできます。


マニュアル・手順書の整理に使う

社内には、意外と「読みにくい文書」が多くあります。

  • 業務マニュアル

  • 操作手順書

  • 引き継ぎメモ

  • 注意事項

  • FAQ

  • 新人向け説明資料

  • 研修テキスト

  • 社内ルール

  • 作業チェックリスト

こうした文書は、作った本人には分かります。
しかし、初めて読む人には、分かりにくい場合が多い…という場面もありませんか?

例えばClaudeに次のように依頼してみましょう。

以下の業務手順を、新人でも分かるマニュアルに整理してください。

出力形式:
1.作業の目的
2.事前準備
3.作業手順
4.注意点
5.よくあるミス
6.作業後の確認項目
7.チェックリスト
条件:
・専門用語には簡単な説明を付ける
・1手順につき1操作で書く
・曖昧な表現を具体化する
・元のメモにない事実は追加しない
・不足している情報は、最後に質問としてまとめる
元のメモ:(ここにメモを貼る)

この使い方は、特に中小企業の業務改善と相性がよいと感じます。
なぜなら、中小企業では、次のような属人化が起きていることがあるからです。

「この仕事はあの人しか分からない」
「新人には口頭で教えている」
「仕事を引き継いだけど前任者のメモが残っているだけ」
「マニュアルはあるが、何年も更新していないので見る意味がない」
「作業の判断基準が人によって違う」

こうした状態を整理する入口として、Claudeを活用するのも便利な一手です。

ただし、AIが作ったマニュアルも、必ず実際の担当者が確認してくださいね。手順の順番、例外処理、安全上の注意、社内ルールなどは、AIだけでは正しく判断できない場合がありますので。


Projectsで「仕事ごとの相談場所」を作る

Claudeには、Projectsという機能があります。

Projectsは、仕事やテーマごとに独立した作業スペースを作り、チャット履歴、参考資料、プロジェクト固有の指示をまとめて管理できる機能です。

2026年8月時点では、無料アカウントを含むすべてのユーザーが利用できます。

無料プランでは、最大5件のプロジェクトを作成できます。

有料プランでは、大量の資料を扱う際にRAGと呼ばれる仕組みを使い、プロジェクトの知識をより大きく拡張できます。

また、Team・Enterpriseプランでは、組織内でプロジェクトを共有し、共同で利用できますので、ぜひ活用してみてください。

実務では、例えば次のように分けられます。

  • 生成AI研修プロジェクト

  • ホームページ改善プロジェクト

  • 社内マニュアル整備プロジェクト

  • 製造現場DXプロジェクト

  • 補助金申請プロジェクト

  • 営業資料作成プロジェクト

  • 新規事業企画プロジェクト

研修教材を作るプロジェクトなら、次のような情報を登録しておきます。

  • 研修カリキュラム

  • 受講対象者

  • 過去の研修テキスト

  • 講師プロフィール

  • 会社紹介

  • よくある質問

  • 文章のトーン

  • 使用する用語

  • 使用しない表現

  • 過去の受講者アンケート

そのうえで、Claudeに次のように依頼します。

このプロジェクトに登録されている前提と資料を踏まえて、生成AI研修の第1章本文を作成してください。
対象は中小企業の管理職です。
難しい専門用語は避け、現場の具体例を入れてください。
最後に演習問題を1つ追加してください。

Projectsを利用すると、毎回同じ前提条件や資料を貼り付ける手間を減らせます。

ただし、登録する資料に個人情報や機密情報が含まれていないか、必ず確認してください。


Artifactsで「あとから使える成果物」にする

Claudeの特徴的な機能の一つがArtifactsです。

Artifactsは、Claudeが作成した文書、コード、Webページ、SVG画像、図解、フローチャート、簡易的なアプリなどを、通常の会話とは別の専用領域で扱う機能です。

2026年8月時点では、Free、Pro、Max、Team、Enterpriseプランで利用できるようです。

ただし、Artifactsを利用するには、「コード実行とファイル作成」を有効にしておく必要があります。

Artifactsは、作成した内容が会話の中に埋もれず、成果物を見ながら修正できるので便利です。

例えば、次のようなものを便利に作れます。

  • 研修案内ページの原稿

  • FAQページ

  • 業務フロー図

  • チェックリスト

  • HTMLの簡易ページ

  • 提案書の構成案

  • マニュアルのテンプレート

  • 社内ルール案

  • 比較表

  • 簡単な診断ツール

次のように依頼してみましょう。

以下の内容をもとに、社内向け生成AI利用ルールの1ページ資料を作成してください。
形式:
・見出し付き
・箇条書き中心
・初心者にも分かる表現
・そのまま社内で確認できる文章
・最後にチェックリストを付ける
内容:
(ここにルール案を貼る)

作成後に、

「この見出しだけ変更してください」
「チェックリストを5項目追加してください」
「もう少しやさしい表現にしてください」

といった修正も依頼できます。

ChatGPTのCanvasに近い部分もありますが、Artifactsは文書だけでなく、Webページ、SVG、図解、簡易アプリなど、独立した成果物の作成や再利用にも重点が置かれていますので、一度、違いを確かめてみるのもよいかと思います。


Researchで調査のたたき台を作る

Claudeには、Researchという調査機能があります。

2026年8月時点では、Pro、Max、Team、Enterpriseなどの有料プランで利用できます。

Researchでは、Claudeが複数の検索を重ねながら調査を進め、確認しやすい引用や出典を含む回答を作成することができます。
※利用するには、Web searchを有効にしておきます。

実務では、例えば次のような調査に利用できます。

  • 業界動向の下調べ

  • 競合サービスの比較

  • 最新のAIツールに関する情報収集

  • セミナー企画の市場調査

  • 研修テーマのトレンド確認

  • 公開されているガイドラインの要点整理

  • 制度や支援策の概要確認

  • Web上の複数意見の比較

次のように依頼してみてください。

中小企業における生成AI導入の課題について調査してください。
次の観点で整理してください。
1.導入目的
2.活用されやすい業務
3.導入時の課題
4.情報セキュリティ上の注意
5.社内定着のために必要なこと出典を明記し、公開時期が古い情報はそのことが分かるようにしてください。

ただし、Claudeが出典を示していても、最後は必ず元のページを確認してくださいね。

特に、

  • 法律

  • 制度

  • 補助金・助成金

  • 料金

  • 製品仕様

  • 税務

  • 労務

  • 医療

  • セキュリティ

などは、情報が変更される可能性があります。
生成AIは、調査の入口として利用する。

最終確認と判断は人間が行う。

やはり、この考え方が大切です。


ファイル作成・データ整理に使う

Claudeは、会話の中でコードを実行し、次の形式のファイルを作成できます。

  • Excelファイル

  • PowerPointファイル

  • Wordファイル

  • PDFファイル

2026年8月時点では、この機能はFree、Pro、Max、Team、Enterpriseの各プランで利用できます。

Web版、デスクトップ版、モバイル版に対応していいるようです。

ただし、ファイル作成は通常の会話よりも利用上限を多く消費する場合があるので注意が必要です。

そのうえで、例えば、次のような使い方ができます。

  • 売上データを分析してExcelにまとめる

  • CSVデータからグラフを作成する

  • 資料をPowerPointに変換する

  • 分析結果をWordの報告書にする

  • PDF内の表をExcel形式に整理する

  • 複数の資料から報告書を作る

以下がプロンプト例です。

添付したCSVデータを分析してください。
次の内容を整理してください。
1.月別の傾向
2.増減の大きい項目
3.異常値と思われるデータ
4.追加で確認すべき点
そのうえで、上司向けのWord報告書と、集計結果をまとめたExcelファイルを作成してください。数値は元データと照合し、確認できない原因は推測で断定しないでください。

ただし、ここでも過信は禁物です。

次のようなデータは、AIが正しく処理できないことがあります。

  • 列名が分かりにくい

  • 表の途中に空白行がある

  • セル結合が多い

  • 日付や数値の形式が統一されていない

  • 一つのセルに複数の情報が入っている

  • PDFが画像だけで作られている

  • 表の罫線や配置が複雑

  • 単位が統一されていない

Claudeに限らず、データ分析で大切なのは、

AIに読ませる前に、データを整えること

です。
これは、RPAやBIツールを使う際にも重要な前提条件でもあります。

  • 列名を分かりやすくする

  • 1行を1件のデータにする

  • 不要な空白やセル結合を減らす

  • 日付や数値の形式を統一する

  • 単位をそろえる

  • 元データを別に保存しておく

こうした準備をすると、分析結果の精度や確認のしやすさが変わります。
また、生成されたOfficeファイルは、必ず次の点を確認してください。特に、レイアウトやフォントサイズについては、思ったように作られない場合が多く、ある程度まで作ってもらったら、最後は自分の手で仕上げています。

  • 文字化け

  • レイアウト崩れ

  • 数式

  • 集計結果

  • グラフ

  • ページ設定

  • 印刷範囲

  • ファイル名

  • 元データとの整合性


写真やイラストの画像生成ツールとしては考えない

第3回のChatGPT編では、画像生成についても触れました。

では、Claudeは画像を作れるのでしょうか。
ここは誤解しやすいところです。

Claudeは、画像生成AIのように、写真やイラストを生成することを主な機能とはしていません。

一方で、HTMLやSVGなどを使い、次のような視覚的な成果物を作成できます。

  • 図解

  • グラフ

  • フローチャート

  • 比較表

  • 判断フロー

  • インタラクティブなチャート

  • 簡易的な画面やツール

また、アップロードした画像の内容を確認・分析することもできます。

Claudeのカスタムビジュアル機能は、2026年8月時点ではWeb版とデスクトップ版でベータ提供されています。

つまり、Claudeは、

写真やイラストを作るAI

というより、

情報の構造や流れを見える形にするAI

と考えると分かりやすいでしょう。

例えば、次のように依頼してみてください。

この業務改善の流れを、初心者にも分かるフローチャートにしてください。

この3つの選択肢を、比較表と判断フローで見える化してください。

この売上データの変化を、月別グラフと説明文で整理してください。

生成AIツールを使い分けるなら、こんな感じ。

  • 写真・イラスト・見出し画像を作る
     → ChatGPTやCanva

  • 構造図・比較表・フローチャートを作る
     → Claude

  • きれいにレイアウトして配布する
     → CanvaやPowerPoint

目的に応じて組み合わせることが大切です。


Claudeを仕事で使うときの注意点

Claudeは便利ですが、仕事で使用する以上、注意点があります。

1. 個人情報・機密情報を安易に入力しない

顧客情報、社員情報、取引情報、社外秘資料、未公開の経営情報などを入力する場合は、会社のルールと契約条件を確認する必要があります。

Claudeの個人向けFree・Pro・Maxプランでは、会話やコード作業の内容をモデル改善に使用するかどうかを利用者が設定できますので設定を確実に実施してください。

モデル改善への利用を許可した場合、対象となる新規または再開したチャットやコード作業は、原則として5年間保持されます。

許可しない場合の保持期間は30日間です。

設定はClaudeのPrivacy Settingsから変更できます。

なお、この仕組みは個人向けプランのものであり、Team、Enterprise、APIなど、Commercial Termsが適用される法人向けサービスには適用されません。

ただし、

「学習に利用しない設定だから、何を入力してもよい」

という意味ではありません。

会社で使う場合は、以下をしっかり決めておきましょう。

  • 社内の生成AI利用ルール

  • 契約しているプラン

  • 管理者設定

  • データの保存期間

  • 入力してよい情報

  • 入力してはいけない情報

  • 最終確認の担当者

2. 出力をそのまま使用しない

Claudeが作った文章や資料には、誤りが含まれる場合があります。

特に次の項目は確認が必要です。

  • 数字

  • 日付

  • 法制度

  • 料金

  • 引用

  • 出典

  • 会社名

  • 製品名

  • 人名

  • 専門的な判断

3. 「きれいな文章」に惑わされない

Claudeは自然な文章を作るのが得意です。

しかし、文章が自然で読みやすいからといって、内容が正しいとは限りません。

これは非常に重要です。

読みやすい文章=正しい文章

ではありません。

自然な文章だからこそ、誤りに気づきにくいことがあります。

4. 生成されたファイルを確認する

Excel、Word、PowerPoint、PDFを作成した場合も、完成したファイルをそのまま提出しないでください。

数式、数値、レイアウト、文字化け、グラフ、改ページなどを確認します。

5. 最終判断は人間が行う

生成AIは、判断を補助する道具です。

意思決定や承認の責任まで、AIに任せることはできません。

AIは下書き担当。人間は編集長。

Claudeを使う場合も、この役割分担を忘れないことが大切です。


Claudeはどんな人に向いているか

実務で考えると、Claudeは次のような人に向いています。

  • 文章を書く仕事が多い人

  • 提案書や企画書をよく作る人

  • 長い資料を読む機会が多い人

  • 社内文書やマニュアルを整備したい人

  • 研修資料や講座を設計する人

  • 複雑な話を整理したい人

  • 考えを言語化したい人

  • じっくり壁打ちしながら考えたい人

  • 図解や業務フローを作りたい人

一方で、次のような目的では、他のツールも候補になります。

  • 写真やイラストを作りたい

  • SNS画像やチラシをデザインしたい

  • 動画やバナーを作りたい

  • Microsoft 365の中で業務を完結したい

  • Google Workspaceとの連携を中心に使いたい

この場合は、ChatGPT、Canva、Microsoft 365 Copilot、Geminiなども検討します。

Claudeは、何でも一つで完結させる万能ツールというより、

文章と思考整理に強い相棒

として考えると、使いどころが見えてきます。


初めて使うなら、まずはこの3つ

Claudeを初めて仕事で使うなら、私は次の3つから試すことをおすすめします。

1. 長文資料の要約

研修資料、会議資料、報告書などを読ませて、次のように依頼します。

この資料を、上司への報告用に要約してください。
重要ポイント、懸念点、次に確認すべきことに分けて整理してください。
資料に書かれていないことは推測しないでください。

2. 文章の言い換え

自分で書いた文章を貼り付けて、次のように依頼します。

この文章を、ビジネス文書として自然に整えてください。
堅すぎず、失礼にならない表現にしてください。
元の意味や事実関係は変えないでください。

3. 企画書の構成づくり

頭の中にある材料を箇条書きで入力し、次のように依頼します。

以下のメモをもとに、提案書の構成を作ってください。
読み手は中小企業の経営者です。
課題、提案内容、導入効果、進め方の順番で整理してください。

この3つは、Claudeの特徴を比較的感じやすい使い方です。


ChatGPTとClaudeを組み合わせる使い方

実務でおすすめしたいのは、ChatGPTとClaudeを組み合わせる方法です。

例えば、製造業向け生成AI研修を企画する場合、
まずChatGPTに、

製造業向けの生成AI研修テーマを20個提案してください。

と依頼し、アイデアを広げます。
次にClaudeに、

この20個のテーマを、初心者向け1日研修の流れとして並べ替えてください。
基礎から実務活用へ、理解しやすい順番にしてください。

と依頼します。
さらにClaudeに、

この研修構成を、経営者向け提案書の文章として整えてください。
現場の課題、研修の必要性、期待できる効果を入れてください。

と依頼します。

最後に人間が、

  • 自分の経験

  • 過去の実績

  • 対象企業の課題

  • 地域性

  • 研修時間

  • 予算

  • 具体的な演習内容

を加えます。

こうすることで、単なるAIが作った文章ではなく、

自分の仕事として使える提案書

に近づきます。


今回のまとめ

Claudeは、ChatGPTと同じように幅広く利用できる生成AIです。

ただし、実務での強みには少し違いがあります。

今回のポイントを整理します。

  1. Claudeは、文章作成、要約、相談、コード、ファイル分析などに利用できる

  2. 長文資料の整理や、文章全体の自然な調整に向いている

  3. 企画書、提案書、マニュアル、研修資料の作成と相性がよい

  4. Projectsを使うと、仕事ごとの前提や資料をまとめられる

  5. 無料プランでは最大5件のProjectsを作成できる

  6. Artifactsを使うと、文書や図解などの成果物を見ながら修正できる

  7. Researchを使うと、出典付き調査のたたき台を作れる

  8. Excel、PowerPoint、Word、PDFなどのファイル作成にも対応している

  9. 写真やイラストの生成より、図解、構造化、可視化に向いている

  10. 自然な文章であっても、事実確認と人間による最終判断が必要

Claudeは、派手に何かを一瞬で作るというより、

考えを整理し、文章を磨き、仕事で使える形に近づけてくれるAI

です。

企画書、提案書、マニュアル、研修資料、社内文書などを作る仕事では、頼りになる相棒になります。

繰り返します。

AIは下書き担当。人間は編集長。

Claudeを使うときも、この考え方が大切です。


次回予告

次回は、Gemini活用編です。

Google検索、Gmail、Googleドキュメント、Googleスプレッドシート、Googleドライブなど、Google系サービスとの関係も踏まえながら、

  • Geminiは仕事でどのように使えるのか

  • ChatGPTやClaudeとどう使い分けるのか

  • Google Workspaceを使う職場で、何が便利なのか

  • 利用する際に、何に注意すべきなのか

を整理していきます。

生成AIを「知っている」から「仕事で使える」へ。

そして、

生成AIを「使ってみた」から「業務が変わった」へ。

これからも、現場の仕事に置き換えながら、一緒に考えていきたいと思います。

最後までお読みいただき、ありがとうございました。


齋藤博美(さいとうひろよし)

もきち先生
ダブルインフィニティ株式会社 代表取締役
合同会社キラリドリーム CEO
AI・DX研修講師
AI時代のIT参謀


#生成AI  #Claude #AI活用 #DX #業務改善 #ChatGPT #企画書作成 #提案書作成 #マニュアル作成 #文章作成 #長文要約 #もきち先生 #AI時代のIT参謀

※記載されている会社名および商品・製品・サービス名(ロゴマーク等を含む)は、各社の商標または各権利者の登録商標です。


参考リンク

本記事で触れたClaudeの機能と利用条件は、以下のAnthropic公式ページをもとに確認しています。

生成AIの仕様や提供条件は変更されることがあるため、実際に利用する際は、最新の公式情報とご自身の契約プランをご確認ください。

ファイルのアップロード・対応形式

Upload files to Claude|Claude Help Center
https://support.claude.com/en/articles/8241126-upload-files-to-claude

ファイル作成・データ分析

Create and edit files with Claude|Claude Help Center
https://support.claude.com/en/articles/12111783-create-and-edit-files-with-claude

Projects

What are projects?|Claude Help Center
https://support.claude.com/en/articles/9517075-what-are-projects

Artifacts

What are artifacts and how do I use them?|Claude Help Center
https://support.claude.com/en/articles/9487310-what-are-artifacts-and-how-do-i-use-them

Research

Use research on Claude|Claude Help Center
https://support.claude.com/en/articles/11088861-use-research-on-claude

Web search

Enable and use web search|Claude Help Center
https://support.claude.com/en/articles/10684626-enable-and-use-web-search

画像・図解・ビジュアル

Can Claude produce images?|Claude Help Center
https://support.claude.com/en/articles/9002504-can-claude-produce-images

Visual and interactive content|Claude Help Center
https://support.claude.com/en/articles/13641943-visual-and-interactive-content

個人向けプランのデータ利用と保持期間

Updates to Consumer Terms and Privacy Policy|Anthropic
https://www.anthropic.com/news/updates-to-our-consumer-terms

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