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💹 劎働でお金は本圓に増えるのか 粟神障害者䜜業所の実態ず「人に倀段が぀く」日本型雇甚ぞの根深い疑念

1. 森氞卓郎氏の経枈哲孊が問いかける「お金の増やし方」

 私は療逊のために入院しおいた際、経枈評論家の森氞卓郎氏による著曞『投資䟝存症』発行䞉号通シンシャ、発売フォレスト出版を読みたした。この本は、森氞氏独自の芖点から経枈哲孊が非垞に詳现か぀明確に解説されおおり、瀺唆に富んだ内容で匷く匕き蟌たれたした。

 森氞氏は、お金ずは䜕かずいう根源的な問いに答え぀぀、具䜓的にお金を増やす方法は以䞋の二点に集玄されるず述べおいたす。

  1. お金は人から奪ったずきに増える

  2. お金は劎働したずきに増える

 珟圚、倚くの人々が株匏盞堎や暗号資産などの投機的な投資に熱狂しおいる䞭で、森氞氏は、投資の本質はギャンブルず同じであり、瀟䌚党䜓ずしお芋ればお金が実質的に増える行為ではないず語りたす。

 投資によっおお金が増えおいるように錯芚する理由は、垂堎にバブルが起きおいるからだずいうのが森氞氏の䞻匵です。バブルずは、オランダのチュヌリップの球根のように、本来はたいした䟡倀がないものにも、そこに投機する人々が集たるこずで䟡栌が極端に高隰する珟象です。この本で解説されおいた、17䞖玀のオランダのチュヌリップ・バブル、18䞖玀のむギリスのサりスシヌカンパニヌの事件、そしおアメリカの䞖界恐慌前の家電バブルずいった歎史的な事䟋は、私にずっお初めお知るものであり、バブル経枈の歎史的・構造的な偎面を理解する䞊で非垞に参考になりたした。

 森氞氏が指摘するのは、その察象が䜕であれ、バブルが起きれば䟡栌は高隰するずいうこずです。それは、チュヌリップの球根のようなささやかなものから、株匏や、日本の䞍動産バブルの時に芋られたような土地の暩利など、具䜓的なモノでない抜象的な暩利にたで及ぶのです。


2. 「劎働増える」の法則が厩壊した粟神障がい者䜜業所の珟実

 森氞氏の著曞を読み進めるうちに、私は、䞖の䞭で語られる経枈の仕組みに察しお、逆説的に䞍信感を抱くようになりたした。「1. 人から奪う」ずいう偎面は瀟䌚の競争原理ずしお深く理解できたしたが、「2. 働けばお金が増える」ずいう話に぀いおは、自身の経隓からくる疑念が払拭できなくなりたした。

 私が劎働によっおお金が増えるずいうこずを信甚できなくなった背景には、私の個人的な状況がありたす。私は粟神障がい者であり、双極性障害の蚺断を受けおいたす。日本では、私のような粟神障がい者の倚くが、日䞭はグルヌプホヌムなどに䜏み、粟神障がい者䜜業所ずいう犏祉サヌビスを利甚したす。

 その䞭でも、B型就劎継続支揎B型の粟神障がい者䜜業所が党囜に倧量に開蚭されおいたすが、ここで行われおいる実態は、䞀般の劎働環境ずはかけ離れたずんでもないものだず感じたした。

 私が䜓隓入所した䜜業所では、機械郚品の組み立おやボヌルペンの組み立おずいった䜜業を行いたした。その内容は、たさに内職ず呌ぶべき単玔䜜業です。

 しかし、最も深刻な問題は、その䜜業に察する報酬の䜎さ、すなわち工賃です。私が経隓した䜜業所では、時絊に換算しお100円ずか、良くおも200円皋床ず、極めお安䟡でした。これは、囜の定める最䜎賃金を倧きく䞋回る氎準です。

 この工賃の䜎さの法的根拠は、粟神障がい者B型䜜業所の仕事が家内劎働法に基づいた内職扱いずなる点にありたす。この堎合、䜜業所ず利甚者は劎働契玄を結ばないため、最䜎賃金の保蚌察象倖ずなるずいう仕組みがあるためです。劎働犏祉サヌビスずしおの性栌䞊、工賃はあくたで「生産掻動に察する報酬」ず䜍眮づけられ、平均工賃は党囜平均で時絊300円前埌什和5幎床実瞟ずなっおいたすが、100円台の䜜業所も珍しくありたせん。

 機械郚品やボヌルペンの組み立おも、䞀日に5時間、6時間ず集䞭しお行うのは、私のような双極性障害を持぀者にずっおは非垞にき぀い䜜業でした。手䜜業ずはいえ、「くそ぀たらない劎働を長時間したくない」ずいう匷い拒吊感が湧き䞊がりたした。だからこそ、私は今、たずえ無償であっおも、意味のある䟡倀や行為を生み出したいずいう思いから、たくさんの蚘事を曞いおいたす。私の䜓隓は、「劎働すればお金が増える」ずいう原則が、犏祉的就劎の堎においおは党く適甚されないずいう、資本䞻矩の䟋倖的な、そしお構造的な問題を瀺しおいたす。


2.3. 䜎工賃の構造維持ずグロヌバル経枈の圱

 この極端な䜎工賃の状況が長らく攟眮されおいる理由の䞀぀ずしお、B型䜜業所の䞭には知的障がい者がメむンで働いおいる事業所が倚く、圌らの倚くが、自分たちの劎働や報酬、職堎環境に぀いお疑問を持ったり、暩利を䞻匵したりするこずが難しいずいう珟実がありたす。皮肉なものですが、この状況が、ほかの粟神障がい者や発達障がい者を含む、より理䞍尜な劎働環境を維持しおしたっおいるず専門家から聞いたこずは、瀟䌚の矛盟を象城しおいるず感じたした。

 ただ、最近はこうした長時間の単玔䜜業のような仕事は、囜内の補造業の衰退ずずもにどんどん囜内からなくなっおいるようにも芋受けられたす。これは、数癟円の工賃ずいう安さをもっおしおも、これらの䜜業が囜内ではビゞネスずしお成立しないずいう、経枈の厳しさを意味しおいるのかもしれたせん。

 私は、100円ショップダむ゜ヌで110円で10本近く入ったボヌルペンの束を手に取ったずき、この䜎䟡栌であれば、組み立おおいる障がい者たちが工賃100円しかもらえないのも、コスト構造ずしお理解できる気がしたした。同時に、この驚異的な䜎䟡栌は、海倖の劎働者がさらに安い賃金で働かされおいるこずによっお成立しおいるのではないかずいう疑問に繋がり、グロヌバルな䜎䟡栌競争のしわ寄せが、匱い立堎の劎働者党䜓に及んでいるのではないかずいう懞念を抱きたした。

 森氞氏の「劎働すればお金が増える」ずいう原則は、䞀般論ずしおは正しいかもしれたせんが、B型䜜業所での䜓隓は、劎働しおもほずんどお金が増えないケヌスが、日本の瀟䌚構造の䞭に厳然ずしお存圚するこずを瀺しおいたす。


森氞卓郎 投資䟝存症 

3. 「仕事に倀段」か「人に倀段」か日本型雇甚の根深い䞍合理性

 お金を皌ぐこずの困難さを理解する䞊で、私は倧孊の経営孊科で、人事劎務が専門の教授から孊んだ日本的経営に぀いおの講矩を思い出したす。

 教//授は、日米欧の雇甚システムを比范し、次のような決定的な違いを指摘したした。

  1. 海倖だず基本、仕事に倀段が぀いおいるゞョブ型雇甚

  2. 日本だず、仕事ではなく、人に倀段が぀いおいるメンバヌシップ型雇甚

 /この違いは、報酬の䞍合理性を生み出したす。たずえば、ある䌁業でアルバむトの店員がオフィスでコピヌの仕事を1時間行った堎合、その報酬が最䜎賃金に近い時絊1,000円だったずしたす。䞀方、月絊15䞇円のアルバむト店員に察し、その䞉倍以䞊の絊䞎をもらっおいる郚長が党く同じコピヌの仕事を1時間行ったずするず、郚長はその単玔䜜業に察しお時絊3,000円以䞊をもらっおいるこずになりたす。

 党く同じ仕事を同じ䌁業の䞭でしたにもかかわらず、報酬がこれほどたでに違うのです。教授が指摘する、「日本では『だれがその仕事をしたか』が重芁で、海倖では『仕事に倀段が぀いおいる』」ずいう蚀葉の理由は、たさにこの䟋で明確になりたす。

 この「人に倀段が぀く」システムが定着するず、正瀟員や職䜍の高い人たちは、職堎で耇雑で難しい仕事に取り組むよりも、簡単な仕事をしたほうが時絊効率が良いずいう、䌁業の生産性から芋おも非合理的な状況を生み出しかねたせん。

 䌁業文化にもよるため、自分で掃陀や雑甚を積極的に行う管理職もいるかもしれたせんが、倖囜人から「ゞョブ型」の芖点で芋れば、それは枅掃員やアルバむトずいった専門職の仕事を、䞉倍以䞊のお金をもらっお奪っおいる行為ず芋なされる可胜性がありたす。海倖の孊校やオフィスで枅掃スタッフを雇っおいるずころが倚いのは、海倖が「ゞョブ」を尊重し、その仕事に正圓な察䟡を支払うずいう考え方を倧切にしおいるからです。䞭途半端に本業ではない䜜業を高い絊䞎の人が行うこずは、それはその人たちの仕事を奪っおいるず捉えられるのです。

 こうした日本の雇甚慣行に぀いお、「枅掃員を入れるずモノが盗たれる可胜性もあるから、自分で䜕でもする方針の日本型雇甚のほうが良い」ず反論しおくる人もいたしたが、私には、この「仕事ではなく人に䟡倀を぀ける」ずいう考え方こそが、結果ずしお、倚くの人から正圓な報酬ず仕事の機䌚を奪っおいる、぀たり瀟䌚的な富の再配分を歪めおいるように思えおなりたせん。


4. 女性の非正芏雇甚ず、残された総合職・䞀般職の差別問題

 森氞卓郎氏は『投資䟝存症』の䞭で、さらに日本の雇甚制床がもたらす別の構造的差別に蚀及しおいたす。

 森氞氏は、日本の女性が䞀般的に結婚、出産を経お退職し、子育おを終えた埌に非正芏雇甚のアルバむトずしお職堎に埩垰する傟向が匷いこずを指摘しおいたす。日本の非正芏雇甚の方の倚くが女性であり、正瀟員ず同じ仕事をしおいるにもかかわらず、人ずしお、女性ずしお働くがゆえに、正瀟員ずいう立堎の者から女性が非正芏雇甚ずいう圢で搟取されおいるのが最倧の問題だず語りたす。

 政府も劎働基準監督眲も、近幎は同䞀劎働同䞀賃金ずいう原則を守るべく法敎備を進め、䌁業ぞの指導を匷化しおいたすが、この原則の遵守は、前述した「メンバヌシップ型」の雇甚システムにおいお極めお困難です。

 この問題の象城的なものが、我が囜が長幎にわたり抱えおきた総合職ず䞀般職の差別です。私は倧孊時代、男女平等瀟䌚が謳われる䞭で、こうした露骚な差別的な雇甚制床が蚱されおいるのはあり埗ないのではないかず、垞に匷い疑問を感じおいたした。

 就職掻動に臚む前に、この総合職ず䞀般職の差別が違法だずする新聞蚘事おそらく2000幎代初頭に出た叞法刀断に関する報道を芋お、その問題意識から、あえお就職掻動の時に䞀般職に応募したこずがありたす。「別に男性でも女性でもよいのではないか」ずいう圓然の考えを持っおいたからです。しかし、珟実ずしお、倚くの䌁業においおこうした䞀般職の求人は、特に若い女性を雇甚するのが慣䟋ずなっおおり、男性の䞀般職を芋たこずがあるずいう話はほずんど聞かれたせん。

 この総合職ず䞀般職の制床は、圢匏的には性別を問わないずされながらも、実質的には女性を昇進や高賃金のコヌスから遠ざける間接差別ずしお機胜し続けおきたした。この問題が今でも公の堎で議論されるのをほずんど聞かないのは、この制床が日本䌁業の雇甚慣行の奥深くに根ざし、「劎働すればお金が増える」ずいう原則から、特定の属性この堎合は女性を構造的に排陀しおいるこずを瀺しおいたす。


5. 結論劎働の䟡倀を歪める䞉぀の構造的な矛盟

 森氞卓郎氏の「お金は劎働したずきに増える」ずいう経枈原則は、資本䞻矩の基瀎です。しかし、私の経隓ず教授の教え、そしお森氞氏自身の指摘を総合するず、珟代の日本の雇甚システムは、その原則を正しく機胜させない䞉぀の構造的な矛盟を抱えおいるこずが明らかになりたす。

第䞀に、犏祉的就劎における「劎働の非䟡倀化」です。就劎継続支揎B型䜜業所の極端な䜎工賃は、そこで行われおいる生産掻動を「劎働」ではなく「リハビリテヌション」ず法的に定矩し、最䜎賃金原則から陀倖するこずで、最も匱い立堎の人々の劎働をほが無償で搟取し、攟眮しおいるずいう事実です。これは「劎働増える」ずいう原則の法的䟋倖が生み出した深刻なゆがみです。

第二に、日本型「メンバヌシップ型雇甚」による報酬の非合理化です。仕事の内容ではなく、その人の属性孊歎、勀続幎数、職䜍に倀段を぀けるこのシステムは、同じ劎働に察しお異なる察䟡を支払うこずで、報酬ず生産性の結び぀きを断ち切り、ひいおは職堎で発生する富の再配分を䞍合理に歪めおいたす。これは「劎働増える」ずいう原則の制床的矛盟です。

第䞉に、女性を䞭心ずした非正芏雇甚およびコヌス別雇甚による機䌚の搟取です。総合職䞀般職の差別や、正瀟員ず非正芏瀟員の間で同じ仕事に察しお䞍圓な賃金栌差がある問題は、性別や雇甚圢態ずいう「属性」を理由に、劎働による正圓な富の獲埗機䌚を奪う差別的運甚です。これは「劎働増える」ずいう原則の瀟䌚的・歎史的な排陀の構造です。

 私は、森氞氏の著曞を読むこずで、単なる投資の危険性だけでなく、私たちが圓然だず思っおいる「働くこずずお金を埗るこず」の関係が、いかに瀟䌚の構造や制床、そしお歎史的な差別によっお耇雑に歪められおいるかを理解したした。この「劎働すればお金が増える」ずいう原則に察する深い疑念は、私個人の䜓隓に留たらず、珟代日本の経枈的公平性を問い盎す䞊で、極めお重芁な芖点であるず確信するに至りたした。


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以䞋 䞉五通シンシャ 投資䟝存症 森氞卓郎著


※以䞋B型䜜業所関連蚘事です。よろしくお願いいたしたす。


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