「集中しなさい」「落ち着きなさい」が響かないとき。ブレーキの前に育つ『注意』の話(チェック表付き)
「なんで、あの時はできたのに」
昨日は、音が止まった瞬間にちゃんと止まれた。
先週は、10分もパズルに向かっていた。
なのに今日は、名前を呼んでも振り向かないし、課題を出した瞬間に走っていってしまう。
同じ子です。同じ大人です。同じ部屋です。
「気分次第なのかな」「やる気の問題かな」。そう思ってしまう日、ありませんか。
でも、その差には理由があるかもしれません。
今回は、同じ子の中にある「集中できた場面」と「できなかった場面」を並べながら、そのあいだで何が起きているのかをお伝えします。
「注意」はがまんの前にある
友達を押してしまう、つい言ってしまう、順番が待てない。
こうした場面の背景にある「止まる力(抑制)」については、これまでにも記事を書いてきました。
そこでお伝えしたのは、前頭前野という脳の司令塔が育ち途中で、「やめよう」という気持ちが行動に間に合わないことがある、という話でした。
今回はその一段下の階のお話です。
そもそも「止まる」ためには、止まるきっかけに気づいて、そちらへ注意を向けている必要があります。
音が止まったことに気づけなければ、ブレーキを踏むタイミングそのものが来ないんです。
だから「止まる遊びをたくさんやっているのに、日によってまるで違う」というとき、鍛えるべきはブレーキではなく、その下の注意のほうかもしれません。
比較① ゲームには30分集中できるのに、課題は3分ももたない
いちばんよくいただくご相談がこれです。
「好きな動画やゲームには、びっくりするくらい集中するんです。だから集中力がないわけじゃないと思うんですけど」。
とても大事な観察です。ただ、ここから「注意に問題はない」と結論づけるのは、少し早いかもしれません。
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