見出し画像

【第22回】サボってるのに、休めてない——罪悪感の経済学・入門講義

どうも〜〜、ねこ丸です!!

ADHD当事者のわたしが、日々の失敗を「あるあるだよね〜」って笑いながら、ちょっとだけ賢くなって、ポジティブに帰るこのnote、22回目!今日はちょっと深いところに潜ります。全サボり民に捧げる、あの矛盾。

サボってるのに、休めてない」問題!!!

やるべきことから逃げて、遊んでるはずなのに、全然楽しくない。で、夜になると遊んだはずなのに疲れてる。進捗もない、回復もない、罪悪感だけがある。この完全赤字の一日、今日は経済学的に解明します!!開講!!

① ある日曜日の収支報告

レポート提出前の日曜日、わたしの一日です。

10時。「今日こそレポートやるぞ」
10時05分。やらない。とりあえずYouTube。
11時。動画、見てる。……見てるんだけど、面白くない。画面の端に「レポート」の気配がずっといる。
13時。ゲームに切り替え。プレイ中も脳内の誰かが「やらなくていいの?」って言ってる。心、ここにあらず。
16時。昼寝を試みる。眠れない。目を閉じるとレポートの白紙が見える。
19時。「もう夜じゃん……」
23時。布団の中で本日の総括。「今日、何してたんだろ

ここで本日の収支を発表します。作業の進捗:0。休息による回復:0。罪悪感:+10。——おかしいでしょ!?丸一日使って、全項目赤字!!遊んだ記憶はあるのに、楽しかった記憶がないんですよ。せめてどっちかにしてくれ。働いたか、休んだか、どっちかの黒字をくれ。この「どっちも取れない現象」、ちゃんと仕組みがありました。

② 罪悪感が、バックグラウンドで再生され続けている

種明かしの鍵は「ツァイガルニク効果」です。心理学の有名なやつで、人間の脳は、未完了のタスクを勝手に覚え続ける。完了したことはすぐ忘れるのに、やりかけ・手つかずのことは、頼んでもないのに脳内に残り続ける。ドラマが「続きはCMの後!」で切るのもこれ。未完了は、脳に刺さる。

で、日曜のわたしの脳内で何が起きてたかというと——YouTubeを見てる表側の裏で、「レポート未完了」という常駐プロセスがずっと動いてたんです。スマホでいう、閉じてないバックグラウンドのアプリ。これが電池(気力)を静かに食い続ける。何もしてないのに疲れる正体、これです。 何もしてなくないんですよ。裏で罪悪感が再生され続けてる。BGMつきの娯楽は、回復量が激減する。

さらに、当連載的に重要なのはここ。休息が休息として機能するには、実は「今は休んでいい」という許可が要るんですよ。会社の昼休みにダラダラしても罪悪感なくないですか?あれは「休んでいい時間」って許可が出てるから。同じダラダラでも、許可なしの停止は「サボり」、許可ありの停止は「休息」。中身が同じでも、回復量が真逆。

そしてわたしたち、この連載で散々見てきたとおり——未完了タスクを、大量に、飼ってるんですよ。レポート、未開封の封筒(第17回)、返してないLINE(第6回)、電話(第20回)。つまり罪悪感の常駐アプリが何個も同時起動してる。休日にどれだけ遊んでも回復しないの、当然だったんです。裏で10個のアプリが電池食ってるスマホ、充電してもすぐ減るでしょ。あれがわたしたちの休日。

③ 対策は「休む時は思い切り休め」らしい

よく言われてる対策がこちら。

「メリハリをつけろ。休む時は罪悪感を持たずに、思い切り休め」。

……はい。世のライフハックの中で、一番正しくて、一番できないやつが来ました。「罪悪感を持たずに」って、どうやって?罪悪感に「持つな」って言うの、第8回でやったシロクマと同じなんですよ。「罪悪感を持たないようにしよう」と思った瞬間、罪悪感のことを考えてる。無理では?

(22回目、悟りの境地でご唱和——「様式美!!!!」)

④ やってみた結果を発表しまーーす!!

「今日は休む」と決めた5分後、「でも少しやれば楽になるのでは」が来ました。

朝、宣言したんですよ。「今日は休養日とする!」って。5分後、脳内に悪魔だか天使だか分からんやつが登場。「……でもさ、30分だけやっとけば、罪悪感なしで遊べるんじゃない?」——正論!! 正論なんですけど、その30分に着手できないのがわたしなんですよ(当連載20回分参照)!!結果、「休む決意」は薄れ、「やる決意」は着火せず、いつもの許可なきサボりに合流しました。決意、賞味期限5分。

じゃあってことで、その正論を採用した「先に30分だけやってから遊ぶ」宿題方式。理論上、30分の労働で罪悪感フリーの1日が買える。最高の投資。——結果、着手待ちのまま日が暮れました。30分が着手できないから困ってるんだって!!!遊びは「30分やるまでお預け」で保留、作業は「着手できない」で保留、人生が両方とも待機列。どっちの窓口も進まないまま閉店。

極めつけ、「タスクが終わったら好きなだけ遊んでいい」ご褒美制。——タスクが終わらないので、ご褒美が永遠に解禁されませんでした。そして解禁されないまま、夜、こっそり遊ぶんですよ。密造酒ですよ。 自分で敷いた禁酒法の下で、自分が密造する。しかも密造酒って、罪悪感2倍で味最悪なんですよ。堂々と飲めない酒、回復量マイナス。ご褒美制、うちでは禁酒法時代の再現にしかならなかった。

⑤ それでも、明日は許可証が発行できるので

はーい。ポジティブ担当・ねこ丸です。今日は経済学の講義なので、締めも実利でいきます。

まず大前提。休息は、甘えじゃなくて燃料補給です。 回復してない人間からパフォーマンスは出ません。つまり「ちゃんと休む」は、サボりの反対語じゃなくて、仕事の一部。ここの認識を変えないと、この後の実用が全部効かないので、最初に置いておきます。

実用1つめ、本日の目玉——「時刻条件の休暇許可証」。④で見たとおり、「タスクが終わったら休んでいい」方式は、タスクが終わらないわたしたちには永遠に許可が下りない制度なんですよ。だから条件を変える。「今から19時までは、休み」。タスク完了条件じゃなくて、時刻条件。時刻は、何もしなくても必ず来る。そして終わりが決まってる休みは、罪悪感が騒いだ時に言い返せるんです。「19時からやるから。今は正規の休暇だから」って。許可証の発行者はわたし、承認者もわたし。自分の会社なんだから、有給くらい出そう。

実用2つめ、ツァイガルニクの逆利用。あの効果、「未完了は脳に刺さる」でしたよね。実は続きがあって、少しでも着手すると、刺さり方が変わるんです。「手つかず」の棘は痛いけど、「進行中」の棘は鈍い。だから「30分やる」じゃなくて「ファイルを開いて、1行だけ読む」。それだけで、脳内の分類が「未着手」から「進行中」に変わって、罪悪感のBGM、音量が下がります。30分は重くて持てなかったけど、1行なら。しかも進行中のタスクって、再開のハードルも下がるんですよ。一石二鳥の1行。

実用3つめ、罪悪感がどうしても消えない日の奥の手——「音量で上回る遊びをする」。スマホだらだらって、刺激が弱いから罪悪感BGMに負けるんですよ。だからBGMを消せない日は、BGMより大きい音の遊びをする。外に出る、人と会う、体を動かす、湯船に浸かる。強い刺激は罪悪感をかき消せる。どうせ休むなら、罪悪感に勝てる火力で休む。(運用率、当番組レート3割!でも許可証が出た日の遊び、味が違いますよ!!殿堂入り!!)

最後に。23時の布団で「今日、何もしなかった」って総括してるあなたへ。——何もしてなくないです。あなたは今日、一日中、罪悪感と戦ってた。それは休息ではなかったけど、怠惰でもなかった。ちゃんと消耗してるんだから、ちゃんと疲れていい。そして明日は、戦わなくていいように、許可証を1枚、発行しておきましょう。休みは、取るものじゃなくて、出すものです。自分宛てに。

それでは今日はこのへんで!ねこ丸でした〜〜!!

わたしも今から19時まで休みます!!発行済み!!承認済み!!(この宣言をもって受理とします)


次回予告:「朝の小さいつまずきで、一日全部が無理になる」問題。靴下が見つからないだけで、なぜ世界は終わるのか。感情のドミノ倒し、研究します。

ここから先は

0字

メンバーシップ ¥ 500 /月

📖「なんで自分はこうなの?」を 一緒に攻略しませんか?🐾   ■「攻略ノート」とは?📝 「夜ベ…

ねこ丸第1期生

¥500 / 月

この記事が参加している募集

この記事が気に入ったらチップで応援してみませんか?