【第9回】布団に入った3秒後、10年前の黒歴史が4Kリマスターで上映される
どうも!ねこ丸です!!
ADHD当事者のわたしが、日々の失敗を「あるあるだよね〜」って笑いながら、ちょっとだけ賢くなって、ポジティブに帰るこのnote、9回目!
前回のラストで開幕を予告した、あの劇場の話です。
「布団に入った瞬間、過去の黒歴史がフラッシュバックする」問題!!!
深夜1時、電気を消して、目を閉じて、さあ寝よう——のタイミングで開演ブザーが鳴るあの劇場。本日、満を持して特集します。上映中のお客様、お静かに……できないんですよね。「ウワーッ」って言っちゃうから。
① 本日の上映スケジュールをご案内します
わたしの脳内シネマ、深夜の番組表がこちらです。
23時58分。消灯。「今日は疲れたし秒で寝れるな」
0時00分。『中2の授業参観でスベった一言』(2012年・デジタルリマスター版)、上映開始。
0時10分。続けて『新卒1年目、取引先の名前を間違え続けた30分』。
0時25分。短編集『今日の失言セレクション』(これは前回の反省会の続き)。
0時40分。「ウワーッ」(声に出るタイプの走馬灯)
おかしくない?こっちは寝ようとしてるだけなんですよ?なのに脳が勝手に、よりによって一番観たくない作品を、一番鮮明な画質で流してくる。
しかも10年前のやつ、細部までクッキリなんですよ。昨日の晩ごはんは思い出せないのに、2012年の教室の空気は再現できる。
この記憶容量の配分、絶対おかしい。
運営に問い合わせたい。
② 劇場のオーナーは「暇になった脳」だった
なんで寝る前に限って上映が始まるのか。調べたら、ちゃんと仕組みがありました。
脳には「デフォルトモードネットワーク(DMN)」っていう回路があって、これ、何もしてない時に活性化するんです。
ぼーっとした瞬間に勝手に動き出して、記憶の整理とか内省とかを始める。つまり脳の「アイドリング運転」。
で、ADHDはこのDMNの切り替えがうまくいきにくいと言われてて、アイドリングがアイドリングの音量じゃない。日中は仕事やスマホの刺激で塗りつぶせてたのが、消灯した瞬間——外部入力ゼロ、視界真っ暗、無音。脳、完全に暇。
暇になった脳は、倉庫から勝手にフィルムを持ち出して上映を始めるんです。
じゃあなんでよりによって黒歴史ばっかり流すのか。これも理由があって、感情が強く動いた記憶ほど、脳は「重要案件」ってタグを付けて保存するんですよ。生存戦略としては正しい。「危なかった記憶は忘れるな」ってことなので。
ただ、わたしたちは感情の振れ幅が大きい(第8回参照)ので、恥や失敗の記憶に特大の重要タグが付いてる。検索したら上位に出てくるのは、タグが強い順。つまりあの上映会、脳としては「重要作品を選んで流してる」つもりなんです。セレクトのセンスが最悪の名画座。
そして再生が始まると、レーシングマインド(思考が止まらない状態)が連想でフィルムを繋いでいく。1本目から2本目へ、あの宇宙旅行の連想エンジンで。
……そう、お気づきですか。わたしたちの自慢の連想エンジン、深夜は凶器なんですよ。 昼はランチから古代ローマに飛ぶ楽しいエンジンが、夜は黒歴史から黒歴史への直行便を運行してる。
エンジンに罪はない。
ダイヤを組んでる暇な脳が悪い。
③ 対策は「脳の席を埋めろ」らしい
よく言われてる対策がこちら。
「寝る前にポッドキャストやASMRを流して、脳を別の情報で占有する」。
脳が暇だから上映が始まる。なら暇にさせなければいい。耳から無害な情報を流し込んで、DMNの座席を先に埋めちゃう作戦。劇場が満席なら、黒歴史のフィルムは上映できない。
理屈は完璧です。イヤホンを耳に入れるだけ。再生ボタンを押すだけ。
(せーの——「様式美!!」)
④ やってみた結果を発表しまーす!!
ポッドキャストの内容から連想が始まって、別の黒歴史に到着しました。
歴史系のポッドキャスト、流したんですよ。無害でしょ、歴史。
そしたら「江戸時代の飛脚は〜」→「飛脚って走るの速いんだ」→「走るといえば体育祭」→『高2の体育祭、リレーでバトンを落とした秋』上映開始。
……いやアクセス良すぎない!?江戸から高2まで3駅!?わたしの連想エンジン、どこ発でも黒歴史行きの路線図持ってるの!?
じゃあってことで「楽しいことを考えて上書きする」作戦!
旅行の楽しい思い出を再生しました。
沖縄、最高だったな、海きれいだったな、あの日の夜ごはんで——店員さんに変な注文の仕方して友達に笑われたんだった。
はい上映開始!楽しい思い出のフィルムの中に、黒歴史が同時収録されてるんですよ。特典映像かな?
どの記憶から辿っても6ステップ以内に黒歴史に着く。世間狭すぎ。
極めつけ、「書き出すと客観視できる」って聞いてジャーナリング作戦!
寝る前にノートに今日のモヤモヤを書き出しました。効果はというと——文章化したら黒歴史の解像度が上がりました。
ぼんやりしてた記憶が、言語化によってクッキリHD画質に!しかも翌朝そのノートを読み返して2回目のダメージを食らう!!
自分で書いた自分の黒歴史で朝から「ウワーッ」。円盤化するな!
⑤ それでも観客は、ひとりなので
はーい、ポジティブ担当・ねこ丸です!
深夜の劇場に、3つだけ持って入ってほしい話があります。
ひとつめ。
あの劇場、観客席にいるの、あなただけです。
「みんなあの時のこと覚えてるかな」って思うでしょ?
覚えてないです。断言します。なぜなら全員、自分の上映会で忙しいから。
あなたが誰かの黒歴史を思い出して悶絶した夜、ありますか?ないでしょ。
大丈夫、中2のあの教室にいた30人は、今夜それぞれ自分の作品で「ウワーッ」って言ってます。あなたの作品は、あなたしか観てない。動員数1名。大コケです。安心してください。
ふたつめ。
あの映像を観て「恥ずかしい!!」って悶絶できるのって、実は、今のあなたが当時より成長してる証拠なんですよ。
当時のあなたはそれが恥ずかしいって分からなかったから、やった。今は分かる。
つまり上映会で感じてる恥ずかしさの量は、そのままあなたが積んだ経験値の量なんです。過去のわたしを観て頭を抱えてるってことは、頭を抱えられる高さまで登ってきたってこと。何も成長してなかったら、ノーダメージで観れちゃうんですよ、あれ。
みっつめ、実用編。
席を埋める作戦、方向は正しいので選曲だけ変えました。ポイントは「興味が1ミリしかないコンテンツ」を流すこと。
面白すぎると覚醒するし(第1回参照)、興味ゼロだと脳が席を立って上映会に行っちゃう。「聞き流せるけど、かすかに続きが気になる」絶妙な退屈さ。
わたしの場合は外国語の学習ポッドキャストが優勝でした。分からなすぎて連想が発車できない。
連想エンジン、燃料は「理解」なので、理解できない音声は最強の空転なんですよ。(成功率?当劇場のレートで3割!殿堂入り!)
それでは今日はこのへんで!
ねこ丸でした〜!
今夜も上映が始まったら、心の中でこう挨拶して終わります。「あの節はどうも!!以上!!」——過去は、挨拶したら帰っていいので。
次回予告:「締切3時間前だけ、別人みたいに仕事が終わる」問題。あの謎の覚醒、正体を暴きます。普段からやれ?ほんとにね!?
この記事が参加している募集
この記事が気に入ったらチップで応援してみませんか?
