短編小説 耳打ちレボリューション
その日 私はフードコートにいました。
そのフロアは
たくさんの人で あふれていました。
いつもながらの食堂の人だかりに
今日も 熱い感心をよせていました。
丁度 席に空きができたので、
わたしは腰をおろしました。
パラッ…
この食堂の 楽園の雰囲気を見て、
私は スケッチブックを開いていました。
「 ここでは 誰もが 食欲旺盛に見える… 」
「生命が 食物を捕らえて 吸収する 空気感を
絵にしてみたい…」
…と そう思いました。
周りの光景に
目を向けないまま
ルルン スス ラララーと
画を描きはじめていました。
私は 描きながら 思いました。
「 この楽園を作っている 神様
あなたの今日のオススメは
なんですか… 」と。
いつもと同じ答えが
聴こえてきました。
「ラギョ・チャン・スー 」
いつも通りの
ラギョ・チャン・スーの女神様の声でした。
周りのテーブルの丘を見回しました。
見渡す限りの ラギョチャンスー が
みんなの丘には 置かれていました。
ラギョ チャン スー
今日は、
いつもより多めの ラギョチャンスー が
マーチを作っているのが分かりました。
集まっている挑戦者たちは
崇めるように ラギョチャンスー をみつめ
腕と腕で
奪われないように ガードをしていました。
つぎつぎと 丁寧に お口に運ばれ
供給されてゆく、
挑戦の的
ラギョチャンスー
誰もが 「ラギョチャンスー 」の提言を
信じているようでした。
皆々の心のボルテージは
このラギョチャンスー の女神様が
握っている
と 言っても 過言ではない
と そう思いました。
…ハッ としました…
「 なぜ 今日 わたしは
この場所に来ているのだろう… 」
自分が、
ラギョチャンスー に
ハマってはいないことを思い出しました。
間違って 運ばれて来ても
お供えはできないことは 分かっていました。
裏切り者だと 追放されてしまわないだろうか
その日は、いつになく
心配になりはじめていました。
わたしにとっての
ラギョチャンスー を…
「 探すことにしよう 」
そう心に決めて 顔を上げた時でした。
わたしの左右の眼の 焦点は
「 ψ ブンボーフェー ψ 」
の姿に
カチッ と ロックされていました。
視線には
だいだい色のドレス姿の
綺麗な女神さまが 映っていました。
女神さまをとりかこむ キャンバスには
満月と 榊と 長い耳2つの影が
映っていました。
「 …もしかして、
ブンボーフェーの 神様なのですか」
と 心の声が訊きました。
わたしは、そのシルエットを
何度も 見返していました。
何度も 何度も
見直していました。
…
後日の夜 わたしは、
スケッチブックを めくっていました。
描いた食堂の風景画は 消えていました。
その代わりに
長方形の紙の真ん中には、
円円とした満月と 小さなウサギの絵が
描かれていました。
そのウサギは
わたしに耳打ちしてきました。
「 コリアンダー
それはパクチー シャンツァイとも
挑戦 できるかな ほんとうに?!」
ウサギは 何度も
訊くのでした。
☆彡
