『Lip Noise』『AIZO』『YAH YAH YAH』
音楽が好きです。
もう少しだけその好きを深掘ってみると、音楽に載せた詞が好きです。ただ新たに出会うアーティストや、お気に入りの歌手の新曲を歌詞から好きになるのかと言われれば、入りはやはり音で、深く好きになる場合は歌詞なのかなと思います。
例えば、最近ハマっている曲のTOMOOさんの『Lip Noise』やKing Gnuさんの『AIZO』は初めて聴いた時の音の魅力にハマって、歌詞を見てもっと深くハマりました。
『Lip Noise』の静謐で密やかな音の中に、TOMOOさんの二重のボイスが重なり合って「君が纏う真澄と澱みの境目にまぎれた透明」と歌った箇所は、胸を打ちます。
『AIZO』の和の音とロックの洋を重ね合わせた音に、歌詞にも古語が使われて、唯一無二の曲になっています。「出来損ないな愛でも許して 構わない此の舞台生き抜いて」という歌詞がお気に入りです。
音と詞の魅力に取り憑かれている自分を重ね合わせてこんなことを考えました。
最近読んでいる『独学大全』という本の中に「二重過程説」という理論があります。
簡単に言うと、人間は二つのシステムでできていて、一つが人類誕生からデザインされた人間の無意識・自動・直感に働きかけるシステム1と意識的・制御・熟慮の認知システム2があるという考えです。
ダイエットは意識的に痩せる行動です。つまりシステム2を利用しなければ達成できません。しかし、甘いものやカロリーのあるものに手を出してしまう。これは、人類がまだ食糧を安定して確保できない時代に作られたシステム1によって「食糧がある時に、あるだけ食べておけ」という指令が脳の仕組みが植え付けられているので、手を出してしまうそうです。
話を戻すと、POPソングにおける音とは、システム1に働きかけているのではないかと思いました。
体がリズムに乗れるか。心が落ち着くか。それは人間が古代から変わらないものなのではないか。
そして、歌詞とはシステム2で認識しているのではないか。
詞を理解するということや、音と詞の組み合わせを感じるということは、人間が進化してきた認知システムによる愉しみなのではないか。
そう考えながら、CHAGE&ASKAさんの『YAH YAH YAH』をお風呂で熱唱しました。
