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圓山大飯店の拌麵が超しょっぱかった。

1月11日、台湾から帰ってきて、荷物の中から圓山大飯店の拌麵を引っ張り出した。

自分用。あの赤い建物で買ったやつ。誰に頼まれたわけでもなく、「家で食べたら美味いだろうな」と思って買った。それだけ。

夜、ひとりで作った。

麺を茹でて、しっかり湯切りして、ついてるタレを全部かけて混ぜた。完璧だろ。

一口食べた。

……しょっぱ。

いや、ちょっと待て。超しょっぱい。なんだこれ。圓山大飯店だぞ。あの圓山が、こんなしょっぱいもん売るか? 台湾の人、これ食って「美味い」って言ってんの?

ひとりだから誰にも言えない。キッチンで「しょっぱ……」って呟いて、とりあえず水を飲んだ。

気になってスマホで調べた。

……え。

完全に湯切りしちゃダメだった。茹で汁を少し残して、タレと合わせる。それが正しい。

僕はザルでバッチリ切った。「ちゃんと切らないと味がぼやける」と思って、丁寧に切った。丁寧にやったぶんだけ、間違えていた。

思い返すと、台湾で拌麵を食べている人の器には、底にいつも汁が残っていた。あれを見て「水切りが甘いな」と思っていた。何回台湾に行っても、毎回そう思っていた。

あれが正解だった。向こうがちゃんとやっていて、僕がちゃんとやっていなかった。

茹で汁を残して作り直した。いい感じだった。「ああ、これか」と声に出た。ひとりだから誰も聞いていないけど。

なんで「水切りが甘い」と決めつけたのか。たぶん霞が関の癖だと思う。手順通りにやるのが正しくて、そこから外れている人を見ると「ちゃんとやれよ」と反射的に思う。24年、そうやってきた。台湾の人の作り方を見ても、同じ目で見ていた。自分の手順が「正式」で、向こうがズレている、と。

向こうが正式だった。僕の「正式」が、最初から間違っていた。

毎月台湾に通っていると、自分の中の「正式」がちょっとずつ溶けていく。溶けていくのは怖くない。むしろ楽になる。ああ、そっちが正解だったんだ、って。力が抜けて、美味かった。


圓山大飯店の拌麵セット
出来上がった拌麵。ちょー辛い

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#台湾 #圓山大飯店 #拌麵 #越境

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