気楽な歌めぐり 冬の歌 春を待つ歌
今週中頃、雪降る街を出張で訪れました。
今年どころか今年度初の雪景色。
風がなければ暖かく感じる時間もあったので、なんとなく春の訪れを思ったりもしました。気が早いですね。
ということで、今日は冬の歌と春を待つ歌を聴いてみたくなりました。
どうぞ、気楽な歌めぐりにお付き合いください。
気にいるようなものがありましたら、とても嬉しいです。
コートにスミレを マット・デニス
『 Plays and sings Matt Dennis 』 Matt Dennis
冬のマンハッタン、君の毛皮のコートを飾るスミレの花を買ったこと憶えているかい? それだけのことで春が来たようだったし、12月が4月になったようだった…
速いテンポでヴァースを歌って、流れるようにコーラスへ。
声の震えと強弱で表情をつけながら、しれっと進めていくデニスの歌いぶりには「投げやりなロマンチスト」とでもいうような風情があって、いいなぁと思います。
花を贈ることに喜びを感じるような大人になりたいものです。
コートにスミレを ズート・シムズ
『 Jutta Hipp with zoot sims 』 Zoot Sims
ズート・シムズは一番最初に好きになったテナーサックス奏者でした。デニスの歌を聴いたあとでこのシムズを聴くと、彼がいかに歌心溢れるテナー吹きであるかがわかるような気がします。
ユタ・ヒップのちょっと寂しげで落ち着いたピアノもいいですね。
I Concentrate on You クリス・コナー
『 Chris Connor at the Village Gate 』 Chris Connor
空は灰色 悩み事はぶり返す 冬の風がやけに強くなってきた
そんな時には 君への思いに全集中…
コール・ポーターの名曲をボサノヴァ調のアレンジで。
どこか可愛げのある歌い方のクリス・コナー。掠れ気味に声を伸ばすような時の妙なスリル感がたまりません。
Pour me a drink エドウィナ・ヘイズ
『 Pour me a drink 』 Edwina Hayes
お酒を注いでくれる? もう一杯お願い
私の魂を吹き抜けるこの冷たい風から逃れるために
私のやってしまったこと あんなにたくさんの約束
私の指からすり抜けていったたくさんのチャンス
忘れるために飲んでいる どうせ思い出してしまうけれど…
ゆったりとした三拍子に乗って流れてくる、あきらめの一歩手前の歌。ヘイズの静かながらも力強い歌声が、少しづつ胸に沁みこんできます。
自然の北風が吹く時にはコートを羽織ることだってできるけれど、魂に寒風吹き荒ぶときにはどうすればいいのか。
そうだ。温泉街へ行こう!
温泉街♨️ feat.kou-kei ぜったくん
『 Bed Trip ep 』 ぜったくん
温泉街とか行って お酒とか飲んで 全部忘れたい!
ラジオから流れてきたこの歌を聴いて、ぜったくんを知りました。
明日のことはひとまず置いておいて、飲んで食って踊ってお湯に浸かりたくなる。そんな歌です。
トキチアキのイラストによるこのMVを見ていると、ずいぶん昔に仕事で訪れた鄙びた温泉街を思い出しました。
この曲が収録された『Bed Trip』のCDパッケージはいいですよ。
Spring Will Be A Little Late This Year カーリー・サイモン ジミー・ウェブ
『 FILM NOIR 』 Carly Simon
今年の春の訪れは少し遅くなりそう
この寂しい生活に少し遅れてやってくる
私のもとから離れていったあなた 私たちの素敵な4月はどこへ
冬の寒さはつづいていく…
息の長いメロディーがところどころで落ち込み、跳躍する、不思議な聴き心地のするバラード。
旋律を歌うウェブに、ずっとハーモニーで寄り添い続けるサイモン。やさしい声が溶け合うデュエットはどこまでもゆったりと流れていきます。
ちなみにこのアルバム、ライナー・ノーツをマーティン・スコセッシが担当しています(ジョン・トラボルタとのデュエットもあり)。
You Must Believe In Spring キャロル・スローン
『 Heart's Desire 』 Carol Sloane
寂しさに心の草地が凍てつく時 考えてみて
「冬来たりなば春遠からじ」って
深い雪の下に咲くバラの秘密は
ただそれを知っているということだけ
あなたも春を信じなさいな…
映画「ロシュフォールの恋人たち」のなかでも一番好きな歌 Chanson de Maxence(マクサンスの歌)に、アラン&マリリン・バーグマンの二人が英語歌詞をつけました。作曲はミシェル・ルグラン。
ざわめきのある深い声で丁寧に語りかけるように、時にはドラマチックな感情の高まりを聴かせつつ、切々と歌い上げるキャロル・スローン。いい歌手だなぁと思います。
テンダネス 髙橋真梨子
『 〜スペシャル・ベスト〜コレクション 』 髙橋真梨子
髙橋真梨子のゆらぎのある声いいですよね。
盛り上がりにあわせて大きく声が膨らみ張りが出るような時には、ギュッと心を掴まれてしまう。
髙橋自身が作詞したこの曲にはどことなく冬の雰囲気が漂っているように思うのですが、みなさんのご感想はいかがでしょうか。
今日はテンダネスな気持ちで終わりといたします。
春が待ち遠しいですね。
それでは、また。
