カナダでの初仕事、普通にカオスだった話
語学学校もやめて、LINCも3日でやめて、
じゃあどうするのってなった時に、
働くしかなかった。
正直、選択肢はなかった。
日本に3日帰った飛行機代で、
15万円はほぼ消えていたし、
のんびりしてる余裕なんてなかった。
英語もできない、経験もない。
それでも、とにかく仕事を探した。
最初に受かったのが、Tim Hortons。
いわゆるカナダ版のミスドみたいなところ。
たぶん、カナダ来たことある人なら絶対見たことあるやつ。
面接は正直、何を話したかあまり覚えてない。
たぶん向こうも「英語できないな」って分かってたと思う。
でも、それでも採用してくれた。
今思うと、ありがたい。
で、働き始めてすぐに出会ったのが、
エイドリアン。
もうね、一言でいうと、
強い。
見た目からして華やかで、
話し方もテンションも全部がオープンで、
日本で今まであまり出会ったことがないタイプだった。
しかもめちゃくちゃ距離が近い。
初対面なのに、
「Hey〜あちゃこ〜!How are you〜?」
みたいなテンションで来る。
(いや誰?ってなる)
でも、そういう距離感が普通の世界だった。
エイドリアンはゲイで、
その明るさとか表現の仕方とか、
最初は正直びっくりした。
日本にいた時は、あそこまでオープンな人ってあまり周りにいなかったから。
でも同時に、
「あ、こういう人も普通にいる世界なんだ」
って思った。
で、肝心の仕事なんだけど、
まあ普通にしんどかった。
注文は聞き取れないし、
何言ってるか分からないし、
ミスもする。
周りのスピードにもついていけない。
エイドリアンはめちゃくちゃ優しいんだけど、
普通に英語で話してくるから、
何言ってるか分からないことも多い。
でも、それでもやるしかなかった。
なんとなくじゃなくて、
本当に“やるしかない”っていう状態だった。
でも、この環境で働いてるうちに、
少しずつ、自分の中で変わっていくものがあった。
一番大きかったのは、
英語に対する考え方。
日本にいた時は、
英語って「ちゃんと話さなきゃいけないもの」だった。
文法が正しくて、
発音もそれなりにできて、
ちゃんとした文章で話す。
できてないとダメ、みたいな。
でも、こっちに来て思ったのは、
そんなこと、誰も気にしてない。
むしろ、
伝わるかどうかだけ。
極端な話、
単語だけでも、ジェスチャーでも、
なんとかして伝えようとすれば、
相手はちゃんと理解しようとしてくれる。
最初はそれが怖かった。
ちゃんと話せてない自分を出すのが。
でも、働いてるとそんなこと言ってられない。
注文を取らないといけないし、
ミスしたら伝えないといけないし、
分からなかったら聞かないといけない。
だから、
「ちゃんと話す」よりも先に、
「とにかく伝える」になった。
それが、たぶん一番大きかった。
英語ができるようになった、というより、
英語に対するハードルが一気に下がった感じ。
通じればいい。
それでいいんだって思えた。
