ときめきトゥーシューズ|毎週ショートショートnote
初めて「白鳥の湖」のバレエを見たときの感動を私は生涯忘れない。
いつかトゥーシューズを履いて、子どもたちがうらやむようなパフォーマンスを見せる。小学生だった私は、そう決心した。
それからバレエ教室に通って5年。
体が硬いと言われた私はヨガを始めた。
リズム感が悪い、跳躍力がないと言われ、新体操を習った。
芸術への理解が足りないと指摘され、本を一生懸命読んだ。
ある日、先生に呼ばれた。
「あなたを主役に抜擢したいという話があるの」
少しこわばった表情で、先生は言った。
「本当ですか?!プリマドンナになれるんですか?」
「いえ、テレビのお仕事なんだけど...」
「やります、やらせてください。」
ついに、トゥーシューズを履ける日が来た。
街を歩けばいろいろな人から声をかけられる。
小さな子供たちからサインをねだられる。
白のタイツにトゥーシューズで、悪人どもをなぎ倒す。
「美少女戦士、ときめきトゥーシューズ」は大ヒットとなった。
田原にか さん、いつも素敵なお題をありがとうございます。
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