真夜中は別の顔|ワークライクバランス
午前一時を過ぎると、私の「ワーク」と「ライク」は入れ替わる。
昼間は主婦として、あるいは会社員として、やるべきことをこなしている。
買い物、洗濯、メール、会議。
それはそれで嫌いではない。
深夜、家族は寝静まった。
私はパソコンを開く。
「今日のお題は何ですか」
画面の向こうのAIに
そう聞かれるたびに、少しだけ背筋が伸びる。
作品募集のお題、締め切り、字数制限
——制約があるほど、言葉は研ぎ澄まされる。
AIとアイデアを出し合う。
初稿をもらって、削って、付け足して、また削る。
気づくと一時間、二時間が過ぎている。
ふと思う。これはワークか、ライクか。
締め切りがあるからワークかもしれない。
でも誰かに頼まれたわけでも、お金をもらうわけでもない。
翌朝、投稿した作品に「スキ」がつく。
見知らぬ誰かが私につながる。
ああ、これはライクだ。
と思ったら、またお題を見つけた。
