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アムトラックで大陸横断! 11 ペンシルべニア州・ニューヨーク州北部

レイクショア・リミテッド号、2日目。今回はペンシルベニア州エリーを出発して、エリー湖の湖畔を走り、ニューヨーク州アルバニーまで進みます。

シカゴを出発して夜中にオハイオ州を抜けました。朝日が上り、オハイオ州が終わるとちょっとだけペンシルべニア州を走り抜けます。

ペンシルべニア州エリーを出発してニューヨーク州アルバニーまでの地図

Erie
ペンシルべニア州のエリー駅に朝の7時20分到着です。10分間の停車でした。この駅は小さく、乗降客もほとんどいませんでした。ペンシルべニア州はこの駅だけで、レイクショア・リミテッド号は、ペンシルべニア州の北西をほんのちょっと掠める程度でした。

シャワーを浴びて服を着ると、ニューヨーク州に入りました。ニューヨーク州に入ると、窓の外は一面の畑。ぶどうが植えてあります。この辺りは葡萄を栽培しているのです。気温差があり朝は霧が出ているので、葡萄の栽培に適した地域なのでしょう。丘陵に広がる葡萄棚はとても美しく、中西部の広大なトウモロコシ畑と比べると、東海岸に来たなあ、と感じる景色です。

昨夜は気づかなかったのですが、部屋の壁がうすく、両隣の部屋の音がかなり聞こえます。静かに過ごさないといけないと今更ながら知ることに。

朝食を食べにダイニングカーに移動します。ダイニングカーは、天井が高くニューヨークのダイナーのようでした。ダイニングカーの女性スタッフは品があり、接客が丁寧でした。これもニューヨークっぽいなあと感じました。

ダイニングカー

窓側には生花と紙ナプキンで作ったオブジェが。テーブルセッティングも東海岸ぽいです。これにはとても好感が持てました。彼女が一生懸命、ダイニングカーの世界観を作ろうとしているのが感じられます。

メニュー

私は朝食にオムレツを頼みました。付け合わせを聞かれたのでソーセージとポテトをお願いしました。食事は料金に含まれているので、特に追加料金はかかりません。注文はかなり自由にできます。

オムレツ

レイクショア・リミテッドにはキッチンがついているものの、シェフが料理するわけではなく、基本的にできているものを温め直すようでした。サウスウエスト・チーフのように卵を割ってフライパンで作るというわけではなく、冷凍のオムレツをレンジで温めているものでした。他のメニューも同様でした。味はサウスウエスト・チーフよりは劣ります。
そういう理由だからかわかりませんが、ダイニングカーはとても空いていました。乗客は満席なのにダイニングカーで食事をする人が少なかったです。

ただ、ダイニングカーでのスタッフのサービスが暖かく、素晴らしいので味は二の次、ついつい長居してしまいました。ダイニングカーの窓が大きいので、朝の美しい景色を見ていました。

部屋に戻ると、ベッドはなくなりシートになっていました。

レイクショア・リミテッド号はニューヨーク州に入り、ここからは終点のニューヨーク・シティまでニューヨーク州を縦断します。ニューヨークと聞くと日本人はマンハッタンを思い浮かべますが、実はニューヨーク州は大きく、ここからマンハッタンまでは9時間ほどかかるのです。

ベッドルームの座席

部屋に戻り、車窓を楽しみます。あいにく雨でした。天気予報によると、途中から晴れになるようです。寝ていると揺れることが気になりましたが、ニューヨークに入ってからはそれほど揺れが気になりませんでした。ニューヨーク州の線路はニューヨーク州が助成金を出してきちんと線路を整備しているようでした。

Buffalo
8時55分、バッファロー駅に到着です。バッファローはニューヨークの北西部にある都市です。もともとは船運の港として栄えました。シカゴからエリー湖を通ってバッファローを結ぶ船が、この街まできて、ここバッファローからエリー運河を使ってアルバニーとを結んでいました。アルバニーからはニューヨーク・シティまでハドソン川が流れており、これら(エリー湖、エリー運河、ハドソン川)が一体となって大都市のシカゴとニューヨークを結ぶ物流の動脈網を形成していたのです。現在はこの運輸は鉄道と高速道路に置き換えられています。レイクショア・リミテッドが走る線路はこの路線です。今でもアムトラックからエリー湖、エリー運河、ハドソン川が見えます。かつての船運時代を車窓からも見ることができるのです。

バッファロー駅

バッファローはナイアガラの滝のゲートウエイでもあります。カナダとの国境があり、ここからナイアガラを通りカナダのトロントまで国際列車、メープル・リーフ号も出ています。船の時代であっても鉄道でも道路でもバッファローは交通の要であることは変わりません。

Rochester
ロチェスターに10時着。この辺りまで来るとニューヨーク州の景色となります。穏やかでのんびりしたアメリカ東海岸の田舎です。雨も止み青空が見えてきました。

ロチェスターの駅

ロチェスターを出ると森林地帯をひたすら走ります。車窓は深い森林地帯です。ニューヨーク州の北部のこのエリアは日本人にはあまり馴染みがないかもしれません。この辺りは牧畜や農業が盛んです。大消費地のニューヨーク・シティからも近いのでそれなりに潤っている地域です。そしてフィンガーレイクやサラトガ・スプリングスなどの観光地も点在しています。アムトラックが停まる駅には州立大学があり、駅に停まると観光客や大学生が鉄道を利用しているのがわかります。

Syracuse
シラキュース大学で有名な町に昼前に到着しました。そろそろ昼食です。
ダイニングカーに向かいます。

フィットチーネ

私の好きなYoutuberがアムトラックに乗るといつもミートボールを食べていたのでミートボールにしようかと思いましたが、最後の食事はパスタを選択しました。味は美味しかったです。

車内を探検しようと思い部屋をでましたが、ボストン行き車両とニューヨーク行き車両の間は行き来できませんでした。さらに個室とコーチの間も扉が開かず行き来できないようになっています。私が移動できるのは、ダイニングカーと個室車両3両のみです。サウスウエスト・チーフ号は10輌以上ある長い編成を自由に行き来できたので、かなり狭い場所しか移動できないレイクショア・リミテッドに息苦しさを感じました。
共用トイレもなく、トイレは個室にあるものを利用することになります。ルーメット個室は狭く、2人で個室を使う人にとって、シートの隣にあるトイレを使うのはなかなか厳しい環境だと感じました。ルーメットでトイレを使う場合は、1人が部屋を出る必要があり、臭いも気になると思います。たとえルーメットを1人で利用していても、ずっと座っているシートの隣で用を足すのは厳しいです。

Utica
1240着。驚くほど時刻表に忠実に走っています。東海岸の鉄道は過密なので時刻表通りに走る方が効率が良いのでしょう。駅舎が美しかったです。新しく建て替えたのに、古くからの雰囲気をうまく残したデザインが素晴らしいと思いました。

5分ほど停車しました

Schenectady
この辺りに星野リゾートが温泉旅館を作っています。どんな旅館になるのか楽しみです。

ウチカを出るとアルバニーに近くなったのか、だいぶ郊外の住宅地という雰囲気になってきます。もうアルバニー商業圏に入ったのではないでしょうか。進行方向右側に見えていたエリー運河は、すでに終わりエリー運河と共用するモホーク川沿いを走ります。ここは人工的に作られた運河ではなく自然の河川を利用しているのです。
進行方向右手に見える川と湿地帯、奥に見える丘陵がニューヨーク州アップステートの雰囲気そのものです。日本でいうと北海道のような美しい景色が続きました。ロサンゼルスから来ると、この豊かな自然に心を奪われます。この先はモホーク川は、アルバニー駅の手前でハドソン川に合流します。アムトラックは速度を落としハドソン川にかかる鉄橋を変えていきました。

Albany
15時にニューヨークの州都アルバニーに到着しました。ここで1時間の停車となります。ニューヨーク・シティ行きとボストン行きが分割されます。シカゴから乗ってきたレイクショア・リミテッドは、前4輌が切り離されボストンへと向かいました。私の乗るニューヨーク行きには、新しい相棒のハイブリッド機関車が連結され、出発を待ちます。

ボストン行きはスイッチバックしてボストンに向かいました

アルバニーを出るとエンパイア回廊に入り、頻繁に列車が走る区間となります。ただ電話回線は不安定でした。ここまで電話回線は60%くらいしか繋がらない状況です。WiFiは全線通じて遅過ぎて使い物にはならかったです。

エンパイア回廊に多数のアムトラックが走っています

アルバニーからは、進行方向右側にハドソン川が流れています。穏やかな大河。この川がニューヨークシティやアルバニーを作ったのです。その流れに沿ってマンハッタンに向かうのは歴史を辿る旅でもあります。
私のベッドルームは進行方向右側です。アルバニーから終点のニューヨークまではハドソン川を眺めながらの旅となります。アムトラックの線路はハドソン川の河岸ぎりぎりを走っていくので、車窓からは水面が見えます。この景色はレイクショア・リミテッド号に乗る醍醐味のひとつです。

ハドソン川

午後の日差しの中、アムトラックは南下していきます。そして旅の終点が近づいてきます。

クロトン・ハーモンで停車。
乗客の乗り降りはなく、乗務員がかわります。そしてここからが電化区間です。アルバニーで取り替えられた機関車はハイブリッドです。ここまではディーゼルで運行し、ここから南はディーゼルは禁止区間なので電気で走行します。

次回は、ハドソン川を降りながらニューヨーク州アップステートの美しい景色やハドソン川にかかる橋を見ながら終点のニューヨーク・シティ、ペン・ステーションまでを記します。
お楽しみに。

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