「私と『プール開き』のお話し。(7月18日)」
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あなたのお住まいの地域は、梅雨明けをされましたか。
先月末から今月初頭にかけて沖縄や奄美が明け、さらに九州、四国、中国、そして私の住む地域までが次々と梅雨明けをして、西日本からは連日、夏本番の便りが届くようになりました。
ここ《note》で私が綴った記事を振り返ると、昨年(2025年)は、記録的に梅雨明けが早く、今年の暦では"すでに過去"の「6月27日頃」にはあっさりと季節の衣替えを済ませていたことを知りました。
そこからの推理の波線を繋げると、まだ梅雨の最中にある東海や関東甲信地方なども、例年並みの7月19日頃。つまり明日明後日には「梅雨明け」しそうだと私は想像しています。真夏の到来は、まもなくです。
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幼い頃の私は、梅雨明けと共に、お家の庭にビニル製のプールを出してもらって、ひと夏の間、水遊びを楽しんでおりました。
あの車のタイヤを大きくしたような円形で、ドーナツ型のビニル製の輪っかが3段ほど積み上げられて、空気を吹き込んで膨らませた中にお水を満たす。それが夏場の暑い時期の私の楽しみでもありました。
今でもお風呂タイムにご一緒の黄色いアヒルちゃんを浮かべたり、おもちゃのじょうごをシャワー代わりにしたり。
木陰でも紫外線はしっかりと降り注ぐので、麦わら帽子と水着の上には薄い羽織物。
お水を手ですくって水面へと注ぐと、水しぶきと共に煌めく光のプリズムに「きれい!」とうっとりしていました。

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それらのこと始め。
プール開きには、小さく畳んだビニルプールと浮き輪などの水遊びのお友だちが仕舞われたダンボール箱をおばあちゃまと一緒に開ける。
開封直後に感じる、一年を置いた、少しケミカルを感じるビニルの素材の香り。
それらをいそいそと取り出し、お水で清めた後に、プールを組み上げようと足踏みポンプを出そうとするおばあちゃまを脇目に、気持ちが先走る私は、自力で膨らまそうと躍起になるものの、途中で酸欠しそうになっておばあちゃまにタッチ交代。
とにかく、何でも"先走って"やりたがる性格は、今でも変わっていません。
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しっかりと膨らんだビニルプールをお庭の木陰へと置いて、蚊除けをして、おばあちゃまがお庭の水撒きに使われているホースでプールへと注水する。
だんだんお水が蓄えられて水面が上がってゆくのを、その側から気持ちを高ぶらせて眺めてワクワクしていました。
プールの縁にして七割の水量となったところで、いよいよ準備万端。
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おばあちゃまから「ちゃんと準備運動した?」と確かめられる声に、元気よく「うん! 大事よー。」と答える私。
お風呂タイムのバスタブに片足ずつ入る要領でゆっくりと、プールのお水に入ってゆく。
水着の生地に染み込んで肌に感じるお水は、まだ夏の一歩手前で、ヒヤリとした冷たさを感じたのを覚えている。
おばあちゃまに縁側から見守られながら、小一時間をプールで過ごすのが、幼い私の夏の楽しみでした。
プールから上がり、表面は冷えびえしているのに、体の芯はなぜか熱く、喉も乾いている。

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「ほら、唇が紫になってる。早く中に入って着替えなさい」
縁側で待ち構えていたおばあちゃまが、大きな白いバスタオルで私の頭をごしごしと包み込んでくれる。
やさしい風合いのコットンの香り。
しっかりと乾いたバスタオルの固い温もりに身を委ねながら、私はまだ、さっきまでの水しぶきの余韻の中にいました。
「おばあちゃま、喉がかわいちゃった」
「じゃあ、とっておきの冷たいのを淹れてあげようね」
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静かな台所の冷蔵庫を開けると、そこにはカルピスの茶色い瓶が、ミネラルウォーターのペットボトルと共に静かに冷やされている。
カラン、と涼やかな音を立てて氷が躍る。
《カルピス》は、おばあちゃまが作る真夏の喉を潤すお飲み物。
その甘酸っぱいドリンクをグラスから一口飲むと、渇いた体にじんわりと染み込んでゆく感覚があった。
「美味しい!」
「ゆっくりお飲み。さあ、風が通るうちに少しお休み」
風通しの良い畳座敷にお昼寝布団を敷いてもらい、横になるとすぐに私は寝落ちていた。
小一時間の水遊びは、幼い身体にとって意外と体力を使うものなのだろう。
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暑さを避けてお昼寝する私の向こう、お庭には、水を抜かれて丸いままで立てかけられたプールや浮き輪。
それに物干しに風を受けてはためく小さな私の水着と上着、そして麦わら帽子があった。
毎年、今頃になると、私の心に鮮やかに浮かび上がる幼い日の風景。これこそが、私の大切な歳時記なのだ。
今日も、良い一日になりますように。
(🎹MIYABI)
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