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subarasikiai
「花散らしの雨。」
*
私の住む地方は、陽が落ちてから雷を伴った激しい風雨です。
今は、落ち着いた降りの小雨ですが、
この雨が《花散らしの雨》となることでしょう。
悪天候は、お天気予報で既に知る所でしたが、
週末まで天候が待っていてくれたなら、
《桜花の宴》を楽しめたものをと、
窓を濡らす雨粒を恨めしげに見やる私です。
*
《花散らしの雨》言葉の持つイメージから、
あなたは、どんな情景を抱かれていますか。
夜暗い中、街灯がほんのりと明るい視界に、
はたき落とされた無数の花びらが、
この世で過ごす密やかな時を憧れのままに
降りしきる雨を受けて潤ませている。
*
自分でも、詩情に富んだ素敵な語りができたと
自画自賛したい。
でも、《花散らしの雨》が映す本来の風景、
その《花散らし》とは、
花見に興じて、互いを添い遂げようとする男女の秘めたるソトコトだそう。
*
今、こうして、あなたとお話しする私は、
不勉強だった己れを恥じつつ、
あるいは《花散らし》本来の炎立つ情感に、
そっと衣の裾を頼りにしつつ、
頬を熱くしております…。
辞書には、花びらを散らす雨のことを
《桜流し》と言うとあります。
これからは、《花散らし》のではなく、
正しいとされる《桜流し》を口にすることにいたしましょう。
しりそめし頃を過ぎては、恥ずかしいです。
(🌸みやび)
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