「『節分』を考える。(2月3日)」
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『節分』の今日をあなたは、どのようにお過ごしになられますか?
故事に則れば『節分』には、『柊鰯(ヒイラギイワシ)』と称した魔除け。
玄関先に柊(ヒイラギ)で鰯(イワシ)を目刺しにして飾り、邪が玄関から入らないよう、結界とした。その上で、『豆まき』を念入りに行う。
しかし、柊鰯は姿カタチ以上に強い魚臭を放つので、『節分』の以前から飾る風習は廃れつつあると感じる。したがって、今では『豆まき』からが行事の始まりとしているようである。
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さて『豆まき』は、
『鬼は外、福は内。』威勢の良い掛け声で、
ご家族のどなたかが扮した鬼役に向けて、大豆を炒り付けた『福豆』を投げつける。
見事に鬼役を引き当てた方も、「当たりは当たり」ではあるものの、豆をぶつけられる一方で"反撃が禁止"という暗黙の『節分ルール』に、『運が良いのか、そうでもないのか。』とお面の下で苦笑いをされておられることだろう。「誠にご苦労様です。」

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昭和時代には、各家庭で乾物屋さんの生の大豆をお家で炒り付けて、よく冷ましてからお祝いに使われる一合升や、ざるに取り置いて、豆まきを待っていたという。
けれど、核家族化が進み、一から大豆を炒り付ける手間と、床に盛大に散らばったお豆さんの後片付けの手間と、さらには散らばった豆を踏み砕くと、大掃除になる。
そこで近年では、スーパーなどで、20個ほどの炒り大豆が小袋に入った物が、『福豆』として紙製の鬼のお面を添えられて店頭に並ぶ。
これら『福豆』を自分の(数え年)年齢の数だけ食すると、無病息災の福にあずかれるというお話である。
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しかし、私が思うには、しっかり炒りつけられて水分が抜けた大豆。それを細かく粉砕したものは「きな粉」である。
(数え年)の数だけ乾いた大豆を口に含んで、噛み砕くとは、お口の中で即席にきな粉を大量生産することを意味する。
「むせかえる事、請け合いである💦」
口腔内の水分が、瞬く間に、きな粉によって奪われていく様子を想像すると、(数え年)の数だけのお豆さんは、どれだけ無病息災につながるものなのか。いささか不安になってくる。

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さらに時代が進むと『節分の豆まき』すら面倒だから省略した末、今年の吉方には『恵方巻き』が鎮座している。
『恵方巻き』については、もはや説明の必要を感じない。節分行事としては一番後列にあるものの、関西発祥のこれは、コマーシャリズムに乗せられて、皆の知るところである。
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お魚の香りを『節分』の何日も前から、お玄関に漂わせて暮らすのは、鬼すら避けるということであるから、毎日を過ごす私たちには酷かもしれない。
戸建てでも辛いが、集合住宅でクリスマスのリースの要領で『柊鰯』をドアに吊るすのは、故事に倣った事とはいえ、無理がある。
その例で言うと『豆まき』も、集合住宅の床を強く踏みしめることで、階下に騒音ととられられかねない。
味気ないけれど、紙製の鬼のお面と小分け福豆のパックをテーブルに飾り、目で『節分』をお祝いするか。
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そして、鬼のお面付きのパック福豆を買った同じスーパーで『恵方巻き』を買い、恵方巻きの作法に沿って、縁起の良い方位に顔を向けて、無言で恵方巻きを丸かぶりする。
わが家の『節分』は、柊鰯はパスするけれど、『豆まき』からを行事として行う。
そして、恵方巻きではなく『手巻き寿司』スタイルである。

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都市部の住人同士のトラブル回避のために、
『柊鰯』をスルーするのは仕方ないしろ、『節分』に込められた先人たちの想いには気持ちを向けるようにしたい。
周りがやるから、みんなと同じで安心感を得て、表面だけをなぞり、何の感慨も残さず、やりました感だけで、後ろへ流す。
忙しい現代において、故事来歴の全てを丁寧にこなすのは難しいけれど、年中行事『節分』(*注釈)に込められた意義はしっかりと理解して欲しい。
来た物を流していては、同時に「自分の時間」を一緒に見送ってしまっていると気付いて欲しい。
今年の終わりが少なくなり始めた頃に、時間の流れが早いと思うのは、じつは、こういった小さな積み重ねの結果で、自ら時間を流してしまっているのかもしれない。
今日も、良い一日になりますように。
(🎹MIYABI)
(*注釈)
節分の由来と意味
・季節の節目:
「節」は季節、「分」は分けるという意味で、季節の変わり目に邪気が入りやすいと考えられていた。
・起源:
中国から伝わった宮中行事「追儺(ついな)」がもとになり、室町時代以降に豆まきが庶民に広まる。
・「鬼」の正体:
病気や怪我、災難などの「悪いもの」を鬼に見立てて追い払う儀式である。
・「豆」の意味:
炒った豆は「魔滅(まめ)」に通じ、邪気を払う「金」の力を持つとされ、これによって無病息災を願う。
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