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toB/toC の括りはもう古い!?生成AI時代における toMe/toYou という考え方

こんにちは!駄菓子屋PMの永嶋です。普段はチッピーという会社でプロダクトマネージャーをやりつつ、cultivateという会社で「ホルーペ」というアプリをつくったり、駄菓子屋「かるちべ堂」を運営していたりしています。

今日は、思いつきの短文を無理やり文章に広げてみるシリーズ。タイトルは釣り気味ですが、ポエムとしてお楽しみください。

普段の芸風とは少し異なるのですが、今日はこんなかんじで。

「toB」「toC」だけでビジネスは切り取れない

「まだ「toB」「toC」の議論してるの? 

巷では toB と toC のプロダクトは、その性質上、対比され、対立構造であるかのように語られることが少なくありません。たしかに性質は異なり、プロダクトの捉え方やプロダクトマネジメントの手法は異なります。しかし、市場の常識は複雑になっており、この二分法だけで語れるほど簡単ではないのではないでしょうか

たとえば、とある BtoB SaaS を企業が導入します。そのとき、実はそのサービスは、その企業の従業員が利用しているので、 BtoB と BtoC の側面を持っています。また、フリマアプリのようなサービスは、個人が個人に販売するCtoC でありながら、運営会社がプラットフォームを提供するという、BtoC の側面も持ち合わせています(そしてこの場合のCはB的な意味もあります)。サービスの提供者と価値の享受者の間で金銭的なやり取りが行われず、第三者が広告主となるケースもありますし、BtoCtoB や CtoCtoB みたいなサービスもあります。リボン図モデルや Two-Sided Market もあります。ビジネスモデルを語る際「toB」「toC」は複数同時に存在しうるし、一言では語り尽くせないのが現実ではないでしょうか。

「LTV」の呪縛から解き放たれるとき

技術の進歩に伴いユーザーのニーズは恐ろしいほど細分化されました。そして何より、生成AIの登場で、誰でもすぐに作れるようになり、サービスの寿命は驚くほど短くなっています。「長期的にスケールするビジネス」という前提は、一部の突き抜けた企業を除いてもはや過去のものとなりつつあります。

スタートアップの教科書に載っている「Jカーブ」。売上より先行投資で赤字を掘りまくっても、競争に勝ち、市場を独占し、LTVを最大化すればいつか成功することができる。

本当にそうでしょうか?

変化の激しい時代、ユーザーニーズは移ろいやすく、すぐ別のアプリに乗り換えます。また、競合は秒速で生まれ、どれだけ売上を積み上げても、構造的なコストのせいで利益が出にくい。提供価値とビジネスのバランスを取るのが難しいこのビジネスモデル、本当に健全と言えるでしょうか?

そろそろ、我々は本質に立ち返るべきです。それは、シンプルに「利益を出す」 こと。巨大なマーケットで売上最大化を追いかけるのではなく、小さくても確実に利益を出し続けること。そうなると「小さなチーム」で作るのは一つの戦略としてかなり有効になります(もちろん唯一解ではないです)

(ちなみに、ここでいう「利益」とは必ずしも「財務的・経済的資本における利益」だけとは限りません。「人的資本・社会関係資本における利益」もスコープだと思っていますが、話が逸れるので今回は割愛します。)

これからの時代は、そこに答えがあるのではないでしょうか。そして、そのための新しい切り口が、toMe と toYou です。

熱狂が、利益に直結する時代

「toMe / toYou」 とはなんでしょうか。なんでしょうかっていうか、今回勝手に考えたんですが。

toMe プロダクトは、「自分のために作る」 サービスのことです。自分が欲しい、自分がやりたい、自分がなりたい、そんなプロダクトです。GPTsやGAS(エクセルマクロでもいいです)で、自分用ツール作ったりしますよね?あれです。誰よりも情熱をもち、自分のために価値を最大化するプロダクトです。仕事が早く片付く、できなかったことができるようになる、生活が楽しくなる、といったような、自分自身のケーパビリティが増えることが「利益」になります。生成AIによってめちゃくちゃ簡単に生み出せるようになりました。

そして、 toYou プロダクトは「目の前の誰かのために作る」 サービスのことです。 「誰か」は、不特定多数の C でもなければ、知らない会社の B でもありません。 実在する、特定の家族、友人、近所の商店街の人、あるいは会社の同僚かもしれません。セグメントじゃなくて、バイネームで言える相手。この人たちを喜ばせたい。世の中に存在するプロダクトも、最初はそんな想いで生まれたものも少なくありません。

toYou は、従来の toC / toB / toG といった「属性」の枠を超えていきます。どれにでもなりえます。大切なのは、マーケット(群)が大きいか小さいかではなく、ターゲット(人)に対する「この人の課題を解きたい」という "関係性" が最も重要だからです。

私が作った「ホルーペ」は、toMe のプロダクトが始まりです。子供との対話の中で気づき、生まれ、自分が子供のためにしてあげたいと思って作り始めたものです。

駄菓子屋「かるちべ堂」は、toYou プロダクトです。ホルーペの世界観をより、多くの人に届けていきたいと考えたときに、スマホアプリではなく、場所が必要だ、となり、さらに「場が存在するという価値そのもの」のニーズも重なり、顔の見える、身近なユーザに喜んでもらうために作っているものです。

チッピーはも toYou です。現状、まだまだ大きなマーケットではないですし、世の中が急にすべてそうなるとは思っていないのですが、「ポジティブな感情が流通し共感が生み出されることで世界が良くなる」。そう信じてやっています。いろんな企業やユーザーの方とお話ししていると、すごくやっている意味があると思っているし、喜ぶ顔が見たくて、どんどん価値を提供していきたいと考えています。

また、自分以外の例で一つ取り上げますと、今は独立されていますが、個人開発者の natsumican さんが作っている「ポストック」は、自分が欲しかったものを toMe として作り、 toYou に進化していったとても良い例だと思っています。(勝手に紹介しちゃう)

toMe アプリとして生まれ、コミュニティを通じて toYou アプリとして進化する。市場性があるかどうかだけではく、自分が欲しいもの、自分の所属するコミュニティに本当にニーズのあるものを見つけ、作り続けることが、彼女の活躍の原動力になっていると思っています。本当にいつもすごいなーって思ってます。個人開発界隈、他にもめちゃくちゃいいサービスが増えてるんですよね。

まとめ

タイトルでは少し煽ってしまいましたが、 toB / toC は、これまでもこれからもビジネスを考える上で有効な分類です。分ける意味はあります。ただ、冒頭で述べたように、そんなにシンプルな話ではない、という悩みがあります。また、スタートアップのこれまでの巨大化と成長を前提としたビジネスモデルは、一部の企業を除き、ますます厳しくなってきています。

今、 toMetoYou という、新しい切り口で、あなたの情熱やあなたの身近な人との関係性から新たな価値が生まれる新しいチャンスが、目の前に転がっています。誰でもできます。そしてそれこそが、持続可能なビジネスの量産になる可能性があります。

まずは、あなたの不便さに目を向ける。そして、あなたの半径100m以内にいる、大切な誰かの困りごとを解決してみる。

小さな課題をたくさんの小さなチームが大量に解決する。そんな世界が広がっていったときに、結果、世界が総体としてハッピーに実質「大きな課題が大きく解決されちゃってた」状態になるのかもしれません。

ぜひ、みんなで熱狂して、小さな toMe / toYou サービスをいっぱい作っていきましょう!!!


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