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苦手なCM

テレビがつまらない。おそらくほとんどの日本に暮らす人々は同じように思っていることだろうけれど、昭和中期以降の洗礼をたっぷり受けている令和の老人たる私にとっても、テレビのほとんどの番組がつまらないと感じるようになってきた。
とはいっても、鉄腕アトムやウルトラマン(手塚治虫や円谷英ニ、金城哲夫)に精神の拠り所たる一部を育ててもらった者として、テレビをまったくみないという心持ちにはまだなっていない。

NHKばかりをみているわけではないので、そうなると否が応でもコマーシャルも耳や目に入ってきてしまう。テレビ番組もそうだけれど、CMはそれ以上につまらないものが増えてきている(と感じる)。

そんなたくさんのCMの中で、どうにも苦手なCMがいくつかある。おそらくわたしの人格にも問題があるのかもしれないので、そのCMを面白いとか、楽しい、好ましいと感じられる方々にはあらかじめお詫びを入れておきたい。
そのCMが流れ始めると、私は反射的に間髪入れずにリモコンの「消音」ボタンを押して音声をミュートする。映像だけなら気にならない。もっともすでにどんな内容の音声が流れているかを想像できるものだから、まったく気にならないとは言えないところがもどかしい。

悪口になってしまうので、どのCMと特定してはいけないと思いながらも、仮に僕が読者として、この投稿文をたまたま読んでしまったとしたら、おそらくどのCMなんだと知りたくなるだろうなとふと考えたので、テレビをよく見る方だったらわかるように書きます。
ひとつは、ハイクラス転職サイト
わたしゃ所詮高卒ですよとの僻み感情もあるのかもしれませんが、No.1に苦手なCMです。
そして人気芸人や有名女優が出演する消費者金融のCMが、ひたすら気持ち悪、、、いやいや、苦手です。

なぜ苦手なのか考えてみた。

おそらくなのだけれど、映像だけだと大丈夫なので、音の圧力のようなものが苦手なのではないだろうか。
高音の勢いのあるかけ声、耳に残る決めぜりふ、強い抑揚、それらはCMとしては正しい表現なのだろう。でも私には刺激が強すぎるのかもしれない。「かもしれない」が多いのは若い頃に村上春樹先生の本を読みすぎた影響だ。

若い頃は音でどうこうというようなことはなかったような気がする。一日中パチンコ屋で過ごしていても心地よいばかりだったので、それは間違いない。私の加齢のせいなのか、CMプランナーによる広告表現の変化なのか。

「音響シャイ」という言葉がある。よく妻に「あんたは音響シャイだから」と言われる。音に対して恥ずかしがり屋さんねという言葉ではない。大きな音や強い声、過度な音の演出に疲れてしまう気質のようだ。

テレビやCMがつまらなくなったのではなく、私の耳のほうがつまらなくなったと、いえなくもない(のかもしれない)。

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