ピーター・バラカンさんによる1975年。

先週土曜日にNHK-FMで放送されたピーター・バラカンさんの「ウィークエンドサンシャイン サマースペシャル2025」を、らじるらじるの聴き逃し再生で繰り返し流しています。毎年恒例の「50年前の音楽シーン」特集、今年は1975年ですね。ロック史に残る名盤、名曲が続々と登場します。

オープニングはロキシー・ミュージックの「Love is The Drug」。これ75年の曲だったんですね。独特のねちっこさみたいなものがあって、好きかといわれると微妙ですがクセになる曲ではあります。ポール・マッカートニーとジョン・レノンもそれぞれこの年にヒットがあるんですね。

基本的にリスナーからのリクエストに応える形で進行しますが、ピーターさん自身もかけたい曲があって(1アーティスト1曲縛り)、時に葛藤される様子も面白いです。この日のプレイリストの中ではポール・サイモン。ピーターさんは「50 Ways to Leave Your Lover(恋人と別れる50の方法)」を用意していたようですが、リクエストの大半は「Still Crazy After All These Years(時の流れに)」に集中。相当悩みながらも、最後は「…じゃあ今日はStill Crazyで」とかけてくれました。揺れるエレピ、はっとさせる転調、マイケル・ブレッカーのサックスソロ、雲が晴れて悟りを開くが如き終盤の展開と、何度聴いても名曲ですよね。

10㏄の「I’m Not in Love」の録音にまつわるエピソードや、ピーターさんが当時はクイーンをほとんど聞いておらず、「Bohemian Rhapsody」も映画『ウェインズ・ワールド』の車内ヘッドバンギング場面を観て初めて「いい曲だ」と思うようになった話など、楽しめる裏話も盛り沢山。フリートウッド・マックの「Rhiannon」は知り合いの方のリクエストでお名前を読まれ、こちらまで嬉しくなったりして。

個人的にはイーグルスの「One of These Nights(呪われた夜)」が嬉しかった。ピーターさん自身も好きな曲/アルバムのようです。ベースのグリッサンドが印象的なイントロは、この作品から加わったギタリストのドン・フェルダーが考えたもの。何なら曲全体のベースラインも彼が書いてランディ・マイズナーに教えたらしいです。しかしやはり何といっても秀逸なギターソロですよね。音数は多くないものの、的確な音を拾ってつないだ見事な構成。本当によくできています。

あとは50年経っても全く古びないブルース・スプリングスティーンの「Born to Run(明日なき暴走)」とか。これをリアルタイムで聴けた人が本当に羨ましい。どれだけ血沸き肉躍るロック体験だっただろう。番組の後半はダンスミュージックにも目配り。ヴァン・マッコイの「The Hustle」とか、ビー・ジーズの「Jive Talkin'」、KC・アンド・ザ・サンシャイン・バンドやアヴェレージ・ホワイト・バンド、アース・ウィンド&ファイアまで幅広くかかります。

ブラックスプロイテーション絡みでザ・ステイプル・シンガーズの「Let’s Do It Again」、そして作者でもあるカーティス・メイフィールドの「So In Love」を取り上げるあたりはいかにもピーター・バラカンさん。番組最後はアイズレー・ブラザーズからパーラメント、ザ・ポインター・シスターズ(Blue Thumbレーベル時代の「Going Down Slowly」!)で締め括る濃厚な展開でした。

来週土曜日には清澄白河のカフェで音楽イベントに参加予定ですが、こちらも1975年の音楽特集。同じ年をリアルタイムで体験された方でも当然聴きどころは違ってくるわけで、いったいどういう切り口で攻めてくるのか、今から楽しみです。


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