田原俊彦 『悲しみTOOヤング』
好きだったアイドルは誰?
と、聞かれたら、
一番に名前を挙げるのは誰だろうか。
わたしのアイドル年表は、
小学生低学年から15、6歳ぐらいまで。
そのあとは、最近まで書き足されることがなかった。
はじめて自分のお年玉で買ったLPは、小学2年生のとき。
桜田淳子のデビューアルバムだった。
はじめて目の前で聴いた生歌は、
新宿の伊勢丹の屋上の野外ステージの城みちるだ。
はじめて自分の部屋に貼ったポスターは、
フィンガー5だった。
その後、
ベイシティローラーズ、西城秀樹、モンキーズ、
ピンクレディ、ビューティペア、百恵ちゃん…
そんな名前が出てくるが、
10代のアイドル年表最後に出てくる名前は、
トシちゃんだ!
高校1年生、
仲良しの友人H子と、
学校帰り、たまに高田馬場に立ち寄ることがあった。
新大久保に住むH子と早稲田に住む私にとって、
お互い1駅隣りにある高田馬場は、
華やかな繁華街を歩く気分じゃない日には、
ちょうど良い寄り道場所だった。
「今日は馬場でいいか」
そんな流れで足が向かっていた。
馬場には、BIG BOXという
ボウリング場やレストランなどが入った商業ビルがある。
黒川紀章が設計したそうだ。
今は、白とブルーに塗り替えられているが、
わたしの記憶の中のBIG BOXは、常に真っ赤だ。
当時、
1Fの自動ドアを入ると、
中央には、パティオのような場所があり、
そこには実際に水が張られ、女神像が置かれていた。
その水場の周りがベンチとなっていて、
かなりゆったりと座れるスペースになっていた。
そのベンチの前に数箇所、
ジュークボックスが置かれていた。
近くのハンバーガーショップで、
ドリンクとポテトフライを買って、
H子とヘッドフォンを当て、
100円玉を入れて、3曲選んだ。
この時期よく聴いたのは、
クインシー・ジョーンズの「愛のコリーダ」、
Kool & The Gang「Celebration」、
Blondie「Call Me」、
そして、
田原俊彦「悲しみ2(TOO)ヤング」だった。
この曲を
カラオケや居酒屋の有線で耳にすると、
H子とふたりで、ポテトを頬ばりながら、
ジュークボックスの前に座っている光景を思い出す。
「悲しみTOOヤング」=BIG BOXのジュークボックス
なのだ。
たまに、
もし高校生に戻れたら何をやりたい?
というような、
”タラレバ”な話しになることがあるが、
その中の一つに、
「ジュークボックスで音楽を聴きたい」
という項目が必ず入る。
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