きみへ~おばあちゃんからの手紙
これは、最愛の孫への手紙です。
けれど、もしかしたら――
どこかの「あなた」へ宛てた手紙でもあります。
いつか 誰かの目に止まればいいな。

おばあちゃんはね、ずっとあなたのことを思っていたよ。
今も思ってる。
あなたが小さな頃も、そしていまも――
何かあれば守ってあげられたらと思っていたのに、
力が足りなくて、うまく寄り添えなかったね。
ごめんね。

きみは4歳のころ、裏庭で何度も何度も呼びかけてくれた。
「おばあちゃん!」って。
あの小さな声が、今も耳に残ってる。
会えなくなる前の夏の日々。
電車とバスを乗り継いで、毎日来てくれたね。
なのに――どうして、あのとき、
あなたに向ける笑顔がいっぱいではなかったのだろう。
それだけでよかったのに。
いって聞かせることなんて、なかったのにね。
あなたの話を、ただきくだけでよかったのに。
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