【CD聴き比べ】アスファルト・カクテル(J.マッキー)
CD聴き比べシリーズ、今回はジョン・マッキーの『アスファルト・カクテル』です。
CD聴き比べシリーズnoteの概要は以下のnoteの前半部分を参照ください。
この作品は5分半ほどの短い作品なのでノーカットのCD音源が10以上存在しますが、note執筆時点で私が聴いたことがある音源で聴き比べします。
他にもこのCD収録されている等の情報がありましたらぜひともコメントください🙏
オススメ度:☆5
ケヴィン・L・セダトール/ミシガン州立大学ウインド・シンフォニー
『Antique Violences:Music of John Mackey』
◾︎演奏時間
5:37
『アスファルト・カクテル』を初演したケヴィン・L・セダトール(Kevin L. Sedatole)とミシガン州立大学ウインド・シンフォニー(Michigan State University Wind Symphony)による録音です。
2017年リリースの音源なので初演時の演奏が収録されているかは不明ですが、初演を担当したバンドによる演奏ということで非常にこなれている演奏です。
この曲は楽譜を丁寧に表現することよりも最後まで突っ走る勢いやパワーが重要なイメージがありますが、そのような楽譜のエネルギーもしっかりと表現されていてオススメの1枚です。
CDのカップリングは同じくマッキーの『Songs for the End of the World』とトランペット協奏曲の『Antique Violences』です。
楊鴻泰/名取交響吹奏楽団
『全日本吹奏楽コンクール2014 Vol.17<大学・職場・一般編Ⅶ>』
◾︎演奏時間
5:55(拍手込み)
2014年10月19日に行われた第62回全日本吹奏楽コンクール全国大会のライヴ収録CDです。
普段CD紹介する際は(カットとクオリティの都合から)あまりコンクール音源を紹介しないのですが、この音源はカットも無くクオリティも高いのでオススメ出来ます。
曲の勘所を押さえつつ大人の遊び心もある演奏でコンクールでの演奏ということを忘れさせるようなクオリティです。特にクラリネットのソロはブラボー。
ラストのトランペットは楽譜の指定より1オクターブ上げてハイFにしていますかね。笑
若林義人/龍谷大学吹奏楽部
『第70回 全日本吹奏楽コンクール 大学/職場・一般編 Vol.2』
◾︎演奏時間
5:52(拍手込み)
コンクール音源でオススメ出来るものをもう一つだけ紹介します。2014年10月19日に行われた第62回全日本吹奏楽コンクール全国大会の若林義人指揮、龍谷大学吹奏楽部による演奏のライヴ収録CDです。
1つ前に紹介した名取交響吹奏楽団と比べると隅々まで練習した様子が伺えるような優等生的な演奏ですが、車のホーン(クラクション)を表現するトリルの音を際立たせる等細かい部分まで気配りがされていて聴いていて気持ちの良い演奏です。
コンクールの演奏は他にも何種類かありますが、上手さとテンション両方が揃っている上記2つがオススメです。
オススメ度:☆4
ジェリー・ジャンキン/ダラス・ウインズ
『Asphalt Cocktail: The Music of John Mackey』
◾︎演奏時間
5:39
ジェリー・ジャンキン/ダラス・ウインズによる安心のクオリティの1枚。
バンドの上手さだけなら間違いなくオススメ度:☆5相当なのですが、録音がややお風呂場気味なのでオススメ度:☆4としています。バスドラムなどの皮モノ打楽器の響き残りすぎでは…?
児玉知郎/龍谷大学吹奏楽部
『Command Performance』
◾︎演奏時間
6:07(拍手込み)
オススメ度:☆5に龍谷大学のコンクール音源を挙げましたが、こちらの音源は別の年・別の指揮者での定期演奏会(2016年12月3日に行われた龍谷大学吹奏楽部第43回定期演奏会)でのライブ録音です。
ドライヴ感はコンクールの方が上なように感じられますが、こちらの定期演奏会の音源も丁寧な音楽づくりで安心して聴いていられます。録音はコンクール音源よりこちらの方が良さそうです。
ちなみにCDと同じ音源が公式YouTubeからも配信されています。
オススメ度:☆3
三笠裕也/北海道教育大学函館校吹奏楽団
『全日本吹奏楽コンクール2015 Vol.12<大学・職場・一般編Ⅱ>』
◾︎演奏時間
5:42(拍手込み)
2015年10月24日に行われた第63回全日本吹奏楽コンクール全国大会の三笠裕也指揮、北海道教育大学函館校吹奏楽団による演奏のライヴ収録CDです。
テンポは速めで楽曲の勢いが表現出来ていますが個人的にはこの曲の要の金管・打楽器はもう少し強烈に主張してほしいという印象です。
遠藤文成/秋田吹奏楽団
『全日本吹奏楽コンクール2019 大学・職場・一般編』
◾︎演奏時間
5:58(拍手込み)
2019年10月27日に行われた第67回全日本吹奏楽コンクール全国大会の遠藤文成指揮、秋田吹奏楽団による演奏のライヴ収録CDです。
やや落ち着き気味のテンポでの演奏です。冒頭こそアンサンブルの乱れはありますが、全体的には整理整頓された演奏です。
ただ、この曲の溢れんばかりのエネルギッシュさを表現出来ているかというと今ひとつな印象です。この演奏も決して悪くないのですが、オススメ度:☆5や☆4の演奏と比べてしまうと…という感じです。
ラッセル・C・ミッケルソン/オハイオ州立大学ウインド・シンフォニー
『REST : Music for Wind Band』
◾︎演奏時間
5:38
勢いはあるものの演奏はやや粗め。このCD何よりも気になるのは録音環境の悪さですかね…。NAXOSの廉価CDあるあるですが、1枚ベールが覆いかぶさったようなマスキングされた録音です。
リリース時期が2012年と比較的早かったので、この曲の音源が少ない時期には貴重な1枚でした。(私も初めて手にした『アスファルト・カクテル』の音源はこちらのCDでした)
が、様々な団体からこの曲が収録されたCDがリリースされている今となってはセカンドチョイス以降になるかなと思います。
トランペットはラストの音をオクターブ上げして思いっきり音を残していて面白いです。笑
オススメ度:☆2
クリスチャン・ウィルヘルム/ニュー・ジャージー・ウインド・シンフォニー
『All American』
◾︎演奏時間
6:08
アメリカのアマチュアバンドによる演奏。テンポは指定よりも遅めで楽曲の持つエネルギーが失われてしまっているのが残念です。
ジョン・オールリッチ/ペンシルベニア州オールステート・コンサートバンド
『2017 Pennsylvania Music
Educators Association (PMEA):
All-State Wind Ensemble & All-State Concert Band [Live]』
◾︎演奏時間
6:17(拍手込み)
2017年に行われたPennsylvania Music Educators Association ConferenceというPMEA(ペンシルベニア州音楽教育者協会)が主催するイベントでのライブ録音です。演奏はPennsylvania All-State Concert Bandというペンシルバニア州の高校生選抜バンドです。
最初のトランペットが揃わないのは惜しいですが高校生でここまで演奏出来れば大したものだと思います。トランペットのトップが元気なようで曲のラストはオクターブ上げです。
スティーブン・L・ゲイジ/ヤングスタウン州立大学ウインド・アンサンブル
『Ohio OMEA Conference
2013 Youngstown State
University Wind Ensemble[Live]』
◾︎演奏時間
6:35(拍手込み)
2013年に行われたOMEA(オハイオ州音楽教育者協会)が主催するOhio OMEA Conferenceというイベントでのライブ録音です。
演奏するヤングスタウン州立大学ウインド・アンサンブルはその名の通りアメリカのオハイオ州ヤングスタウンにある州立大学の吹奏楽団です。
1つ上で挙げたペンシルベニア州オールステート・コンサートバンドと同様ですが、最初のトランペットが決まらないのはやはり楽曲全体が締まらない印象を与えてしまいますね。
マーク・クラーセン/ユニオン高校ウインド・アンサンブル
『WMEA Washington Conference 2016 Union High School Wind Ensemble (Live) - EP』
◾︎演奏時間
5:30(拍手込み)
2016年に行われたワシントン州音楽教育者協会の主催するWMEA Washington Conferenceというイベントのユニオン高校ウインド・アンサンブルによるライブ録音です。
聴いていて気持ちの良い攻めたテンポですがオススメ度:☆2に挙げた他の団体のCDと同様、最初のトランペットが決まらず…。そしてまたこのようなイベントのライブ録音は総じて録音状態があまりよろしくないですね。
デイヴ・ザンボルスキー/ジェニソン高校ウインド・シンフォニー
『Michigan Music Conference 2013 Jenison High School Wind Symphony』
◾︎演奏時間
6:03(拍手込み)
2013年に行われたMichigan Music Conference におけるライブ録音です。
演奏はそこまで悪くなさそうですが、ピアノやハープなどの一部楽器のみが近くそれ以外の楽器は遠くに聴こえるという何とも言えない録音バランスなのが惜しいです。
(番外編)
ジュリアン・ブラス(Cl.)&ジョビー・バージェス(打楽器)
『Mackey: Asphalt Cocktail - Whitacre:
October - Ticheli:Blue Shades - Single』
◾︎演奏時間
5:32
番外編として紹介するのはクラリネット+打楽器編曲版(多重録音版)アスファルト・カクテルのCDです。
編曲はマッキー自身によるものではなく、マット・エヴァンス、ジュリアン・ブラスによる編曲です。録音が2020年~2021年にかけてなので、コロナ禍で演奏活動が制限された頃に多重録音をしたのだと思います。
オリジナルの吹奏楽伴奏版ではないですが中々面白い録音なので今回紹介させていただきました。
UTAマーベリック・マーチングバンド
『Out On The Town』
◾︎演奏時間
2:28(カットあり)
演奏団体を見ていただくと分かる通りマーチングバンド編曲版の『アスファルト・カクテル』を収録したCDです。
編曲者は不明ですが、マーチング用に一部カットしての演奏&調も変えての演奏なので参考音源にはならないですが、こんなのもあるんだということで紹介しました。
最後に
今回はジョン・マッキーの『アスファルト・カクテル』のCD聴き比べでした!
コンサートのオープナーとして作曲された楽曲ですが、5分半という演奏時間の短さから吹奏楽コンクールでもノーカットでクオリティの高い演奏がいくつも披露されています。
ここで紹介されていない音源は私が認識していない音源の可能性があるので「こんなCDもあるよ」「この音源もオススメだよ」などあればコメントいただけると嬉しいです!
【関連note】
ジョン・マッキー作品の吹奏楽曲解説まとめは以下からどうぞ。
CD聴き比べのnoteは以下のマガジンからどうぞ。
