4コマ小説「ミルとバーニェ」|7月22日「下駄の日」
足音
いつもの窓辺に子猫が2匹。耳を冷たいガラスにくっつけて、涼しげにまどろむミルとバーニェ。
外のほうから、たすたすと柔らかそうな足音が聞こえてくる。
「サリーおばさんだ……」
と、ミル。
「いつものお庭いじりだよ」
バーニェは眠そうに、やや不機嫌そうに返した。
サリーおばさんの足音が消えたら、今度はちょっと硬そうなザクザクとした音が聞こえてきた。
「テディおじさんだ……」
と、またもやミル。
「もう、わかってるってば!」
眠たいバーニェは、案の定しかめっ面で言い返す。
しばらくの間、様々な足音が通りを過ぎていった。ポコポコ、サクサク、ヌキアシサシアシも通っていった。
けれどもミルは何も言わず、バーニェと背を合わせてグッスリ。
そしてついに、タントタン、タントタンという動きの鈍い足音が通ったとき、今度はバーニェが気がついて叫んだ。
「まずいよ、薬売りのおばあちゃんが来る!」
窓辺でちょっかいをだされるのは御免、とバーニェは身構えたが、寝ぼけたミルはのんびりとこう答えるだけだった。
「知ってるよ、薬売りのおばあちゃんの足音だ、ね……」
7月22日
7月22日は「下駄の日」です。
下駄の寸法に七という数字が多用されること、下駄の足跡が二のように見えることから制定されたそう。
カランコロンという足音は今でも時々聞きたくなります。
雪駄や草履も良いけれど、やはりあの音が素敵ですね。

普段は、近代の詩や短歌に関する記事などを書いています。
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