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駄菓子屋? 古本屋? いいえ、ワニワニ堂です

 埼玉から茨城に向かう旅を計画した。行き先は本項とは無関係なので記さないが、その計画途中、妙な店を見つけた。

 いや、正確には“妙な店”を探している中で、ばちりと期待に沿う店を発見した。それがこの“ワニワニ堂”という古書店だ。

自然に帰ろうとするチョロQじみた車。奥にはコンドームの自販機がある。

 看板には“古本のワニワニ堂”と記されているが、Googleマップ上では古本屋ではなく駄菓子屋として記載されている。いったいどちらが正しいのだろう……?

 「面白そうな店があるから」と、脇道を逸れるようドライバーに言う私。「いったどこに連れて行くんだ」という面持ちの友人たち。

 たどり着いた件の店はマンションの一階に併設されていた。他にも店があったが、そこだけ異様な雰囲気。入り口から今にも雪崩のように物が溢れてきそうな気配。

床積みの本が、いかにも古本屋っぽくてイイ。

 店内は狭く、思わず「失礼します……」と呟いてしまうほど静かだった。辺りを見渡すと本、本、本。そして視線を別にやると、入り口の近くには駄菓子が集められていた。

 都会育ちの私には、子どものころ、駄菓子を買って食べていた記憶はない。しかし、駄菓子を見るとどうしてこうも、懐かしい気持ちになるんだろう……。

 そんな風に思っていると、奥の方から店主が。

あらゆるサブカルに抵触するフィギュア群。

「いろいろあるでしょう」
「えっ、あぁ……まぁ……」
「いい物あったら買ってってね」
「あ、はい……」
「なんなら全部買ってっちゃってね」
「ああっ……はは……」

 気さくに話しかけてもらって、こんな調子である。

駄菓子、玩具、本。ここに垣根や境界線などは存在しない。

 自分が情けなくなってくるが、小さな子どもなんかも駄菓子目当てに来店してくるのを見ていると、どうやらここは一般的な本屋という括りから、とうに脱しているように思えた。

 雑多に本やら雑貨やらが並んでいるが、どこか整然としているようにも見える。ごちゃごちゃしているからこそ、良い意味で店の敷居が低く感じる。

 敷居が低いが、汚らしさはない。なんだか掘り出し物がありそうなワクワク感で溢れている。

もはや何でもあり!?
地域密着型の店なのが分かる商品。

 ここでは本に値段はついていない。秤売りを採用している。そんなところも、この店らしい気もする。

 例えるなら、みんなの秘密基地。ふと思い出し、ふらっと立ち寄って、懐かしい気分を味わってみるのも悪くないだろう。


【ワニワニ堂】
⁡〒329-0111
栃木県下都賀郡野木町丸林551-1

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