見出し画像

社台サンデー過去3年の「データ傾向」を徹底分析

社台サンデーの会員の皆様、こんにちは。

2018年から一口馬主を始めて、データ分析のコラムや動画を毎年更新している村上アシシと申します。

これまではキャロットクラブを対象に分析してきましたが(昨年の1万6千文字の分析コラムはこちら)、昨年2024年に念願の社台サンデー入会を果たしたので、今年は社台サンデーのデータ分析にトライしてみます。

様々なデータの切り口でクロス集計を行い、このデータ属性の馬は好成績だった(または低成績だった)という「傾向」を分析します。

今年の本募集に向けて、参考にして頂ければ幸いです。

現時点で当note記事の前半の無料部分が7,000文字、後半の有料部分が1,000文字のボリュームになっています。今後、1次募集締切まで有料部分をどんどん書き足していく予定ですが、まずは無料部分をお楽しみください。

この分析は面白い、続きが読みたいという方は後半の有料部分をお買い上げ頂けると、今後の更なる分析の励みになります。

本題に入る前に、まずはデータの前提条件を整理しておきます(下記の箇条書きはかなり細かく説明しているので、読み飛ばしても問題ないです)。

データ分析の前提条件

  • 2021年募集(2020年生まれの現5歳世代)から2023年募集(2022年生まれの現3歳世代)までの社台263頭、サンデー274頭、計537頭を対象として分析

  • 各馬の成績は2025年6月2日、日本ダービー終了時点のものとなります。3歳の未勝利戦はまだ3カ月ちょっとあるので、勝ち上がり率等の指標は今後変動します。ご了承ください。

  • 分析対象外は以下

    • 追加募集馬

    • 申込前に募集停止となった馬

  • 逆に募集完了後から入厩までの間に怪我や疾病で登録抹消になった馬は0戦0勝の未出走馬として分析対象に入れています(一口馬主DBは馬名登録前に登録抹消となった馬を対象外にしているため、一口馬主DBで公表されている世代別勝ち上がり率と、当分析の勝ち上がり率には若干の乖離があります)

  • 地方で2~3勝して中央出戻りを果たした馬は中央0勝の成績でも勝ち上がり(1勝クラス)と見做してカウントしています

  • キャロットクラブの分析では現3歳から現7歳まで計5世代で分析していましたが、世代が古くなればなるほど今のトレンドと乖離することが多くなるので、社台サンデーの分析では敢えて現3~5歳と対象を絞りました

【平均価格推移】サンデーは値上げ、社台は値下げ

まずは直近の平均募集価格の推移を見てみましょう。

募集価格推移

サンデーは4年連続で値上がりしているのに対し、社台は直近2年は値下げしています。真逆を行く価格戦略と言えるでしょう。

2年前は両クラブの平均価格差は844万円だったのが、今年2025年は2,000万円以上の差がつきました。ターゲットとする顧客層が明確に異なってきた印象を受けます。

【価格帯推移】サンデーの上振れが印象的

続いて価格帯推移のグラフ。

募集価格帯推移

1,000万円単位で募集価格を区切ってみると、社台は一貫して2,000万円台の馬が一番のボリュームゾーンで、5年間変わっていません。

対してサンデーは近年ボリュームゾーンが2,000万円から3,000万円台に移り、更に今年は2つ目のボリュームゾーンとして7,000-8,000万円台の馬が増えました。グラフが2つの山(M字)を作る形になった点が印象的です。

予算が限られている会員は、募集総額4,000万円未満、つまり一口出せても数十万円クラスの馬に限定して馬を選ぶ人が多い印象です。

募集額4,000万円未満の条件で馬の割合を見てみると、社台は今年67%、サンデーは32%。2倍以上の差がつきました。低予算の会員は今年、おのずと社台に流れる可能性が高いと推測されます。

【性別価格推移】サンデー牝馬の上昇率がえぐい

牡馬/牝馬で平均募集価格の推移を見てみると、2023年にサンデー牝馬の平均価格が社台牡馬のそれを追い抜いています。

性別募集価格推移

これは結構衝撃的なデータと言えます。

特にサンデー牝馬の値上げ率がえげつないです。この4年間で1.5倍の上昇となっています。社台は牡牝共に1.1倍程度で昨今の物価高トレンドを鑑みても、顧客にとってやさしい値上げ率と言えます。

サンデーの価格設定が強気な理由

直近5年間の世代限定GⅠの1~3着馬一覧を作ってみました。

直近5年の世代限定GⅠの1~3着馬一覧
一口馬主クラブ四強の直近5年世代限定GⅠの1~3着の回数と頭数

サンデーは18頭、延べ29回馬券内に入っています。対する社台は6頭で14回。かなりの差がついています。毎年のようにクラシック路線に有力馬を送り込んでいるサンデーの成績は目を見張ります。

牝馬のデータも見てみましょう。一口馬主クラブ四強と言われるキャロットとシルクも対象にして見てみると、直近5年で世代限定GⅠで3着以内に入った牝馬は、社台、キャロット、シルクともに2頭しかいないのに対して、サンデーは5倍の10頭。

サンデーの牝馬においてここまで強気な価格設定(直近4年で1.5倍の値上げ率)になっているのは、牝馬クラシック路線の大活躍が背景にあると言っていいでしょう。

【人気傾向】社台の人気が回復気味

過去4年の人気傾向をグラフ化しました。

人気推移

1次募集で満口にならなかった(残口ありの)馬の比率は、4年前に社台50%、サンデー6.7%とかなりの差がついていましたが、昨年は社台22.4%、サンデー15.4%と社台が盛り返してきました。

今年は価格差が更に広がったことにより、低予算層が社台に流れて、社台の人気が更に回復すると推測します(あくまで個人的予測)。

ここからは色んなデータの切り口でクロス集計を行い、どのデータ属性が「走る」傾向にあるのか分析していきます。

クラブ別成績

クラブ別成績

社台とサンデーで勝ち上がり率は2.9%しか差がないのが驚きです。

サンデーは現6歳、7歳世代の勝ち上がり率は60%超えと高水準を保っていましたが、現5歳世代から勝ち上がり率が低迷している点が背景にあります。

ただし、2勝クラス以上率、3勝クラス以上率とクラスが上がっていくと、社台とサンデーの乖離率が段々と上がっていきます。GⅠ馬発生率でいくと、2.88倍もの差がつく点が興味深いです。

それに対して、回収率(※)100%超えの指標で見ると、社台は分母にくる募集価格が低いため、社台の方が優秀になる逆転現象が起きます。

※回収率=獲得賞金÷募集価格
分子の獲得賞金=本賞金+付加賞のみ。奨励金、出走手当、褒賞金は含まれません。分母のコスト=募集価格のみ。維持費、保険代などは含まれません。よって実質の回収率とは異なりますが、ひとつの指標として参考にしてください。

性別成績

性別成績

勝ち上がり率については社台サンデーともに牡馬が優勢です。社台が9%、サンデーは12%、牝馬より牡馬の方が勝ち上がり率が高いです。

OP以上率くらいまで牡馬が優勢ですが、社台については重賞馬出現率になると牝馬優勢、サンデーについてはGⅠ馬出現率で牝馬優勢と逆転します。

ヒットを狙うなら牡馬、重賞勝ち以上の長打を狙うなら牝馬、とも言えそうです。

回収率については、牝馬はそもそも募集価格低くなるので、そこまで極端な差は出ていません。

東西成績

東西別成績

社台に関しては、勝ち上がり率、2勝クラス以上率は関東が高いのに対して、3勝クラス以上率、オープンクラス以上率、重賞勝ち率は関西が高い、という結果になりました。

2024年5月、三重県鈴鹿市に外厩「社台ファーム鈴鹿」を開所したので、社台の関西馬はこれから成績が良くなっていく可能性もある点、留意すべきでしょう。

サンデーに関しては、勝ち上がり率、2-3勝クラス以上率は関西が高いのに対して、オープンクラス以上率、重賞勝ち率は関東が高い、という社台とは逆の現象が起きています。

人気別成績

人気別成績

1次募集終了時点の最終的な人気の指標を以下の3段階に分けました。

・【第1レイヤー】第1希望で抽選=第1希望だけで41口以上集まった人気馬(第2~3希望だと落選)
・【第2レイヤー】第2-3希望で抽選=第1希望は当選、第2-3希望で40口埋まった満口馬
・【第3レイヤー】残口あり=申込すれば全部当選。1次募集で満口にならず、残口が発生した馬

人気が集中する馬ほど、好成績を残すのかと思いきや、社台については第1レイヤーの人気馬はそこまで走っていません。逆に第2レイヤーの「第2-3希望で抽選になった満口馬」の方の成績が良いです。

更に1次募集で売れ残った第3レイヤーの中からGⅠ馬まで輩出しています(5歳馬ソールオリエンス)。社台の直近3年は「残り物には福がある」と言えそうです。

対してサンデー。これが衝撃的なデータとなりました。

第1希望で41口以上集まる人気馬、つまり第2、第3希望では落選してしまうゾーンがこの3年で計146頭、ほぼ年間の募集馬の半数が人気馬になる訳ですが、この枠の勝ち上がり率が60%超えで、GⅠ馬出現率も4.1%と、とんでもない数値を叩き出しています。

逆にサンデーの売れ残りはこの3年で40頭いましたが、このゾーンの成績が壊滅的です。勝ち上がり率27%、2勝馬以上率がなんと2.5%、全く走っていません。

つまり、サンデーに第1希望を投じる会員の「相馬眼」は、ずば抜けていると評することができます。

例えばキャロットクラブの場合は例年、売れ残りの馬がそれなりに活躍していて、ここまで極端な数字にはなりません。

社台のように「残り物には福がある」状態が、結構他クラブではあるんですが、本家サンデーでは人気=成績に直結する傾向がある、と見ていいでしょう。

サンデーについては、申込締切ギリギリまで票読みして、全体の人気傾向をしっかり把握する意義があるかなと思います。

価格帯別成績

価格帯別成績

価格帯の定義ですが、各募集年度内で募集価格が1位から20位までのレンジを第1レイヤー、21位から40位までのレンジを第2レイヤー、41位から60位までのレンジを第3レイヤー、61位以下のレンジを第4レイヤーと設定しました。

本来であれば、各レンジが20×3年=60頭となるべきですが、20位タイが複数頭いると、第1レイヤーの数が増えて、第2レイヤーの数が減るという現象が起きます。なので、各レンジの頭数がキレイに揃わない状態になっています。その点ご留意ください。

社台は、勝ち上がり率が価格最上位レイヤーが他のレイヤーと比べて9ポイント高くなっていて、それ以降のクラス別率も軒並み高いです。61位以下のレイヤーからは重賞馬が輩出されておらず、「高価格ほど走る」傾向が見て取れます。

対するサンデーは価格1-20位レイヤーよりも、21-40位レイヤーの方が好成績を残しています。特に重賞勝ち率が驚異の10%を超える数値で、このゾーンが狙い目と言えます。

41位以下の低価格帯ゾーンは、勝ち上がり率は下がる傾向にありますが、重賞馬は満遍なく出ており、特に61位以下の最下層ゾーンの重賞勝ち率は、最上位のそれを凌駕する数字を叩き出しています。サンデーについては、低価格帯からの一発ホームランも期待できると言えます。

生産牧場別成績

生産牧場別成績

社台サラブレッドクラブは社台ファームが母体、サンデーサラブレッドクラブはノーザンファームが母体になっています。

白老ファームはこの直近3年で社台に40頭、サンデーに25頭、馬を提供していますが、社台TCの白老ファーム産の馬はまあまあ走っているのに対して、サンデーTCの白老ファーム産の馬は勝ち上がり率28%と低迷している点が気になります(とはいえ重賞勝ち馬1頭出してはいます)。

海外生産=マル外の馬になります(海外で受胎して日本に持ち込まれて日本で生まれた馬は、日本国内の牧場生産になります。例としてジャンタルマンタルなど)。

どちらのクラブも直近3年では、マル外の馬から重賞馬は出ていません(高松宮記念を勝ったマル外のマッドクールは6歳馬で今回集計対象外)。

厩舎別成績

まずは社台から。

社台の厩舎別成績

社台は直近3年で最も預託馬が多いところが中内田厩舎の7頭。そこまで活躍馬を輩出していません。

第2位が高野友和厩舎の6頭。ジャンタルマンタルがGⅠを勝っています。3位以降は3年で5頭以下、社台はそこまで厩舎の偏りがなく、色んな厩舎に満遍なく所属馬を供給しています。

対してサンデー。

サンデーの厩舎別成績

預託数ダントツトップがキムテツの16頭になります。

1年平均で5頭以上預託されていて、社台と比べても凄い偏りです。成績を見ても勝ち上がり率7割に迫る勢いで、3割がオープン馬です。GⅠ馬は驚異の12.5%。

高実績の会員は、目を瞑ってキムテツ厩舎選んでおけば、当たりが引ける確率が格段に上がると言っても過言ではありません。

2位以下の預託頭数を見てみても、社台と比べてサンデーは、ひいきにしている厩舎が多く、年平均で3頭以上(3年で9頭以上)預ける厩舎が6厩舎もいます。

手塚厩舎の勝ち上がり率77.8%は異常値とも言えます。対して、3年で10頭も預けられている萩原厩舎は成績が低迷している点は要チェックです。

社台で成績が良かった高野厩舎はサンデーでも勝ち上がり率75%と圧巻の数字を叩き出しています。

種牡馬別成績

社台の一覧は以下の通り。

社台の種牡馬別成績

社台の直近3年で最も多いのは、ロードカナロア産駒で19頭。しかし成績はそこまで良くはありません。

2位タイは3頭いて、キズナ、ブリモル、イスラボニータ。年平均6頭の種付けとなりますが、キズナは安定の成績と言えます。気になるのはブリモルとイスラボニータ。頭数付けているわりに、勝ち上がり率30%台と不振です。

エピファネイア産駒も平均より良い成績で、年平均5頭のマインドユアビスケッツは勝ち上がり率50%越でまあまあな成績ですが、重賞勝ち馬は出ていません。

それより下の種付け頭数の馬たちは、母数があまり揃ってないので、あまり参考にはできない数値かと思います。

続いてサンデー。

サンデーの種牡馬別成績

こちらも最大頭数はロードカナロアの23頭。こちらは成績良好、重賞馬も輩出しています。

種付け頭数の多い上位種牡馬は、まあまあ良い成績と言えます。今は亡きドゥラメンテは、驚異の勝ち上がり率7割越えで、早逝が本当に惜しまれます。

気になるのはリアルスティール産駒。14頭も種付けされていて、勝ち上がり率が3割切っているのは要注意点です。ドレフォンも勝ち上がり率30%と下振れしています。

海外種牡馬成績

海外種牡馬成績

募集馬リストの下の方に、種牡馬がアルファベットで書かれている馬たちは持ち込み馬かマル外馬のどちらかになります。

社台、サンデー共にこの3年で17頭の海外種牡馬の募集馬がいましたが、これらの成績を見てみると、どちらも勝ち上がり率64.7%と高打率です。

社台はこの枠からジャンタルマンタルが出ています。種牡馬がアルファベット表記の馬達は未知数な部分がありますが、直近3年は安定的に勝ち上がっている傾向にあります。

毛色別成績

毛色別成績

「芦毛の馬に積極的に出資する」といったような、馬の毛色で出資判断している人も一部にいるので、毛色別成績を出してみました。

母数は少なくなりますが、両クラブとも青鹿毛の馬が意外と成績がいいです。逆に黒鹿毛は勝ち上がり率は低い傾向にありますが、重賞勝ち率は上振れするという、興味深い結果も出ました。

これは単純に種付け料が高い種牡馬に青鹿毛、黒鹿毛が多い、的な側面もあるとは思います。

馬名に「ヴ」が入っている馬の成績

馬名に「ヴ」が入っている馬の成績

最後は完全なネタになりますが、馬名にカタカナで「ウ」に点々、「ヴ」が入っている馬の成績を集計してみました。

募集完了後に名前がつけられるので、結果論でしかないんですが、社台は16頭いて成績はそこまでよくありません。

サンデーは30頭いて、成績は全体平均よりも良くなっています。

「ヴ」が馬名に入っている馬はなんとなくカッコよい、強そうみたいなイメージを持つ人が多いかと思うんですが、サンデーの「ヴ」が入っている馬は、たしかに結果的にも成績上位に食い込んでいる馬が多い、という結果になりました。募集馬の馬名を考える時の参考にしてみてください。

まとめ

様々なデータ断面で走る傾向、走らない傾向を見てきました。これらの材料をどう料理するかは皆さん次第です。

ルーレットで赤が連続で5回出た場合、この流れに乗って次も赤にベットするか、この後平均回帰するだろうと予測して黒に賭けるか、人それぞれです。

最終的な出資の決断は、各自の自己責任で行ってください。

クロス集計とはその名のとおり、データをクロスさせることで、様々なデータの切り口を作り出して、傾向を分析する集計法ですが、今日紹介してきた切り口は全て、「クラブ別×〇〇別」の2次元分析でした。

これに更に「クラブ別×東西別×性別」や「クラブ別×性別×価格帯別」など3次元でデータを切ったらどんな傾向が出るのか、より深掘りした分析も行っています。

たとえば、募集価格の値付けは牡馬牝馬で1,000万円くらい差があるので、性別に分けて価格帯分析をすると、また違った景色が見えてきたりします。

3次元のクロス集計については、以下の有料エリアで紹介しています。より多面的な切り口でデータを切ってみると、勝ち上がり率が74%、OP以上率26%と驚異の跳ね方をするゾーンも見つかっています。興味のある方はポチってみてください。

1次募集締切まで、新しいデータの切り口を見つけたら、有料エリアにどんどん追記をしていく予定です。募集馬ツアーにも参加予定で、その感想も追記していきます。

ここから先は

1,692字 / 5画像

¥ 980

Amazon Payで支払うと最大2%還元のチャンス! 9/30まで

この記事が気に入ったらチップで応援してみませんか?