1年目|出会い①|やっと出会えたミシャ
はじめに🖤
これは、私・おっかあと一羽のうさぎ・ミシャとの実話をもとに綴っていく物語です。
「兎人三脚」で生き抜いた日々を、少しずつ、大切に記していきます。
帰国したら、うさぎを迎えよう。
それは、パリで暮らしていた頃から決めていたことだった。
私はパリで生活してる間、YouTubeでうさぎと暮らす人の動画を観てて、うさぎの愛らしさに魅了されていた。
うさぎのお迎えを夢見て、飼育本を数冊読んで勉強もしていた。
帰国後、ペットショップやホームセンターをいくつも回った。
けれども、どこか心が動かない。勿論どのうさぎも、動物も可愛い。
でも、「この子だ!」と感じる出会いは、どれだけ探しても見つからなかった。
そのうち私は思った。
もう無理に探すのはやめよう。
ご縁があるなら、その時がきっと訪れる。
そんなある日。
用事があり普段行かない駅を降り歩いていると、通りに小さなうさぎのブリーダー店を見つけた。
「こんな所にうさぎのお店あったんだ…?」と驚きながらも、帰りに寄ってみることにした。
店内にいたのは、私ひとりだけだった。
優しそうなお姉さん(ブリーダー)が話しかけてきてくれた。
「子供の時に犬と暮らしていたことがあるので、たくさん可愛がって、ちゃんとお世話してあげたいんです」
そう話すと、お姉さんは「それなら、ホーランドロップは人懐っこくて向いてるかもしれません」と教えてくれた。
案内されたケージの中には、生後一か月の赤ちゃんうさぎが4羽。
その中の1羽を指して、お姉さんが言った。

「この子が特に甘えん坊ですよ。抱いてみますか?」
すすめられるままに椅子に座り、私はその小さな命を手に乗せた。
それが――ミシャだった。

抱く、というより、“乗せる”という感覚。
ミシャは、驚くほど小さくて、軽かった。
まるで、ふわっとした羽のようだった。
「なんて……かわいい」
心が震えた。
けれど、私はまもなくお姉さんにお返しした。
"可愛い"だけで命を迎えることは、できない。
「一度、考えます」そうお姉さんに伝えて、私はお店を後にした。
つづく🖤
