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犬たちを丸刈りにした日|六月前に終わらせたいことが多すぎる💦

まだ梅雨にも入っていないというのに、東京は三十度を超えた。

お天気予報のお姉さんは、まるで「今日は金曜日です」とでも言うような涼しい顔で、「本日の最高気温は三十二度です」と告げていた。そろそろ東京へ引っ越して一年になるが、私の体はまだ沖縄仕様である。三十二度と聞いても、どこかで「まあ、序章やな」と思ってしまう。沖縄で鍛えられた身体は、日差しに対しては態度がでかい。

とはいえ、犬たちはそうもいかない。ココとリンは、冬のあいだトリミングをサボったせいで、ふわふわモコモコを通り越し、もはや小型のピグモンになっていた。かわいいぬいぐるみの時期はとっくに過ぎ、毛玉と生命力が合体した謎の生き物である。

そこで今年も、サマーカットを発動することにした。サマーカットと言えば聞こえはいいが、要するに丸刈りである。

沖縄にいた頃は楽だった。車でトリミングサロンの前まで横付けし、犬を預けて終了。人も犬もほぼ移動しない。それが東京では、徒歩で連れて行くしかない。しかも暑い。ペットカートという都会のセレブ専用機体は我が家にはないので、犬もパパも地道に歩く。

十四時頃、「終わりました」と連絡が来た。しかし、その時間に迎えに行ったら、せっかく丸刈りになった犬たちが今度は熱中症になりかねない。涼しくなるまで待ち、十七時に迎えに行くと、二匹は見事にスッキリしていた。

ココは「どうや、男前やろ」と言いたげな顔をしており、リンは相変わらず脱走の機会をうかがっていた。毛が短くなっても、性格まではカットできないらしい。

カットしたココ🐶
カットしたリン🐶


帰りしな、動物病院の前を通ったとき思い出した。狂犬病予防注射である。サマーカットで大仕事を終えた気になっていたが、六月前の犬行事はまだ残っていた。

慌てて聞いてみると、「今から大丈夫ですよ」と言われ、そのまま病院へ突入することになった。


ココは待合室に入った瞬間、小刻みに震え始めた。これから何が起きるのか、すべて分かっている顔である。一方リンは、まったく別の戦場を見ていた。待合室にいた猫である。隣のお姉さんと話している間も、ずっと猫へケンカを売っている。

猫も黙っていない。「シャーッ!」と威嚇して反撃するが、リンにとっては完全に試合開始のゴングらしい。

その様子を見ながら、ふと思った。もし異世界だったら、今頃リンは猫へ突撃し、私は後方支援に回っているはずである。幸い、私には“にゃん竜召喚”のスキルがある。さらに“ひよこオーラ・ハッピーバースト”で回復支援も可能だ。運が良ければ猫との外交交渉も成立する。


だが現実は違う。

リンはリードを引っ張り、猫は怒り、ココは震えている。召喚獣どころか、まず犬二匹を制御できていない。

さらに体重を測ると、前回「痩せすぎ」と言われたリンは、ご飯を増やしたにもかかわらずまた減っていた。その代わり、なぜかココが太っていた。世の中の栄養は、どうも正しい相手に届かないようにできているらしい。

暑さ対策で始まったサマーカットは、気づけば狂犬病注射と猫観察会まで付いてきた。犬たちは涼しくなり、ココは少し丸くなり、リンは相変わらず猫に強気だった。

六月に入る前に、犬関係のやることは終えた。そう思いながらこの記事を書いてたらまた大事なことを思い出した。

......自動車税、まだ払っとらん。

三十二度の東京より、かさむ出費のほうがよほど汗が出る💦

P.S
女将さん、お邪魔しま〜す🐶🐶🚪

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