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私の好きなカバーソング(120)「In A Sentimental Mood」デイヴィッド・マレイ、デューク・エリントンとジョン・コルトレーン、吉田美奈子とポンタ・ボックス、ミシェル・ペトルチアーニとジム・ホール、アート・テイタム

前回に続いてデューク・エリントンの名曲です。エリントン先生のライブラリは名曲ばかりで、カバーを含めると名演の宝庫です。
この曲を最初に聴いたのはデイヴィッド・マレイさん(1955-)のアルバム「ラヴァーズ」(1988)でした。フリージャズに近い音も得意とするマレイさんですが、正統的なテナーサックスによる美しいテーマが曲の始まりから朗々と響きます。

デュークエリントンさんによる1935年の曲で、母親の死の悲しみの中で書いたとされてます。歌詞はあとから付けられたようで、”センチメンタルになってる自分を、あなたが愛してくれるとは夢にも思わなかった”、とセンチメンタル気分の中、恋人とふたりで過ごす夢心地の気持ちを表してます。
1935年のデュークエリントン楽団によるこの曲最初の録音です。

この曲の最も有名なバージョンはエリントンとジョン・コルトレーンの共演アルバム(1962)でしょう。2大巨人による歴史的名演です。歌詞の中に”バラの花びらが散り、降り注ぐ”というフレーズがあり、エリントンによるピアノのイントロは花びらがチラチラ舞う様子を連想させます。そこに絶妙の間で入ってくるコルトレーンのテナーサックス、素晴らしすぎです。
知らなかったけど「インアセンチメンタルムード」という名前のバラがあるんですね。すこし青みを帯び、香りが強いようです。


インアセンチメンタルムード、いばらきフラワーパークのホームページより 

吉田美奈子さんはドラマー、村上“ポンタ”秀一さん(1951-2021)が率いた「ポンタ・ボックス」と共演したアルバム(2012)で取り上げてます。

米国のジャズピアニスト、アート・テイタムさん(1909-56)の1953年のソロ演奏です。テイタムさんはほとんど盲目ながら独学でピアノを習得し、超絶技巧を誇ったとされてます。途中で「スワニー河」のフレーズが出てきたり、とても個性的で印象に残る演奏です。

フランスのジャズピアニスト、ミシェルペトルチアーニさん(1962-99)はエリントンの曲を集めたソロアルバム「Promenade With Duke」(1993)やライブでこの曲を何度も演奏してます。
1986年のモントレージャズフェスティバルのライブ盤はギターのジム・ホール、サックスのウエイン・ショーターという巨匠たちとの共演です。この曲はペトルチアーニとジムホールのデュエットです。ジムホールとビルエヴァンスの共演の名作「アンダーカレント」を思い起こします。
素晴らしい演奏ですが長尺なので最後にしました。


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