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夢の国とソシャゲは同じだった。「終わらせない設計」の正体

夢の国は「一日では遊びきれない」ように設計されている。
それは偶然ではなく、リピートを生むための構造だ。
そしてこの仕組みは、ソーシャルゲームにも応用されている。

クーロンです。

千葉県浦安市にある、いわゆる「夢の国」。
1983年の開業以来、長期間にわたって来園者数を伸ばし続けている、極めて稀有なテーマパークです。

約40年という時間軸で見ると、この持続性は異常とも言えます。
通常、コンテンツは飽きられ、やがて衰退していくものだからです。

では、なぜこの場所は人を惹きつけ続けるのか。
その理由を探ると、「意図的に設計された構造」が見えてきます。


まず注目すべきは、来園者の大半がリピーターである点です。

つまり、一度訪れた人の多くが、再び訪れている。
言い換えれば、「一度来た人をほとんど逃していない」という状態です。

園内で多くの来園者が地図を見ずに行動している光景に違和感を覚えたことがありますが、
その理由は単純で、彼らの多くが既にこの空間を経験しているからです。


では、なぜ再訪したくなるのか。

要因はいくつかありますが、
今回は最も分かりやすく、かつ本質的なものに絞ります。

それが
「一度では遊びきれないと思わせる設計」です。


夢の国の総面積は約80ヘクタール。
アトラクションの数や移動距離、待ち時間を考慮すると、1日ですべてを体験するのは現実的ではありません。

ここで重要なのは、「結果として遊びきれない」のではなく、
「遊びきれないように設計されている」点です。

来園者は帰る頃に、ある感覚を持ち帰ります。

「まだ体験できていないものがある」

この「未回収の体験」が、次の来園理由になります。


仮に、1日ですべてを体験できる構造だった場合、
満足感は得られても、再訪の動機は弱くなります。

しかしこの空間では違います。

「あれも体験したい」
「前回できなかったことをやりたい」

そうした意識が自然に生まれるようになっている。

これは偶然ではなく、意図された設計です。


この構造は、ソーシャルゲームにおいても確認できます。

期間限定イベントや、消化しきれないボリューム設計。
スタミナ制やドロップ率の調整。

これらはすべて、「一度では遊びきれない状態」を作るための仕組みです。


結果として、プレイヤーには次のような感情が生まれます。

「あと少しで達成できたのに」
「ここまで進めたのだから、最後までやりたい」

これは夢の国で感じる「未回収の体験」と同質のものです。


さらにソーシャルゲームの場合、この構造は継続的に更新されます。

新たなイベントや要素が追加されることで、
「遊びきれなさ」は常に維持される。

つまり、終わりが用意されていない状態です。


もちろん、こうした設計が直ちに悪いとは言いません。
多くの人にとっては、それが楽しさの源泉にもなり得るからです。

ただ一つ言えるのは、

「僕たちは、極めて精緻に設計された体験の中で遊んでいる」

という事実です。


夢の国は、夢を提供する場所です。
しかし同時に、「また来たい」と思わせる理由を、確実に残していく場所でもあります。

その構造に気づいたとき、
楽しさの裏側にある設計の意図が、少しだけ見えてきます。

それでは、また。


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