250401 ナギイカダ
今日のプレイ・リストから 163
シーライオンウーマン
「うわっ、なんやこれ」は、ボクにとって芸術に対する最大級の賛辞です。音楽を聴いて久しぶりにそう思いました。すぐに本曲が入ったアルバム”Nothing will grow in the soil”を聴いて二度ビックリ。かなり普通じゃありません。ちょっと気が早いけれど、少なくとも今年上半期のベスト・アルバム間違いなし。
シーライオンウーマン(アシカ女)はケルトの物語に出てくるセルキー(アザラシ女)のことのようです。アシカでもアザラシでもどちらでもいいんですが、とにかく日頃は海の毛物で、時に毛皮を脱いで人間の女に変身し、男を虜にする人魚の類です。いや、魚じゃないのか。まさに濡れ光る毛皮のヴィーナスでしょうか。
そんな性と死を背負った名前を持つフォーク・ジャズ・デュオです。洞窟に響く巫女風のヴォーカルを披露するのがキティ・ホワイトローという女性、低音ノイズをまき散らすコントラバスを操るのがタイ・マクギヴァーンという男性。わかることはここまででした。後は想像するしかありません。
ブッチャーズ・ブルームは、肉屋の箒なのかと思うとさにあらず。薬用ハーブとして古くから用いられた植物、その和名が梛筏です。実際に肉屋の箒にも使われていたのだとか。ジャケットを見ると、大木の根元に2本小さな草が花を付けています。どうやらこれが梛筏のようです。2本ということはキティとタイを意味しているのでしょうね。では、大木は?
イギリスで最も大きい木は櫟でしょうか。イングランド、クローハーストの櫟は推定樹齢4,000年、スコットランド、フォーティンゴールの櫟は3,000年です。櫟には毒性があり、周囲を酸性土にするので他の植物が育ちにくく、”Nothing will grow in the soil”となります。不毛の地に、それでも根付いた小さな梛筏には薬効がある、、、彼らのイメージに近づけた気がします。
