梅雨の営業をきっぱり断る魔法
職業“邪〜神“のあの人は、優しい目をしている
新しい仕事、環境には慣れてきたけれど。
髪はふくらみ、
財布もこれくらいふくらんで欲しい。
洗濯物は乾かない。
休日出勤中の私の心もこれくらい潤ってほしい。
そこへ近づく、
しとっ、しとっ、と足音が…
これは、
来たね!梅雨⭐︎!
ピンポーン
「お忙しい所失礼致しまぁす!
私、
梅雨の湿度課
じっとり担当の露木でございまぁす!
只今お時間よろしいでしょうかぁ!」
出た。
お帰りください!間に合ってます!
もう、十二分に…
やたら距離近っ…
あっ!くっそっ!
足差し込んできやがった!
あ!名刺を投げ入れるな!
株式会社 梅雨前線
湿度課 じっとり担当
課長 露木 潤
名前からしてビタビタだな。

「本日より1ヶ月、
御社の髪・洗濯物・情緒
の三方向から、
じわじわとフルコンボで挑ませていただきたいと思っておりまぁす。
よろしくお願いいたしまぁす!」
やめて。
弊社の情緒は零細です。
ピンチだ!!!
こんな時は、
エクスペクト・パトローナーーム!
………スンっ
えへへ、使えると思った?
使えないよ⭐︎!!
(補足:大人になると、特にね、守護霊くんだりじゃなく、
会議招集という、こちらが呼ばれる側になります。)
そうこうしてる間に、部屋も身も心も、
あらゆる所が湿気で満たされていく…
ちくしょう、ここまでか!
こんな事なら、
「魔法陣をかっこよく表示する方法」ばっかり頑張ってないで、
ちゃんと一般攻撃魔法とか勉強しておけば…
諦めかけたその時
「ぽっぽー」
その声は…!!
天井からバッサァっと広げられた翼と巻物。
むぎ…
むぎ様ぁぁーー!!

受け取った巻物の文字を読み上げ、
向かいの冷蔵庫の扉が開くや否や
巨大な触手がビターーーーん!!!
と私の頬を直撃。

脳震盪で揺れる意識の中
むぎちゃんの巻物が開く。
『半夏生の蛸、それは梅雨と戦う立派な魔法』
確かに、この強さなら梅雨を軽く倒せる…
いや、むぎちゃん…それ蛸やない。邪神や…
⸻
ということで今回の魔法は、
『梅雨と戦う魔法』の紹介ですが、
「気軽に触手を分けてくれる太っ腹な邪神、なかなか見つけづらいよね」
「まぁ、あの人実はビジネス邪神てだけで、本当はいい人だけど、でも瘴気はやっぱりすごいしね」
皆さんもこの辺りお悩みかと存じます。
なので、今回はむぎちゃんと共に
昨日スーパーでお値打ち品だった“ゆで蛸“
で梅雨の営業をきっぱり断る魔法を作ります。
『エクスペクト・オクトーパース!!』

やっぱりダジャレ?


まとわりつく湿気ストレス、
重だるさ、
むくみ、
鬱憤、
滞ってしまったその栓を、
タコの吸盤でぽんっと抜く。
むぎちゃんの交通整理で流す。
そんなイメージ。
⸻
タコとセロリのマリネ
ハトムギのタブレ風

材料
作りやすい量・1〜2人分
• 茹でだこ……100g
• セロリ……1/2本
• きゅうり……1/2本
• 紫玉ねぎ、または玉ねぎ……1/4個
• エシャロット……1/2個なければらっきょ5〜6個か玉ねぎでも可
• ハトムギ……大さじ5〜6
• パセリ……これでもかとたっぷり
〈マリネ液〉
• レモン汁……大さじ2
• 酢……小さじ1〜2
• オリーブオイル……大さじ2
• 塩……小さじ1/2
• 砂糖……少さじ1
• 黒こしょう……少々
• お好みで、すりおろしにんにく
好みのビネガーやハーブソルト、スパイスソルトでもOKです
ほりにし、マキシマムとかでも美味しいです
パセリはイタリアンパセリだと爽やかで柔らか、
普通のはキリリッとしてます
⸻

作り方
① 具材を切る
茹でだこは薄めのそぎ切り。
セロリ、きゅうり、玉ねぎは細かめに刻む。
パセリは、遠慮なく刻む。
「このくらいでいいかな?」
と思った量の、もう半歩先へ。
今日は飾りではなく、主戦力です。
⸻
②マリネ液を作る
ボウルに、レモン汁、酢、オリーブオイル、塩、ニンニク、黒こしょうをお好みで入れる。
⸻
③ 全部合わせる
たこ、セロリ、きゅうり、玉ねぎ、をマリネ液に加えて和える。
全体にマリネ液がなじんだら、冷蔵庫で20分以上置く。
でも、待てない日は、すぐ食べても大丈夫。
待てる日ばかりではないので。
⸻
④ ハトムギを用意する
乾燥を使う場合は、よく洗ってから鍋で3倍量の水と共に15〜20分ほど茹でるか、500wのレンジで10〜12分。
茹でハトムギや雑穀パックを使うと、かなり楽です。
限界の日は、便利なものに頼るのも立派な養生。
⸻
マリネとハトムギ、パセリを混ぜたら完成
しゃきしゃき。
ぷちぷち。
きゅっと酸っぱい。
梅雨前線対応デスク

● タコ
さっぱりなのに、しっかり巡らせ、しっかり回復
薬膳では、消化器、肝臓に働きかけ、
性質は寒(からだを冷やす)によりこもった熱を覚まし、
利水効果でお肌に潤いを与えつつも、余分な水分は排出。
気血を補って貧血やめまい、慢性的な疲れに良いとされています。
梅雨時の重だるさ、疲れやすさ、胃腸の不調、湿気ストレスのイライラまでと幅広くカバーしてくれます。
現代栄養学では、高たんぱく・低脂質で、タウリンも含む魚介。
タウリンは肝機能、胆汁酸代謝、抗酸化、疲労感ケアに関わる成分として知られています。
本格的な夏が来る前からケア、半夏生の蛸は理にかなってたんですね。
⸻
● セロリ
薬膳では、香りのある野菜は「気の巡り」を助ける存在。
セロリの青い香りにはストレス解消効果があり、
アピゲニン、ルテオリン、フタライド類などの植物成分が含まれ、抗酸化・抗炎症・血圧調整に関する研究があります。
湿気でのイライラや、ぼんやりゆるんだ体感を、すっと立て直す係です。
⸻
● ハトムギ
薬膳では、ハトムギは「湿」をさばく代表食材。
余分な水分や老廃物を排出しやすくし、
梅雨時のむくみ感、重だるさ、体の停滞感に使われます。
ハトムギ由来成分には、水分代謝、抗炎症、抗酸化に関する研究もあります。
サラダに混ぜると、軽いのに満足感が出るのも魅力です。
⸻
● パセリ
飾りは辞めた、実力派
薬膳では、香りのある葉野菜は巡りを助け、湿気で停滞した体感を軽くする存在。
メディカルハーブでは、パセリは昔から消化サポート・利尿に使われてきた香味ハーブです。
科学的には、香り成分のアピオール、ミリスチシン、そしてアピゲニン・ルテオリン・ケルセチンなどのフラボノイド類を含みます。
アピオールは利尿・消化サポート、フラボノイド類は抗酸化・抗炎症に関わる成分として知られています。
パセリを飾りにするのは勿体無い。
皿の端で待機させず、今日は刻んで、これでもかとたっぷり。
※精油やサプリでの高濃度摂取は避け、料理に使う範囲で。妊娠中・腎疾患がある方、薬を服用中の方は多量摂取を避けてください。
⸻
● きゅうり
涼しい顔した功労者
薬膳では「清熱利水」の代表選手。
体にこもった熱を冷まし、余分な水分の巡りを助ける食材とされています。
夏野菜らしく、体を冷やす性質を持つため、
梅雨〜夏のむくみ感や、体内にこもったジメッとした熱を取り除きます。
カリウムも含み、ナトリウムの排出をサポートする栄養素として知られています。
⸻
● レモン・酢
薬膳では、酸味は食欲を助け、ゆるみを引き締める味。
湿気でぼんやりした心身に、きゅっと効きます。
レモンのクエン酸は疲労感ケア、ミネラル吸収サポート、香り成分のリモネンは気分のリフレッシュに関わります。
酢と合わせることで、魚介もさっぱり食べやすくなります。
⸻

『酷暑』という言葉が新たに生まれるほど、暑い夏ももうすぐ。
迎える前に、今の“未病”をケアしておく。
『梅雨のしつこい湿気営業』も
結構です!
と内側からキッパリ断る、半夏生のたべる魔法。
