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悪意ゼロなのに、なぜか嫌いになる人の話

珍しく他人にイライラが暴発する出来事があった。
しばらくその嫌悪感は消えなくて
心の底から不愉快な思いが湧いてきたのだ。


出来事としてはこんな感じ。

ずっと欲しいと思っていた限定品があった。
たまたま目にした機会だったが
「それを買える権利」に
エントリーすることにした。


抽選の対象にはなったものの
当たるかどうかはわからない。


外れてもいいや、運とタイミングが合えば
手に入るでしょう。くらいに構えていたのだけど。

抽選ということは、エントリーした人には
全員手にする権利と可能性が平等に与えられる。
私が当たるかもしれないし、
そうじゃないかもしれない。

そんなことは至極当然。

と思っていたのだが
その後、とある会合があり
すこーし顔を知ってるくらいの
ほとんど会話もしたことのない男子が
私を呼び止めてこう言い放った。


「おのさん、限定品エントリーしてましたよね?
 私が当たっちゃいました(てへぺろ)」


私は、瞬間的に違和感を感じて


「全然いいです。問題ありません」


と答えた。

すると相手はまたさらにこう続けた

「なんかすみません(てへぺろ)」


私は
「本当に大丈夫です、抽選ですから
想定内です」と伝えたのにまたその男子が

 

「いや〜なんか(チャンス)取っちゃって
すみません(てへぺろ)」

と言ってきた。


その後モーレツな嫌悪感と
イライラが込み上げてきて

「その言い方イラっとするわ💢」と
口から出ていた。


いや、もう無理。
そいつの姿形を視界にも入れたくない。
今すぐ消えて欲しい。


とプンスカ怒っている私と
「なんでこんなにイライラしてる?」と
冷静な自分が混在している。


嫉妬だろうか。

悔しかったのだろうか。

羨ましかったのだろうか。


どれも少し違う気がする。
しばらく考えていて気づいた。



私が違和感を感じたのは
機会損失したことでも
チャンスを逃したことでもなく

「なんかすんません(てへぺろ)」


これに集約される。
これに腹が立った。


一般的な解釈をすると
自慢されたことに対してイラついたとか
自分の欲しいものを横取りされた気分とか
マウント取られた感じ
そういう視点になるだろうけど

今回の私はそこが問題ではないのは明白で
私の中の「他者とのコミュニケーションのルール」から
随分偏った内容だったことに
違和感を感じていた。


そう、距離感とか、会話の着地点が
バグっているこのやり取りに
ただただモヤモヤし、イライラしたのだ。

例えば私がマイノリティとする。
男子の会話が一般的だとすると
どうなるんだろうか?


ケース1

男子
おのさん、限定品エントリーしてましたよね?
 私が当たっちゃいました(てへぺろ)


え〜まじで〜w
もう〜羨ましすぎるぅ〜

とか?
いやいやいやいや
むりむりむりむり。



ケース2

男子
おのさん、限定品エントリーしてましたよね?
 私が当たっちゃいました(てへぺろ)


うわ〜持ってますね!
さすがです!

とか?
ないわー、ないないない。
そんなの言わない言わない。



ややもすると、
私の反応の方が意外で
当の本人がモヤついたかもしれない説が
浮上してくる。


もちろん本人に悪気はなかったと思う。
もしかしたらただ嬉しかっただけかもしれない。
誰かに話したかっただけかもしれない。


世間話というか
ちょっとした雑談というか
そういう感じだったのだろうけど
私としては


急に勝手に勝敗つけられて
優劣つけられて
私がチャンス逃した人みたいに
レッテルを貼られた感じもしたし

何より
「お前誰なん」っていう距離感で
急に口に何かを放り込まれた感じがしたから
感情が動いたのかもしれない。


もちろんこれが夫だったら
この反応にはならない。


君はだれなん?
っていう距離感の男子だから起きた出来事だ。



私は他者と会話する時は
ものすごく慎重に距離感を見ながら会話をする。
もちろん間違えることも多々ある。
だからこそ慎重に、丁寧に関わることを心がけている。


なのにこいつは。


「当たった人」と
「当たらなかった人」
という構図ができていて、
その結果報告をし、
勝手に優勝気分に浸られたことに加え
「すんません(てへぺろ)」と
全く意味のない謝罪の言葉によって
私が自動的に「敗者」にまつられたそのシナリオに
ひどく腹が立ったのだと思う。

しかも全く意図せず、意味もなく
計ってもなく、思いつきで。

普段からそういう雑なコミュニケーションを取ってるんだろう。
なにかにつけ、優劣を図り
冗談を通じて勝者と敗者を作り上げる
よくわからないコミュニケーション。

上がりたくもない舞台に勝手に上がらされ
「うえ〜ん。負けたぜ〜」と
大袈裟にセリフを吐くことを強要される
雑で幼稚なやり取り。

いや、だいぶ私怒っとるな。
まあいいや、続けます。


これ、多分環境だと思う。
生きている環境によって
当然のようにこれが成立する世界がある。

私の中では成立してないというだけの話だ。

これをざっくりと「距離感」という言葉で
説明することができると思う。


この距離感がバグっている人は
人に嫌われる。
例外なく。
そうであってほしい、これは私の理想。

いや、
セクハラやモラハラと訴えられる人は
だいたいこれが原因だったりもするしなぁ。

同じことをして
セクハラになる人ならない人がいる説明は
これでできるよね?

そしてこの距離感が適切な人は
人から好意を持たれる。
と思ってる。


この男子は私への距離感を間違えた。
とはいえ、私の距離感は私と話さなければわからない。

どういう人なんだろう?
この工程をすっ飛ばしてコミュニケーションをしてくる人が
実は非常に多い。

自分の環境にあてがって
こう反応するだろう
こう言っておけばいいだろう
そういう雑な対応が人との摩擦を生じさせるのだ。

とは言え私の方がレアなのかもしれないが
私はそこを大事にしたいと思っているし
そこがあるからこそ人と良好な関係性を
築いてきたとも思っている。

嫌悪感は、自分が大事にしていることを
無碍にされたり、軽視された時に湧いてくる。

私はずっと
距離感を間違えないように生きてきた。
(いっぱい失敗もしたけどね)


だから距離感を雑に扱われると
人一倍反応する。

つまり私が普段すごく大事にしている
人との距離感を「軽視された感じ」がして
私はこの男子をモーレツに批判したくなったんだろう。

アンチテーゼはでた。
このジンテーゼはなんだ?

まぁ一定数こういう関わりをする人はいるし
ほとんどが悪気がないだろう。

そういう人に出会した時の手札を
私が持ち合わせておけばいいだけの話。
勝手に入ってくんな!ではなく
勝手に入ってきても大丈夫になればいいのだ。

そうだな。次にこういう場面に遭遇した時は
こう言ってみよう


「だったらなんか買って」


よし、そうする。


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