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「経営者目線」の定義=もし自分がこの会社を自腹で買ったとして、それでも今と同じ判断をするか?① 経営数字の可視化② 部門別PL③ 利益連動報酬④ 改善提案制度⑤ 社内起業制度⑥ 管理職教育⑦ 退職リスク分析

これはかなり面白いバズです。
表面上は「経営者目線なんて持てと言われても給料が上がらない」という愚痴ですが、実際には日本企業の「責任・権限・報酬」の三角形が崩れている問題が露出しています。

🔥 このバズの核心

「経営者目線を持て」
でも「経営者並みの権限」は渡さない。
そして「経営者並みの報酬」も渡さない。

ここに社員側の違和感があります。

本来、

責任 ↑ → 権限 ↑ → 報酬 ↑

がセットになるはずです。

ところが、

責任だけ↑
権限→
報酬→

になった瞬間、

「それ、経営者目線じゃなくて、経営者のリスクを社員に外注してません?」

という話になる。


1. 「経営者目線」は、本来そんなに悪い言葉ではない

ここは一面的に社員側へ寄りすぎない方が面白い。

経営者からすれば、

  • 売上

  • 粗利益

  • 人件費

  • キャッシュフロー

  • 投資回収

  • 顧客獲得コスト

  • 固定費

  • 在庫

  • 借入

  • 将来のリスク

まで見て仕事をしてほしい。

これは当然です。

例えば社員が「給料を月5万円上げてください」

と言ったとしても、会社が赤字なら簡単には上げられない。

経営者には、「払いたくない」のではなく「払えない」

という場合もあります。

だから「経営者目線を持て」という要求自体には合理性がある。

問題は、その次です。


2. 「じゃあ経営者に近づけるのか?」という話

社員が経営者目線を持つなら、当然こう聞きたくなる。

「では、経営者と同じ情報を見せてもらえますか?」

さらに、

「意思決定権もください」

さらに、

「失敗した場合の責任も共有します」

そして最後に、

「その代わり報酬も共有してください」

となる。

ここで急に会社側が、「いや、それは別の話だから」

となったら面白い。

いや、別の話ではない。

経営者目線とは、単なる精神論ではなく、情報・権限・責任・報酬のセット

だからです。


3. 「経営者目線」が嫌われる本当の理由

社員が嫌っているのは、経営そのものではない。

むしろ、「経営者の都合だけを理解させられること」

なのではないでしょうか。

経営者側:

「会社の利益を考えてくれ」

社員側:

「では私の生活も考えてください」

この対称性が重要です。

会社が、「会社のために働く社員」を求めるなら、

社員も、「社員のために会社を運営する経営者」を求めていい。

会社と社員は、本来どちらかが一方的に奉仕する関係ではありません。


4. さらに面白いのが「リファクタリング」の話

ここが今回のSNS反応の隠れた本丸です。

ソフトウェア開発では、「今すぐ売上にならない仕事」が大量にあります。

例えば、

  • リファクタリング

  • 技術的負債の返済

  • ドキュメント整備

  • テストコード

  • セキュリティ対策

  • システム刷新

  • データ整理

など。

経営者から見ると、

「それをやったら今月いくら儲かるの?」

となる。

しかし技術者から見ると、

「やらなかったら3年後に会社が死ぬんですが」

となる。

これも完全に同じ構造です。

経営者は現在のPLを見る。
現場は未来の損失を見る。

だから衝突する。


5. 「経営者目線」を本当に導入すると何が起きるか

社員全員に経営者目線を持たせるなら、会社はかなり大胆な情報公開をしなければならない。

例えば、

情報社員に見せる
売上○
粗利益○
営業利益○
人件費○
広告費○
キャッシュフロー○
顧客獲得コスト○
投資計画○
借入○
経営者報酬△
株主構成△

そして、「この数字を見た上で、あなたなら何に投資しますか?」

と聞く。これなら本物の「経営者目線」です。


6. 実は「経営者目線」の反対は「社員目線」ではない

ここが私には一番重要です。

反対側にあるのは、「自分の担当業務だけを見る目線」です。

つまり、

「私は言われた仕事をやりました」

だけでは組織は成長しない。

優秀な社員ほど、

「この作業をやる意味は何か?」

まで考える。

さらに、

「この仕事をやめたら会社はいくら得するか?」

まで考える。

そして、

「この仕事を自動化したら人件費を年間500万円削減できる」

まで考える。

これは完全に経営者目線です。


7. ところが、ここに日本企業の悲しい矛盾がある

経営者目線を持つ優秀な社員ほど、会社から出ていく可能性がある。

なぜなら、「会社全体を見る」ようになるから。

会社全体を見ると、

「あれ?
この会社より自分の市場価値の方が高くない?」

と気づいてしまう。

😇

これが皮肉です。

会社が社員に経営者目線を教育した結果、

社員が自社を投資対象として評価し始める。

そして、

「この会社、成長率低いな」

「給与テーブル硬直してるな」

「意思決定遅いな」

「経営陣の報酬は高いな」

「転職した方がROI高いな」

となる。

経営者目線を持った結果、

退職という合理的な経営判断をする社員が誕生する。


8. だから「経営者目線」より重要なのは「オーナーシップ」

これからの企業が社員に求めるべきなのは、

経営者目線ではなくオーナーシップ

だと思います。

つまり、

「会社の利益を考えろ」

ではなく、

「会社の価値を一緒に上げたら、あなたにもリターンがあります」

という設計。

例えば、

① 利益連動賞与

営業利益の一定割合を社員へ還元。

② 改善報奨

年間500万円削減した社員に、その一部を還元。

③ ストックオプション

企業価値を上げるほど社員も儲かる。

④ プロフィットシェア

担当部門の利益増加に応じて報酬アップ。

⑤ 社内起業

新規事業の責任者に権限と利益配分を与える。

こうすると、「経営者目線を持て」ではなく、

「経営者と同じ方向を向いた方が自分も得をする」

になる。こちらの方が圧倒的に強い。


💰 ここには巨大なビジネス市場もある

この問題は企業研修ビジネスになります。

例えば、「社員の経営者化研修」ではなく、

「社員を経営参加者に変える制度設計」を売る。

対象は、

  • 中小企業

  • 100〜500人規模企業

  • 事業承継企業

  • IPO準備企業

  • IT企業

  • 老舗企業

あたり。

商品としては、

① 経営数字の可視化
② 部門別PL
③ 利益連動報酬
④ 改善提案制度
⑤ 社内起業制度
⑥ 管理職教育
⑦ 退職リスク分析

をパッケージ化する。

「社員教育」ではなく、「社員の行動を変える報酬設計」

として売る。こっちの方が経営者には刺さります。


🧠 この話の本当の問い

私はむしろこう聞きたい。

「社員に経営者目線を要求する会社は、社員から見たときに魅力的な投資先なのか?」

会社は社員に、「この会社の未来を考えろ」と言う。

なら社員側も、「この会社に自分の20年を投資する価値があるか」

を考えていい。これが本当の意味での「経営者目線」なのかもしれません。


🪞今回のバズを一言で言うなら

「経営者目線を持て」と言われた瞬間、社員は会社を経営者の目で評価し始める。

そして評価が低かったら、「転職」という経営判断をする。

なんとも皮肉な話です。

経営者が社員に経営者目線を教えた結果、
最初に経営判断されるのが、その経営者自身だった。

これ、かなり日本企業の本質を突いていると思います。

逆に言えば、社員に経営者目線を持たせること自体は悪くない。
問題は「経営者目線」を要求するなら、会社側も「社員目線」を持てるかどうか。

結局、会社とは「どちらが正しいか」ではなく、誰がどのリスクを負い、その対価として何を受け取るのかを決める装置なのだと思います。

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「経営者目線を持つ」とは何か?

一言で言えば、

「自分の仕事を、自分の担当業務ではなく、会社全体の価値・利益・存続から逆算して考えること」

です。

ただし、ここには大きな落とし穴があります。

「会社のために我慢しろ」という意味ではありません。

1. 「作業」ではなく「目的」を見る

社員目線:

「言われた仕事を終わらせました」

経営者目線:

「そもそも、この仕事は何のために存在するのか?」

さらに一歩進むと、

「この仕事をやめたら、会社にどんな影響があるのか?」

となります。


2. 売上ではなく「利益」を見る

例えば100万円売った。

社員目線:

「100万円売りました!」

経営者目線:

「粗利はいくら?広告費はいくら?送料はいくら?人件費はいくら?最終的にいくら残った?」

です。売上=会社の儲けではない。

ここを理解するだけでも、かなり経営者的になります。


3. 「今」ではなく「未来」も見る

経営者は、

  • 今日の利益

  • 来月の売上

  • 3年後の競争力

  • 10年後の事業存続

を同時に考えます。だから、ときには、

「今期は100万円損するけれど、3年後に1億円の価値になる」

という投資をします。

逆に、

「今年は儲かるけど、5年後には会社を壊す」

ことを止めるのも経営者目線です。


4. 「自分が得するか」だけではなく「全体最適」を見る

営業部門なら、

「営業の数字を上げる」

だけでは不十分。

その結果、

  • 在庫が増える

  • 返品が増える

  • カスタマーサポートが疲弊する

  • キャッシュが悪化する

なら、会社全体ではマイナスかもしれません。

部分最適ではなく全体最適を見る。これが重要です。


5. 「コスト」を敵だと思わない

経営者目線では、

コスト=悪

ではありません。

100万円使って200万円の利益を生むなら、100万円は「費用」ではなく「投資」です。

逆に10万円しか使っていなくても、何の価値も生まないなら無駄です。

つまり、「いくら使ったか」ではなく「いくらの価値を生んだか」

を見る。


6. 「問題を発見する」だけで終わらない

社員:

「このシステム、使いにくいです」

経営者目線:

「年間で何時間失っている?
改修費はいくら?
改修しなかった場合の損失はいくら?
代替案は?
投資回収期間は?」

ここまで考える。

問題提起+数字+選択肢+優先順位

まで持っていくわけです。


そして、一番重要なのが「責任と権限」

ここを忘れると「経営者目線」という言葉がブラック企業ワードになりやすい。

本来、

責任 ↑
権限 ↑
情報 ↑
報酬 ↑

はセットであるべきです。

社員に、

「会社の利益を考えろ」

と言うなら、

「会社の数字を見せる」
「判断する権限を与える」
「結果を評価する」
「成果を報酬に反映する」

までやる。

そうして初めて、本当の「経営者目線」になります。


🪞もっと極端に言えば

私は「経営者目線」をこう定義した方が分かりやすいと思います。

「もし自分がこの会社を自腹で買ったとして、それでも今と同じ判断をするか?」

これを毎日の仕事に当てはめる。

「この会議、本当に必要?」

「この広告、本当に利益を生んでいる?」

「この社員配置でいい?」

「この顧客は本当に大切?」

「この商品を10年後も売れる?」

「このシステムを放置して大丈夫?」

「この100万円を自分の財布から出しても同じ投資をする?」

この問いを持てる人は、かなり経営者に近い。

そして面白いのは、本物の経営者目線を持った社員は、経営者に都合のいいことばかり言うとは限らないことです。

むしろ、

「その事業、儲からないので撤退しましょう」
「その管理職は替えた方がいいです」
「その設備投資は回収できません」
「その給与体系では優秀な人間が逃げます」

と、経営者にとって耳の痛いことを言い始める。

だから私は、

「経営者目線を持て」=「経営者の気持ちを理解しろ」

ではなく、

「会社を自分の資産だと思って、本気で価値を上げる判断をしろ」

と定義するのが一番正確だと思います。

そして本当に優秀な経営者なら、その社員から出てきた**「社長、それ違いますよ」**を歓迎するはずです。

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