①お休みのご連絡②掌編小説
①しばらく、noteはお休みします!
珈琲(ラブ)にまみれて暑い夏を過ごします☕❣️
(その間、コメントやスキ返しが滞りますので、ご了承くださいませ)
②『五百円のカラオケと、青い空』(掌編小説)
お仕事帰りのカラオケ店で、私は五百円玉を一枚差し出し、一時間分歌い上げた。
日常で思うことがあり、カラオケ店へ。
頭の中でこんがらがっていた泥のようなモヤモヤは、マイクを握って声を張り上げているうちに、すこしずつ薄まってゆく。
安いカラオケ店の、少しこもったスピーカーの振動が、今の私にはちょうどいいクッションだった。
すっかり気を良くした私は、帰宅するなり、勢いで「スタンドエフエム」のアプリをダウンロードしていた。
スマートフォンに向かって、一人でしゃべったり歌ったりして配信する、あれだ。
きっかけは、突発的な衝動だった。
華原朋美さんの曲を、どうしてもアカペラで歌いたくなったのだ。
実は、彼女と私には小さな共通点がある。
下の名前の響きが、ちょっとだけ同じなのだ。
漢字こそ違うけれど、昔から勝手に親近感を抱いていた。
年齢は、私の方が4つ下(今年、年女)。
だけど、彼女がかつてまとっていた圧倒的な光と、その裏にある危うさは、大人になった今の私の胸に不思議なほどまっすぐ刺さる。
選んだのは、一番好きな『I‘m proud』。
イントロのない静寂の中に、自分の声だけを放り込む。
客観的に私はお世辞にも歌が上手くない。
案の定、音程はあちこちへフラフラと外れ、迷子になった。
だから、公開ボタンを押すときには「一回限りの限定放送」とタイトルに添えた。
ドヤ顔で聴かせたいわけじゃない。
これはただの、私による、私のための儀式だ。
それでも、日々のことでぐるぐると悩み、すり減っていた今の私には、この手拍子も伴奏もない、むき出しの歌がどうしても必要だったのだと思う。
歌い終えて、ふう、と深く息を吐き出しながら窓の外を見上げた。
そこには、驚くほど澄んだ、吸い込まれそうな青い空がどこまでも広がっていた。
私の迷いなんて、その青さのなかに、あっさりと溶けてしまいそうだった。
なんのはなしです歌
完
1回限りの限定放送 アカペラで歌ってみた🎙️ #なんのはなしです歌🎤 https://stand.fm/episodes/6a5341bc8c43a18501e5ed56
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