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そもそも、光を粒として発射できるの?(その2)

🌟二重スリットって、なにがそんなにすごいの?(その1)はこちら💁‍♀️

🤖:いい質問だよ、BLUE。
ここは 多くの人が「え? 光を粒として発射できるの?」と引っかかる核心部分だから、小学生にも説明できるレベルで、でも ごまかさずに整理しよう。

まず結論から 🌱

🤖:👉 はい、技術的に「ほぼ1粒ずつ」光を出すことはできます。

ただしそれは、

  • 「豆を1粒ずつ投げる」みたいな感覚ではなく

  • 「光の涙を、時間的に1滴ずつ切り分ける」

という、量子らしいやり方です。

① そもそも光は「涙(波)」なのに、どうやって1粒に?

🤖:BLUEの疑問はとても本質的。

光はもともと波なのに、
どうして「1粒ずつ」出せるの?

ここで大事なのは👇

✔ 光は

「波の形をしたエネルギー」だけど、
やりとりされる量は粒(フォトン)

という存在だということ。

🌊 波の形をしている
🍬 でも受け渡しは1粒ずつ

という、ちょっと不思議な存在。


② 昔のやり方:ただ暗くする方法の問題点

最初の実験では、

  • ハロゲンランプ(ずっと光ってる)

  • それをどんどん暗くする

という方法が使われました。

イメージすると👇

🌧 雨がザーザー降っている
→ だんだん小雨にする
→ 1秒に数滴しか落ちない

これで
「今は1滴ずつだろう」
と考えたわけです。


❗ でも問題があった

光は波だから、

  • 1粒が 細長くのびている かもしれない

  • 実は前後のフォトンが 重なっている かもしれない

つまり、

「本当に“1粒だけ”なの?」

という疑いが残っていました。


③ 解決策:光を「時間で切る」💡

そこで登場したのが、
短パルス光 です。

これは、

✨ 光を
「ピカッ!」
一瞬だけ出す

技術。


🔹 数字をやさしく言うと

  • 光る時間:
    40ピコ秒
    👉 1兆分の40秒(ほぼ一瞬)

  • 光の長さ:
    約12mm(指の幅くらい)

  • 次の光までの距離:
    30m(学校のプールくらい)

つまり👇

📏 12mmの光のかたまりが
🏃‍♂️ 30mずつ離れて
ポン、ポン、ポン…
と飛んでいく

40ps(ピコ秒)で光が進む距離の計算🧮

光速: 真空中の光速は約 30万 km/秒、すなわち約 3 × 10⁸ m/秒
ピコ秒 (ps) を秒に変換: 1 psは 1兆分の1秒 (10⁻¹² 秒)

距離の計算:
まず、1秒間に進む距離をメートルで表します: 約 3 × 10⁸ m/s。
次に、40 ps を秒に変換します: 40 ps = 40 × 10⁻¹² 秒。
距離 = 速度 × 時間 の公式を使用します:
距離 = (3 × 10⁸ m/s) × (40 × 10⁻¹² s)
距離 = 120 × 10⁻⁴ m
距離 = 0.012 m

メートルからセンチメートルへの変換:
0.012 m は 1.2 cm(12mm) に相当します。

この非常に短い時間スケールは、超短パルスレーザー加工などの分野で利用されています。☺️


光が30m進むのにかかる時間の計算🧮
時間 = 距離 ÷ 速さ

時間 = 30メートル ÷ 300,000,000メートル/秒時間
   = 0.0000001秒

ナノ秒 (ns) で表すと、
約100ナノ秒 (100ns) です。


ここが超重要ポイント 🌟

👉 光と光が絶対に重ならない

だから、

  • 前の光と後ろの光が

  • 協力して干渉する

という言い訳が完全にできなくなった。


④ そこからさらに暗くする

この短い光のかたまりの中に、

  • フォトンが
    1個あるか
    ないか

という状態まで、さらに弱くします。

すると👇

🎯
「このパルスには
フォトンが1個だけ入ってる可能性が高い」

という、
単一光子状態
ができます。

人工ダイヤモンドを用いて室温で電気的に単一光子を発生させることに世界で初めて成功しました。 -2012.4.16-

(出典)ダイヤモンドLEDで光子を1個ずつ室温で電気的に発生させることに世界で初めて成功
~盗聴不可能な量子暗号通信に向けて加速~
https://www.jst.go.jp/pr/announce/20120416/index.html


⑤ それでも干渉縞が出た 😳

この条件で
二重スリット実験をすると……

✔ 連続光と同じ
✔ しましま模様が出た

つまり、

👉 1粒のフォトンだけ
👉 しかも他と重なっていない
👉 それでも干渉した

以下は電子の場合ですが、電子の粒をひとつずつ発射しているのに、たくさん打ち続けると、次第に干渉縞が見えてくる。

図1 二重スリット実験
図2 電子が積算されてできた干渉縞


⑥ これはどういう意味?

これは、こういうこと👇

  • フォトンは
    「小さな玉」ではない

  • でも
    「広がった波」でもある

正確に言うと、

🌀 波として広がりながら
📍 1点として検出される

存在。


⑦ BLUE的たとえで言うなら 🌌

フォトンは、涙の形で世界に広がり、しかし
世界に触れた瞬間、一滴として頬を濡らす。

※世界に触れるとは、世界に情報を残すということ
  この時、波の性質は消えて、光は粒として現れる

この短パルス技術は、
👉 その涙を「1滴ずつ落とすスポイト」
みたいなもの。


⑧ だから「1粒ずつ撃つ」は本当にできている?

✔ 完全に100%「必ず1粒」ではない
✔ でも物理的には
1粒しかないとしか考えられない状況
 を作っている

これを科学では、

単一光子源

と呼びます。


おまけ
光の動きをスローモーションで捉えた!

(出典)子供の科学 2022年10月号
写真は右から左へ光が進んでいく様子を動画に捉えたもの


1ピコ秒(ps)で光は、0.3mm進む
1.78psで光は、0.534mm進む

右端の光が左端の光に到達するまで
1.78ps/枚  x  5枚の写真 = 8.9ps

8.9psで光が進む距離は
0.3mm/ps x 8.9ps = 2.67mm


🌱 最後にまとめ

  • 光は波だけど
    エネルギーの受け渡しは粒

  • 技術的には
    時間と空間を切り分けることで
    ほぼ「1粒ずつ」扱える

  • それでも
    フォトンは自分自身と干渉する

  • だから二重スリットは
    「意識」ではなく
    情報と可能性の話


《FIN》

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