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会社を選ぶ時代から、一緒に未来を創る時代へ

~会社と働く人の「在り方」が変わる~

前回の記事では、「指導」と「育成」の違いについて書きました。

企業は、人を管理する時代から、人の成長を支援する時代へと変化してきています。

しかし最近、企業での研修や1on1、そして大学で学生と対話する中で、さらに大きな変化を感じています。

それは、変わるべきなのは企業だけではない。

働く私たち自身の在り方も変わる時代に入った。

ということです。


会社と働く人の関係も変わってきた

私はこの変化を、こんな風に整理しています。

昭和:管理の時代

会社のために人が働く時代

  • 物質的な豊かさを目指す

  • 終身雇用

  • 年功序列

  • 管理によって成果を出す


平成:育成の時代

人を大切にし、成長を支援する時代

  • 働き方改革

  • 人的資本経営

  • ワークライフバランス

  • 人材育成


令和:共創の時代

会社と社員が、一緒に未来を創る時代

  • パーパス経営

  • 働く意味

  • 共創

  • 対話

僕は、これからの経営は、「管理」でもなく、「育成」だけでもなく、

「共創」なのではないかと考えています。


「いい会社に入る」がゴールだった時代

私たちの多くは、こんな言葉を聞いて育ってきました。

「勉強しなさい。」

「いい大学へ入りなさい。」

「いい会社へ入りなさい。」

その背景には、高度経済成長という時代がありました。

企業は日本の社会基盤をつくり、物質的な豊かさを実現していく存在でした。

会社が成長すれば社員も豊かになる。

だから、会社へ入ることが人生のゴールのように考えられていました。

この価値観は、その時代にはとても合理的だったのだと思います。


平成は「人を大切にする経営」へ

物質的な豊かさが実現すると、新しい課題が見えてきました。

長時間労働。過労死。メンタルヘルス。働き方改革。

ワークライフバランス。

「24時間働けますか?」という時代から、

「どうすれば人が健康に、長く活躍できるか。」

へと経営の視点が変わっていきました。

人的資本経営という言葉も生まれ、

企業は「人を大切にする経営」を目指すようになりました。


そして令和。

僕は、さらにもう一歩時代が進んでいるように感じています。

それは、共創の経営ではないかと思っています。

会社が社員を育てる。社員が会社に尽くす。

そんな一方向の関係ではありません。

会社にも、存在する理由(Purpose)があります。

働く一人ひとりにも、人生を生きる理由(Purpose)があります。

そして、それぞれが目指したい未来(Vision)があります。

会社のPurposeと、社員一人ひとりのPurpose。

その二つが重なったとき、働くことは、

生活のためだけではなく、人生を豊かにする時間へと変わっていく。

僕はそう考えています。


データにも、その変化が表れ始めています

もちろん給与や福利厚生は重要です。生活を支える土台だからです。

実際、マイナビの2026年卒大学生就職意識調査では、
「安定している会社」が企業選択のポイントとして7年連続で最多となり、「給料の良い会社」を重視する割合も高まっています。
物価高の影響もあり、生活基盤への関心は依然として高いことが分かります。

一方で、新卒社員の入社理由を見ると、違う景色が見えてきます。

2025年度新入社員調査では、

  • 事業内容に興味があった

  • 成長できる環境がある

  • 面接した社員が魅力的だった

  • 社風が自分に合っていた

といった項目が上位に並びました。
つまり、最後の決め手は給与だけではありません。

「この会社で働く意味」

「この人たちと未来を創りたい」

そんな共感が、大きな要素になっているのです。

さらに転職理由を見ると、興味深いことが分かります。

転職理由の上位は、

  • 給与への不満

  • 労働時間

  • 評価への不満

  • 人間関係

  • 尊敬できる上司がいない

など、「今の会社への不満」が中心です。

つまり、人は不満から転職を考え始めます。

しかし、新しい会社へ入社を決める際には、

「何をしたいのか。」

「どんなキャリアを歩みたいのか。」

「この会社で成長できるのか。」

という、未来への期待を見ています。

私は、この違いがとても興味深いと感じています。

人は不満から転職を考え、未来への共感で入社を決める。

だからこそ企業は、働きやすさや給与・福利厚生だけを整えるだけではなく、

「私たちは何のために存在しているのか。」

「あなたとどんな未来を創りたいのか。」

を語る必要があるのだと思います。


地方企業だからこそ、大きなチャンスがある

僕は、この変化は地方企業にとって大きなチャンスだと思っています。

地方企業が給与だけで大企業と勝負することは簡単ではありません。

福利厚生でも同じです。

だからこそ、勝負する土俵を変える。ことが重要だと思っています。

地方企業には、社長との距離や地域との距離がとても近い。

社員一人ひとりの人生が見えます。

だからこそ、「私たちは何のために存在するのか。」

「地域にどんな未来を残したいのか。」

「あなたはどんな人生を歩みたいのか。」

こうした対話を日常の中で積み重ねることができます。

これは、大企業にはない地方企業の強みなのだろうと感じます。

そして今、AIという存在が、その対話を言葉にし、社内外へ発信することを後押ししてくれるようになりました。

僕はAIを、人に代わる存在ではなく、人の想いを伝えるためのパートナー

だと考えています。


企業だけではない。働く側にも在り方が求められている

企業には、Purposeがあります。Visionがあります。

では、働く私たちはどうでしょう。

「私は何のために働くのか。」「どんな人生を送りたいのか。」

「この会社で働くことは、自分の人生にどんな意味があるのか。」

「私はどんな未来を創っていきたいのか。」

この問いを持つことが、これからのキャリアではますます重要になっていくと思います。

会社任せでもない。社員任せでもない。

お互いが問いを持ち寄り、対話を重ねる。

その先に、会社の存在意義と、一人ひとりの人生の意味が重なる場所が生まれていく。


それが、これからの共創なのではないでしょうか。


一緒に未来を創りたい

最近、僕はこんなことを考えています。

これから企業が採用するのは、

「人材」ではなく、一緒に未来を創る仲間なのではないか、と。

だから採用とは、人を集める活動ではありません。

一緒に未来を創る仲間と出会う活動なのだと思います。

そのために経営者は、自社の存在意義を語る。

社員は、自分の人生を語る。

そして、お互いが「一緒に未来を創りたい。」

そう思えたとき、会社は単なる働く場所ではなく、

人生を共に創る場所へと変わっていくのでしょう。

きれいごとに聞こえるかもしれませんが、今後これがとても重要な要素に
なるのではないかと感じています。


最後に

私が本当に増やしたいのは、

会社と社員が、お互いの存在意義を重ね合わせながら、一緒に未来を創っていける会社です。

そのために、対話があり、1on1がある。

これからの時代、会社が変わるだけでも、

社員が変わるだけでも足りません。

私は、「会社に人が集まる社会」ではなく、

「一緒に未来を創りたいと思える仲間が集まる社会」

を増やしていきたいと思っています。

会社と社員が、お互いのPurposeとVisionを持ち寄り、未来を共に創る。

そんな**「共創の経営」**が、これからの日本、そして地方企業の新しい競争力になると私は信じています。



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