(企画参加) 私の一冊
八田零さんの企画に参加します。
今年、心に残った小説を紹介します。
22年前の恋愛小説ですが、つい最近読みました。
読み始めたら展開が気になって、どんどん読み進めました。
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写真が、やけにデカいですね😅
本書には、好青年とよばれる主人公の豊が、不意に現われた謎の美女、沓子(とうこ)との激しく狂おしい性愛の日々が綴られています。
豊には数カ月後に結婚を控えている婚約者がいるため、2人は別れを選択しました。もう会うことはないだろうと思ってましたが、25年後に再会して……。
冒頭に、印象的な詩が乗ってました。
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サヨナライツカ
いつも人はサヨナラを用意して生きていかなければならない
孤独はもっとも裏切ることのない友人の1人だと思うほうがよい
愛に怯える前に、傘を買っておく必要がある
どんなに愛されても幸福を信じてはならない
どんなに愛しても決して愛しすぎてはならない
愛なんか季節のようなもの
ただ巡って人生を彩りあきさせないだけのもの
愛なんて口にした瞬間、消えてしまう氷のカケラ
サヨナライツカ
永遠の幸福なんてないように
永遠の不幸もない
いつかサヨナラがやってきて
いつかコンニチワがやってくる
人間は死ぬとき、愛されたことを思い出すヒトと
愛したことを思い出すヒトとにわかれる
私はきっと愛したことを思い出す
↑
いいですね、何回も読み返しました。
愛なんて口にした瞬間、消えてしまう氷のカケラ、に深く共感してしまいました。
なんせ常日頃、思ってることなので。
最初は豊と沓子は一時の火遊びかな? と思ってましたが、逢瀬を重ねるうちに、2人ともお互いを心から愛してしまったのです。
別れのシーンは絶望感に満ちていて救いようがなくて、まるで自分が別れを体験してるような錯覚に陥りました。
恐らく、2人はもう会うことはないだろうな、と予測したのですが、25年後に2人は再会したのです。
読んでいて嬉しくなりました。
本書ではサヨナライツカの詩は、豊の妻、光子が書いて自費出版したことになってます。
それを読んだ豊は、光子に聞いた。
死ぬ時、愛したこと、愛されたこと、どちらを思い出すのか? と。
光子は答えた。私は愛したことを思い出す。あなたと可愛い2人の息子たちのことを、と。
25年後に豊と沓子が再会した後、沓子は豊に手紙を出した。
手紙には、私は死ぬ時は愛したことを思い出す、
と書かれていた。
昔、死ぬ時に思い出すのは愛したこと? それとも愛されたこと? と豊に聞かれた時は、沓子は愛されたこと、と答えていた。
だが心底、豊を愛してしまった今の沓子は、愛したこと、と答えたのだろう。
その後、沓子の運命は予想外の方向へと……。
私は、どっちだろう?
イヤ、考えるまでもなく、死ぬ時に思い出すのは
愛したことです。
伴侶にはなれなくても、忘れられない人、ずっと愛し続ける人、ってきっといると思います。
さて、私は……?
